一昨日のエントリーで午堂登紀雄氏の思考ノートについて書いたが、自分自身の頭を整理する意味もあって、僕が午堂氏ほか色んな方の著書から良いとこ取りをして運用しているノート法について簡単にまとめてみよう。
使っているのは左の画像のロルバーンのリングノート、B5サイズ。このノート、一冊900円弱もするのだが、以下の条件を揃えるノートというのはなかなかないのだ。
1. 表紙が厚紙で出来ていて立ったままでも書きやすい
2. リングタイプで反対向きに折り曲げても問題ない
3. 罫線がなく、自由に書ける
4. 紙が真っ白ではなく目に優しい
これらの条件は午堂氏の本でも推奨している事項なのだが、実際にこの条件をクリアするノートは非常に扱いやすい。そしてこれも重要な点だが、高いノートを使うと、ちょっと良い気分になり、ノートにたくさん書き込もうという意欲が湧いてくるのだ。
ちなみにこのノートは全部で16色表紙のカラーバリエーションがある。赤から始めて黒、黄色、ブルーと来た。グリーンとピンクはまだ使っていないもので現在4冊目。
で、ノートは現在3週間〜1ヶ月のサイクルで一冊を書き終えている。そして、その度に1ページ目には「ノートが新しくなるにあたっての決意」を書き、2ページ目からは自分の「夢の棚卸し」を書く。
この「夢の棚卸し」は、渡邉美樹氏の手帳術と午堂氏の「ブレイン・ワークアウト」を合体させたようなもので、要は自分の最終的な到達目標がずらずらと書いてある。まだ実現できていない事項ばかりなので他の人が見たら荒唐無稽でバカみたいと思うかもしれないが、本人は大真面目である。これが大体8ページぐらい。目標と合わせてその目標を達成するためには、何をしなければならないかという、非常に大きなレベルでのToDoを併せて書き込んで行く。
次は2009年の目標とToDoを書く。大きな夢を達成するために、まず今年やっておかなければならないことを列挙していく。ノートが更新されるたびに書き直すのだが、当然加筆・訂正が加わり、一冊目のノートより四冊目のノートの方がより具体的になっている。
そして年次の目標のあとは月次目標とToDo、その次はその週の目標とToDoを書き込む。ここまでがノート更新のたびに実施する作業だ。
あとは日々のToDoと日記、それにアイディア・メモ、読書記録、レストランメモ、料理レシピメモなどが続いていく。とにかく時系列にどんどん書いていくのだが、その際のポイントは、見開き1ページに1トピックにすることだ。
ノートで重要なことは、一度書いた内容を後から見返して、その時に新たに感じたことや発見したことを加筆していくことにある。ボールペンの色を変えるなどの工夫も楽しいが、加筆するスペースを考慮しないと、ゴミゴミと細かくなり過ぎてしまう。なので、たとえスペースに空きがあっても線を引いて別トピックにしたりせずに、そのままにする。
あと、ここは僕の完全オリジナルなのだが、ノートは「素材」であり「中間物」であると割り切ってしまっている。料理レシピにしても読書メモにしても、僕はこのブログというアウトプット形式を持っており、この場を正式なアウトプットと定義している。
従ってノートは、ブログに読書記録を書くための書き殴り、思い付き、備忘録と割り切り、ノートで物事を完結させようとしていない。
また、読書記録や料理レシピのように皆さんに公開することが前提のものではなく、例えば仕事上の新たな取り組みの案や小説のアイディアなどは、Evernoteを公式の場として、手書きのノートはEvernoteに移行するまでの中間物と割り切っている。
というのは、やはり紙メディアは検索性能が圧倒的に劣るのと、一冊を3週間程度で使い切ってしまい、次のノートに移行してしまうと、過去の記述はどうしても見落としがちになるし、オフィスにいる時に一冊前のノートを見たくても、ノートは自宅にあります、ということでは活用ができない。
重要な事項はノートから切り離して新しいノートに貼るという方法を提唱している方や、日付と内容でPCに検索用の索引ファイルを作りなさいという方もいたが、結局検索できても内容に即時アクセスができないのでは、僕のように自宅とオフィスの二カ所に拠点がある人間には十分な活用が難しい。
なので、紙はあくまでも作成途中の中間物と割り切り、読書メモにしても、尻切れであっても気にしないようにしている(読み終わってすぐにブログを書き始めるケースが多く、そうすると後半の手書きメモがなかったりする)。
あとは、日記や自分の感情の呟きは、後から至急見返したいということもないだろうということで、手書きのまま放置している。少なくとも4冊目中盤まで、一度も過去の自分の日記をオフィスにいる時に至急見返したい、ということは起こっていない。
4冊目での課題は、まだまだアイディアの深堀が出来ていない点だろう。最近やっと少しやり方が分かってきたのだが、頭で思考を整理して、その結果をノートに書くのは思考ノートではない。
思考ノートは、考えている最中の事項をノートに書き、視覚化されたキーワードを列挙していくことによって、頭の中だけで考えていた状態よりもずっとたくさんの、そして整理されたアイディアが浮かんでくる、というものだ。この使い方ができるようになると、頭はずっとクリアになり、物事を考える速度が抜群に速くなるのだが、僕はまだここが発展途上だ。
あと、目標を描いてそれを達成する「ビジョン」の実現に関する部分についても、大きな目標から大きなToDoの部分がまだまだ弱い。「フルマラソンを45歳までに3時間以内で完走できるようになる」という大きな目標に対して、大きなToDoを列挙する部分が出来ておらず、最近補正したところ。上述の目標に対しては「毎年2本はフルマラソンを走る」とか「プロの指導を受ける」とか「筋力アップのためスポーツクラブに入る」などがToDo候補になるだろう。
というわけで色々試行錯誤中のノート術だが、一つだけハッキリ言えるのは、これを4月に始める前と後では、物事の考えるスピードや精度が格段に違って来ているということ。目標はぶれにくくなり、日々の活動もシャープになってきた。これを続ければ、目標は小さな物から順に達成されていくだろうという実感を得られるようになってきた。
これからも日々小さな努力を続け、一歩ずつ自分を進化させていければ良いなあ、と思っています。皆さんもご自分なりにアレンジして実践されると良いと思います(^-^)
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