今年の7冊目、渡邉美樹氏著の「夢に日付を! 」(Amazon , 楽天)を読了。
この本をノウハウ本と呼んでいいものか、少々迷う。何故なら本書に書かれている渡邉氏の夢実現のための手法はあまりにも過激であり、かなりハードルが高いものだからだ。
巷で勝間和代氏と香山ミカ氏の論争が話題となっているようだが、渡邊氏の説く成功への道は勝間氏どころの騒ぎではない。「20代は仕事のことだけ考えていても良い」、「睡眠時間を削ってでも決めたことは守る」などの、かなり強いトーンの言葉が並んでいる。
ここまで意思が強くないと実現できないのかと、思わず嘆息してしまう部分があるのが正直なところだが、渡邊氏の実践方法を全て真似する必要などないというのが正直なところ。
彼のノウハウを全て盗んでやろうと思うと、修行僧のような生活になってしまうが、それを諦めた瞬間に、この本は宝物がぎっしり詰まった良書へと変化する。とにかく良いことばかり書いてあるので、その中から自分が実践したいこと、実践できそうなことをピックアップして行けば良い。
まず、何よりも素晴らしい言葉が冒頭にある。
「世の中には失敗は何一つありません。ただ、あきらめたときが失敗であり、あきらめたときに物事はおわります。現象が終わるのではない。心が終わるのです。そして、心が終わったとき、すべてが終わるのです」
諦めなければどんな夢でも必ず叶う。だが、人間の人生は有限であり、誰もがいつかは死ぬし、その死は明日突然やってくるかもしれない。だから、今日を精一杯生きようということだ。とにかく素晴らしい。
他にも「「〜しなければ」では夢は叶わない。「〜したい」と思うと夢は叶う」や、「夢はカラーでイメージしよう。夢の中に白黒の部分があれば、その部分に何らかの不安や不確実要素があるということだ」など、本当にためになる、宝物のような言葉がぎっしり詰まっている。
夢を叶える手帳術という意味でも、人生を6本の柱で構築し、それぞれに夢と目標を描いていくという方法は実に素晴らしく、僕は以前同氏の別の本でこの6本柱について読んで、自分の9マス朝日記にこの6本柱の考え方を取り入れている。
あまりに強烈な同氏自身の目標設定や生活の方に目が行くと正直萎えてしまう部分もあるだろう。だが、そこからちょっと離れて読むと、これが非常に優れた人生のテキストとなる。
今後もうんざりしつつ何度も手に取りそうな予感がする。やはりこれは名著だろう。
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