まさか僕がこの本のレビューを書くことになるとは夢にも思わなかった。
そもそも僕はテレビをあまり見ない。今年になってからは殆ど見ていないし、去年までもごく限られた番組しか見ておらず、この本の著者、上地雄輔のことも、未だに動いているところは一度も見たことがない。
「羞恥心」のメンバーらしいということはさすがに知ってはいたが、「羞恥心」の曲もサビの部分を以前見ていた「めざましTV」で聴いて知っていたに過ぎない。
なので、今回ご縁あってこの本を貸してもらえることになった時も、正直「うーん、これは読まずにスルーすっかなあ」と思ったのだ。
が、まあせっかくなのでと読み始めたら、思ったよりも良くて、結局最後まで読んでしまった挙げ句、上地雄輔のブログをRSSリーダーに登録までしてしまった(^_^;)。
どーせお馬鹿タレント(彼がお馬鹿タレントと呼ばれているらしいということは知っていた)の人気取りで、ゴーストライターがちゃちゃっと書いた適当なモンだろうよー、と思っていたら、これが帯に「ホントに俺が書きましたっ!!」と書いてあるとおり、文章はたどたどしくぶっ壊れていながらも、なかなか彼のストレートな想いが伝わってくるのだ。
そして、お馬鹿と呼ばれる彼も、松坂大輔とバッテリーを組んだ甲子園球児であり、肩を壊したり憧れの先輩が亡くなったり師匠と慕ったコーチが急逝したりと、色々とそれなりに大変なんだなあ、と感慨に耽りつつ、とにかくやたらと前向きで元気な雰囲気が文章からビシビシ伝わってきて、こちらまで元気になってくる。
この男、ただのお馬鹿ではないな、というのは読み始めて比較的すぐ分かる。目標を設定したらそれに向かってしっかり真正面から向かって行くことの大切さ、人脈・コミュニケーションにおける積極性の肝要さなど、ビジネス書で偉い著者の人達が書いているようなことを、彼は若い時から自覚して実践してきているのだ。
巻末の言葉で非常に印象に残ったのが、「願って信じて努力しねーと叶わねーです」という一節。「願って努力する」というのはパッと思い付くが、そこに「信じる」という言葉が入るのが良いなと思った。信じる力というのはやはり偉大なんだなあと思う次第。
このエッセイが原作のテレビドラマ、「上地雄輔ひまわり物語」も3月14日に放送予定だそうです。
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