著者の勝間和代という人物については今年に入ってからずいぶんあちこちで名前を見かけるようになって興味を持っており、一冊何か読んでみようと思い、手に取ってみたのが本書「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」である。
タイトルの「年収10倍アップ」の部分が胡散臭い感じでちょっと眉唾かなと思っていたのだが、読み終えたところ、非常に全うな本で、本を売るために付けたと思われるこのタイトルは寧ろ逆効果なのではないかと感じた。
読んでみて非常に強く感じたことは、著者は非常に現実的な人なんだなあということ。本書は勉強したい社会人をターゲットに書かれているのだが、冒頭から勉強の目的を「年収アップ」に固定し、さらに年収アップが「幸福」と直結することと定義してしまっているところが凄い。
「年収を増やして幸福になろう」というと、非常に「身もふたもない」感じがするのだが、感心させられるのが、その幸福を身につけるために行うべき勉強についての記述が非常に鋭く的を射ている点だ。
勉強を継続させるためにいかに効率を上げるかに関しては、隙間時間を埋めるためにオーディオブックを英語で聴く、そのためにはmp3プレーヤーを買いなさい。だが、ヘッドフォンが安物だと雑音が気になって集中できないからノイズ・キャンセリング機能が付いた高いヘッドフォンを買いなさい、というような、非常に現実的だが説得力のある切り口で勉強に挑む姿勢を導いていく。
もう一つこの本が清々しく感じる点は、情報の出し惜しみがない点だ。ノウハウはどばっとそのまま出してしまっているのだが、そこには、自分だけの年収を上げるのではなく、日本人全体がもっともっと作業効率を上げ、欧米諸国並の生産性に追いつくことで長時間労働から解放され、その結果少子化に歯止めを掛けようという、著者の想いが伝わってくる。
本書では英語、会計、ITを具体例として、勉強に挑むにあたってのノウハウやコツが記されている。僕自身も英語とITについては一定水準以上だと自負しているが、会計についてはまったく何も知らないに等しい。あと、速読についても勉強したいという気持ちにさせられた。
人間何歳になっても新たな勉強をして自分を磨くという姿勢が大事だと思うが、こうして非常に具体的なノウハウを開示してくれる本はなかなかないと感じる。勝間和代の本は、もう何冊か読んでみてもいいな、という気持ちにさせられた。
勉強はしたいが、何からやって良いか分からないという人にもおお薦めだろう。とにかくぼんやりと生きてはいかんし、かといって、ただ無闇にバタバタ生きてもいかんということだ。
|
||||||
powered by a4t.jp
|
久しぶりによってみたら、オシャレなブログスタイルになっててびっくりしました。お元気ですかご無沙汰です。
ところで、ttachiさんみたいな好奇心旺盛な方が会計についてうといのは本当にもったいないと思います。たぶん独立されたら困る会社はわざとそこを勉強させてこなかったんじゃないかしらと思うぐらい。
私も業務上勉強しなきゃいけないんだけど、数字に弱いもんで・・・
おー久し振りです。元気?
会計はそろそろ本気で勉強しようと思ってます。いま親指シフトの勉強をしていて、一ヶ月ぐらいで終わる予定なので、その後速読と会計の勉強しようかな、と。
やっぱり会計分かんないとダメだよね。
ところでメールアドレス分かんなくなっちゃったので、メール頂戴。報告事項いろいろあるよ。