ハーブ・エッカー氏著、「ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人」を読了。
とにかく目から鱗が落ちまくりだった。この本は裕福に暮らしたいと願う全ての人が読み、実践すべきバイブルと言っても過言ではないだろう。以前ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」を読んだ時もずいぶん衝撃を受けたが、本書はそれ以上のインパクトを与えてくれた。
このブログを読んでくださっている皆さんは大金持ちになりたいだろうか。多くの人は、「いや、大金持ちになんかならなくていいよ。暮らしに困らずに幸せに生きて行ける程度で十分だよ」と答えるのではないかと思う。僕自身もそう思っていた。少なくとも表面的には。
だが、誰にも知られることのない心の奥では、このように考えていることもあるのではないだろうか。「いつかフェラーリを買って乗り回してみたい」、「ファーストクラスでヨーロッパに旅行に行きたいな。のんびり1ヶ月くらいかけて」、「一生お金の心配をしないで暮らしたい。早く会社をリタイヤして悠々自適な日々を送りたい」などなど。
正直に言うと、僕も上のような、夢とも願望とも付かないような、漠然とした想いを抱いたまま生きてきた。もしあなたにもそのような想いが心の奥底にあるならば、あなたもこの本から何かしら得るものがあるはずだ。
この本を読んだからといって、あなたが大金持ちになれるかどうかはもちろん分からない。だが、この本を読むことが、あなたの夢を実現するための助けにはなるかもしれない。読みやすくサクサク進む本だし文庫にもなっているので、読んでおいても損はあるまい。
本書では、特に金儲けの具体的な方法が書かれているわけではなく、金持ちがなぜ金持ちになれるのかを、その思考パターンや行動様式などをひも解き紹介することで、金持ちではない人がどうすれば金持ちになれるかを説いていく。
考え方が斬新で切り口がユニークで、とにかく納得させられることばかりで、ということは、自分は今まで金持ちな人々の思考パターンからは遠く離れた場所にいたのだと苦笑いしてしまった。
たとえば、人は知らず知らずのうちに子供の頃に親に言われたお金に関する言葉や、親自身のお金に対する接し方が頭の中核にプログラミングされてしまっており、無意識にそのプログラムに従って行動しているという指摘には、納得させられるし、そのプログラムを解除するには、自分の手でお金に関する設計図を書き換えなければならない、という説明にも説得力がある。
お金持ちか否かを測るのには、収入の多寡ではなく、「収入」、「貯蓄」、「投資」、そして「節約」を合計した「総資産量」で量るべきであるという説明も、これまたその通りと納得。どんなに収入が多くても、それを全部使ってしまえば「金持ち」ではないわけで、収入が少なくても頑張って貯金をして土地を買い、そこから不労所得を得られれば、その人は金持ちということになる。
人は皆、「経済的自由」を得たいと考える。この「経済的自由」とは,「不労所得」が「必要経費」を上回った時点で始めて達成される。どんなに貯金をたくさんしても、仕事を辞めた時点で収入がゼロになってしまう人は、それまで稼いだお金を切り崩して生活するしかなく、いずれ貯金は底をつく。
だが、毎月の必要経費以上に不労所得があるということは、仕事をしなくても総資産は減るのではなく増えることになる。こうなってはじめて、人は生活の心配をしないで生きることができるわけで、「金持ち」になりたいと願う人は、まずここを目指す必要がある。
日本には清貧の美徳という考え方があり、露骨に金持ちであることをひけらかしたり、お金もうけに執着するようなことを「悪」と見なす習慣が今でも根強いと思う。
だが、現在の日本が置かれた環境を考えたとき、「そこそこでいいよ」「人並みに暮らせれば充分」などと言って会社の給与を貯金しているだけで、果たして僕らは生き残っていけるのだろうか。親の老後の面倒を見て、自分たち自身が老いた時の備えもすることができるだろうか。
いまあなたが大金持ちであるなら、もちろんこの本を読む必要はない。だが、もしあなたの生活に、お金や自分の将来に関する不安があるのなら、この本を読ろ価値がある。そして行動を変えることで、あなたにも僕にも、道が開けるかも知れない。お薦め。
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