今更読んでる課長 島耕作、第3巻を読了。
この第3巻のカバーに、著者のコメントが記載されているのだが、面白いことが書いてあった。連載開始当初は島耕作は、仕事も浮気もそこそこにやり、出世と保身に窮々としているキャラだったのが、連載開始後にどんどん変質した、という内容だ。
なるほど、これが僕が第1巻で感じた違和感だったのだな。
1年間のアメリカ勤務を終えて帰国した島耕作だが、妻は子供を連れ、離婚を前提とした別居を宣言し、家を出てしまう。また、上役の部長が海外赴任となった間の代理役の次長とトラブルを起こして睨まれ仕事を干される島に、ヘッドハンターと名乗る男が近づいてくるが、それは次長が仕掛けた罠だった。
次長が仕掛けた罠を逆に次長を左遷させることで乗り切った島は、渡米中の部長に依頼され急遽ラスベガスへと飛び、そこでさらに様々なトラブルに巻き込まれていく。
ストーリーがどんどんリアルに奥深いものになっていき、そこに登場する人物たちの描写も活き活きとして素晴らしい。やたらと海外に飛び、カジノにチャレンジしたり、金髪美女と深い仲になったりと、相変わらず八面六臂の大活躍だが、それが当時の日本人の持っていたバイタリティーとして上手く描かれているように思う。
役員陣との接触も増え、いよいよ重要人物となりつつある島耕作の、今後に注目だ。
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