iComptaはMacで使える家計簿ソフト。ドネーション・ウェアなので無料でダウンロードして使用することができる。iCompta MobileはiPhone版のiComptaで、こちらはApp Storeで700円。Wi-Fi環境でMac版とiPhone版が同期できるのが特徴。
家計簿ソフトは以前から"MAC DE 家計簿2004"を使っていたのだが、何点か不便なところがあり、また、ソフトの名称から分かる通り、2004年以来アップデートされておらず、新しいものに乗り換える機会を探っていた。
"MAC DE 家計簿 2004"の最大の問題点はデータのインポートやエクスポートが一切できないことで、せっかく入力した数値を月別グラフにしたりするために.csvでエクセルに、というようなことが一切できず、年々不便に感じるようになっていた。
また、昨年8月にiPhoneを購入してからは、当然のことながらデイリーの入力作業を出先のちょっとした空き時間にiPhone側で行うことができ、あとからデータをMac側と同期できるものが好ましい(さらにウェブサービスがあったりWindows版もあったりすれば最高)と思っていたのだが、探し始めたらこれがなかなか見つからない。
iPhone版の家計簿ソフトはずいぶんたくさんの種類のものが出ているようだが、Macと同期できるものがなく、これはBentoかなにかで自作した方が早いかな、などと考え始めていた矢先に、感じ通信さんの紹介記事を見て、「これだ!」ということで早速導入してみた。
Mac版、iPhone版ともにUIは英語版のみで、会計用語が英語で表示されるため、最初とっつきにくいが、慣れてしまえば初歩的な使用法は意外と難しくない。
上の画面が基本画面で、左に現金、銀行口座、クレジットカードなどの「アカウント」や期間の「予算」、それに複数人での使用を想定してか「ユーザ」などの項目がある。そして日々の支出や収入は、それぞれのアカウントを選択した状態で下のステータスバーから「+」をクリックし、右側のペインに項目などを入力する形になる。
上の画面は基本画面から右側の入力用ペインを抜き出したもの。このような感じで項目を入力していく。カテゴリーなどの追加も簡単にできる。
上の画面は予算管理画面。任意の期間の予算総額と、項目ごとの金額を設定できる。設定した金額に対して今までにどの程度の金額を使ったかが棒グラフで表示されるので、とても直感的だ。
iPhonenとの同期を取るには、基本画面右下のiPhoneのアイコンをクリックする。すると上のような表示が出て、「同期」、「iPhoneのデータをMacにコピー」、「MacのデータをiPhoneにコピー」から動作を選択する。ちなみに同期を取るためにはWi-Fiが使える場所で、しかもMacのAirMac、iPhoneのWi-Fiともにオンになっている必要がある。
上がiPhone版のiCompta Mobileの基本画面。iPhone側でも新規アカウントの作成や予算の設定、カテゴリーの追加などができる。無料のiCompta Mobile Liteというソフトもあるのだが、こちらはひょっとしてアカウントや予算の追加ができないのかな?無料版については詳細は不明。
iPhone版を外出時に使ってみたが、ちょっとした空き時間にカフェに入った際などに、財布の中に溜まっていたレシートを処理するなどすると、隙間時間が本当に有効に使えて相当素晴らしい。僕がやりたかったことがほぼすべてできている。
今まで使っていたMAC DE 家計簿と較べて唯一残念だったのは、iComptaでは複数のアカウント同士が連動していないことで、最初はこれに戸惑った。どういうことかというと、「A銀行から預金を10万円引き出してキャッシュで持った」という処理をした場合、MAC DE 家計簿では、支出元を「A銀行」、支出先を「現金」として10万円を「預金引き出し」という名目で処理すると、自動的にA銀行の残高が10万円減り、現金残高が10万円増えた。
しかし、iComptaの場合、それぞれのアカウント同士には関連性が持たされていないので、A銀行から10万円をマイナスし、そのアクションとは別に、現金を10万円プラスするという処理を実施する必要がある。これは細かいことだが実は日々積み重なると結構な労力である。今後のバージョンアップで対応してくれると嬉しいなあ。
それ以外の点においては概ね使い勝手は良い。iPhone画面からの入力もスムーズだしアプリも軽い。インターフェースもなかなかカッコ良い(MAC DE 家計簿はインターフェースが最悪だった)。データの書き出しも無事できたし、グラフなどの表示もまあまあ分かりやすい。これがドネーション・ウェアだというのだから驚きだが、機能から見ると本来はMac版がシェア・ウェアでiPhone版が無料という形が適切だと思うのだが、どうだろうか。
という感じで、今はまだ使い始めたばかり。何度かiPhoneからも入力をしてみて、出先で5分の空き時間などを有効に使えることを実感している。
今後さらに便利な使い方を知ったら改めてレポートしたいと思う。
私も感じ通信さんをみてiComptaを使い始めましてたいへん気にいっていますが、どこ探してもレビューがほとんどないので、このようなレビューあったらうれしいです。
「A銀行から預金を10万円引き出してキャッシュで持った」という処理についてですが、transferをDebited accountにA銀行、Credited accountに10万円のキャッシュを指定して入れるとできるように思うのですが、違うでしょうか。
私は円グラフ、折れ線グラフや金額がiPhoneでも見やすいこと、MacでRulesを使って定型入力できるところなどが気にいってます。
またさらなるレポート期待します。
こんにちは、コメントありがとうございました。
Transferについて情報をありがとうございます!試したところできました!どうもありがとうございます。これでさらに便利さ倍増ですね。
さっそく夜にでも追記させてもらいます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
上記の「A銀行から預金を10万円引き出してキャッシュで持った」という処理についてですが、transferをDebited accountにA銀行、Credited accountに10万円のキャッシュを指定して入れる」の処理方法に関して詳しくご教示いただけますでしょうか。。
御願い致します!!
yuyuさんこんにちは。
iComptaの画面で、両方の矢印マークが付いている、"Make a transfer"のボタンをクリックしてください。これが"Transfer"ボタンです。
Transfer画面が開いたら、Debited Accountに銀行口座を、Credited AccountにCashを指定して実行します。
これでできると思いますよ〜。お試しください!
ttachiさん
ご丁寧な回答ありがとうございました!!
無事解決しました!!
また何か質問あったら宜しくお願いいたします!
再発見した機能等あればこちらからもお知らせさせて
頂きますね。
yuyuさん、解決できたようで何よりです(^-^)
iComptaはまだまだユーザーが少ないですが、とても便利なソフトなので、お互い使いこなしましょうね〜。
はじめまして。私も最近Macを買って、iComptaで家計簿をつけ始めました。。
1つ質問なんですが、iPhoneにiComptaMobileを導入して、Macに入れていたデータをiComptaMobileに入れようとするときはどうすればいいのでしょうか? 「iPhone→Mac」はうまくいくのに、「Mac→iPhone」にすると同期が取れる前にiComptaMobileが落ちてるような気がしますが、、これはバグなんでしょうか? それとも複数アカウントを作ると同期が取れなくなるとか?
kyoyuさんこんにちは。質問ありがとうございます。
MacからiPhoneへ、またはiPhoneからMacへ、という区別をつけなくても、"Synchronize"で同期すれば、両方のデータの新しい部分同士が同期されて、一回で両方が最新状態になると思いますよ。こちらがお薦めです(^-^)。
というわけで、いつも"Synchronize"してしまうので、ご質問の問題には出会ったことがなく、また、今日のエントリーに書きましたが、iCompta Mobileが現在アップデート待ちで使えないため、検証ができないのです。
参考にならずすみませんが、とりあえず"Synchronize"を試してみていただけますか?