寝不足に負けず3.2キロ。
寝不足に負けず3.2キロ。
昨日Book1を読み終えたばかりの村上春樹の最新長編小説"1Q84"だが、既にBook2を読み終えた会社の後輩が言うには、「あれってあのまま終わりとは思えないんですよ」とのこと。「まだ続きがあるんじゃないか」だと!
そういえば、1Q84の事前情報では、「今までのどの小説よりも長い」とのことだったのだが、Book1とBook2を足しても明らかに「ねじまき鳥クロニクル」よりも短い。それに、昨日も書いたとおり、Book1が終わった時点で、物語はまだ始まったばかりという印象だ。
これはどうも、Book3以降がありそうな予感。というか希望的観測か(笑)。今回の作品の世界観がとても好きなので、ずっと読み続けられる幸せを噛み締められそうでなんだか嬉しい。
というわけでまずはBook2をじっくり読みつつ、今後の情報を待とう。
昨日の爽やかな空気はどこかに行ってしまい残念ながら曇天の朝。今朝も筋トレやってからランニング。いつまでも1キロとかと言っている場合ではないので、体調と時間が許す日は少しずつ距離を延ばしたいところだ。
ただ、無理をすると続かないので、ほどほどに。
というわけで今日は3キロ。
先週発売されたばかりの村上春樹の最新長編小説「1Q84」の上巻にあたる「Book 1」を読了。
あらすじを書くつもりはないが、少なからず小説の内容についての記述をするので、まだ「1Q84」を読んでいない人には「ネタばれ」になってしまう部分があると思うのでご注意を。
というわけで、待望の村上春樹の新作長編ということで、2月ぐらいから予約して発売日当日に入手し、ようやく上巻を読み終えた。
まず一言目の感想としては、「すっごく良い」ということ。僕にとって今までの村上春樹の小説におけるNo.1は「ねじまき鳥クロニクル」だったのだが、この「1Q84」は、ひょっとして僕にとっての村上春樹No.1の座を奪取するかもしれない。そんな気持ちにさせてくれる前半戦である。
でも実は、この「1Q84」については、読み始めるまでは、あまり期待をしていなかったのだ。
何故かというと、僕にとっては「ねじまき鳥」以降の村上春樹の作品は、いつも何か消化不良気味で、ちょっと物足りなく、どこか歯がゆい作品が続いていたからだ。
僕とってのNo.1が「ねじまき鳥クロニクル」であることは既に触れたが、No.2は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」であり、No.3は「ダンス・ダンス・ダンス」であり、同率No.3は「ノルウェイの森」なのだ。つまり、どれも「ねじまき鳥」より前の作品ばかりということになる。
「ねじまき鳥」はハードでダークな作品だが、そのメインテーマとして流れ続ける「愛」と「信念」に僕は圧倒された。初回読んだ時はあまりにもテーマが暗喩的に語られているために訳が分からず、なんてひどい小説だと思ったのだが、そんなはずはないと思って直後に再読し、その素晴らしさに圧倒されてしまった。
だが、すでに「ねじまき鳥」を読み終わった直後から、僕の中に、「もうこれ以上の小説は彼には書けないのではないか」、「村上春樹は『ねじまき鳥クロニクルとともに燃え尽きてしまったのではないか』という不安がこみ上げてきた。
そして「ねじまき鳥」の後に発表された「スプートニクの恋人」や「神の子どもたちはみな踊る」、「アフターダーク」、そして「海辺のカフカ」は、「彼はもうダメなのではないか」という僕の不安を蹴散らしてくれるほどのパワーは持っていなかった。少なくとも僕にとっては。
そんな経緯があったため、発売日前の予約はもうここ数年来のお約束なので入れておいたものの、それほど期待はせずに読み始めたのだが、最初の数十ページでもうすっかり引き込まれてしまった。
とにかく登場するキャラクターが皆魅力的であり、状況設定が抜群である。エッジが効いている人物とビビッドな状況の描写、そして今までの村上春樹の人生を総括するかのようなエッセンスの挿入方法。まさに彼が目指す「総合小説」が、完成のレベルに至りつつあるのではないかと感じさせる充実ぶりだ。
それともう一点強調しておきたいのは、この作品の「質感」だ。従来の村上春樹の作品には、良くも悪くも「つるり」とした清潔感と、その裏腹に、どこかリアルさに欠ける空虚さが同居していたのだが、この「1Q84」は、文体と空気感ともに、「ざらり」とした手応えと威嚇するような迫力を併せ持っていて、読んでいて心がざわざわと波打ってくるような感覚を得る。この感じは村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」を読んでいる時の感覚にちょっとだけ似ている。
この感じは実に得難い衝動で、読者がこの感覚を抱くような導きを、意識的に出し入れできてしまった村上春樹は、ついに違う地平に立ってしまったのではないだろうか。
前半戦を終えて、物語はまだ始まったばかりという印象である。「1Q84」で展開される二つの物語は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のように結びつきつつ、山梨のカルト教団はまるで「アンダーグラウンド」や「約束された場所で」の世界観を思い出させ、虐待された女性達が逃げ込むセーフ・ハウスは「ノルウェイの森」で直子が暮らした京都の施設のようであり、年上の彼女との逢瀬は「国境の南太陽の西」のクライマックスを思い出させつつ、ヒロイン「ふかえり」は「ダンス・ダンス・ダンス」の「ユキ」のようでもあり「ねじまき鳥クロニクル」の「笠原メイ」のようでもあり、そして小説を紡ぐ「天吾」はあの「鼠」の生まれ変わりのようである。
二つの月が煌めく6月の夜。1Q84の謎は僕をどこへと導いていくのか。
とても楽しみだ。
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先週から筋トレも少しずつやっているのだが、ちょっとずつ成果が出てきているようで嬉しい。走る前に筋トレというのが鉄則なので、頑張って日々早起き。
今朝は天気も良くて気持ちが良いので、さらにちょっと距離を伸ばして2.4キロ走った。空気が冷たくて気持ちがいい。
どっぷりと読書に浸りたいのだが、一日のタスクを全部こなして、ようやくゆったりと本を開いて文字を終えるのは、もうこんな時間。
こんなに楽しんで本を読んでいるのも久し振りだし、読みながら鳥肌が立ったり、ぞわぞわと心が騒ぐのも久し振り。
もしかして凄いところに連れていってもらえるのかも?
そんなことを考えながらページをめくり続ける夜。
どんどん先を読みたいと思いつつも、読み終わってしまうことがとても勿体ない。そんな感じ。
今日から6月ということで心機一転頑張ろう。
6時過ぎに起きて窓から外を見たら雨は降っていないようなので、安心して走りに出た。ところが走り始めて2分もしないうちにバラバラと結構な勢いの雨が降ってきた。ぎーえー。
このやろーこのやろーと騒ぎつつ2.1キロ走ってずぶ濡れ帰宅。最近良く雨に濡れてるなあ。