今更読んでる課長島耕作。第2巻を読了。
舞台はアメリカ・ニューヨークへと移っている。第1巻で感じた違和感は、舞台がニューヨークに移ったことにより解消された。
また、ブロードウェイに日本メーカーの初芝が巨大なネオンサインを出すという企画と、そのネオンサイン設置の担当者水口が自分の恋人だと思い込んでいる女に乗せられてミュージカルに出資するために会社の金を使い込むなど、設定が徐々にバブルらしさを帯び、熱を孕み始めている。
また、初芝の役員陣の派閥争い、日本に残してきた妻からの離婚の申し入れ、ニューヨークで知り合った恋人アイリーン、そして彼女の元々の恋人ボブとの親密な三角関係とアイリーンの妊娠など、物語は登場人物と舞台装置が整い、いよいよ本格的な長編作品へと向かう滑走路へと向かった感がある。
ニューヨークという場所柄のせいもあるだろうが、あの頃の日本企業が持っていた希望と熱気がブロードウェイという舞台でリアルに花開き、読んでいてどんどん引き込まれていった。
なるほど、これは面白くなってきた。今後の展開が楽しみだ。
しかしこんなに元気だった頃の日本は、もう戻ってこないのだろうか。たった20年前のことなのに、本当に幻のようだ。
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