この記事では「ムカつく相手、横柄な人を一発で黙らせる」9つのオトナ対話テクニック」を解説しよう。
今回は痛快な本を読んだのでご紹介。
「ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術」という本で、累計120万部突破の大ベストセラーとなっている。
うるさい人、むかつく相手、横柄な人を黙らせ、うざい言葉を上手に返す、むかつく上司に言い返す、そんな時に使えるテクニック集である。
合気道からヒントを得たというこの本は、相手に対して攻撃したりケンカしたりする方法を教えるのではない。
相手の悪意を巧みに利用して相手と喧嘩にならず、自分も気分をスッキリさせてしまう方法を教えてくれる。
今日このエントリーでは、この本の中から僕が特に面白いと思ったテクニックを9つ抽出した。
もし興味を持たれたら、是非本書を手に取って、残りのテクニックも身につけてみて欲しい。
さっそく紹介しよう。
1. 傾聴で相手の懐に飛び込む
混雑した電車の中で酔っ払った労働者風の男性が周囲に悪態をついていた。
周りの人たちは迷惑そうに席を立ったり、車両を移動したり。
酔っ払いは誰彼構わず絡み、大声で怒りをぶちまけ続けた。
その時、一人の老人が酔っ払いに近づいていった。
酔っ払いは老人に殴りかかろうとしたが、その老人はにこやかにこう言った。
「ちょっとこちらに来ませんか」
攻撃的に悪態をつく酔っ払いの言葉を老人は1つずつ拾い、酔っ払いに質問をしていった。
「何を飲んだんですか?」「お酒が好きなんですか?」など。
質問をされるたび、それまで攻撃的だった酔っ払いが少しずつおとなしくなっていくのが分かった。
そして老人が「ところであなた奥さんは?」と質問すると、酔っ払いは恥ずかしそうに答えた。
「女房もいないし、金もないし、家もない」と。
それに対し老人はこう答えた。
「こちらに来て座りませんか。いろいろ話を聞かせてくださいよ」
酔っ払いはすっかり大人しくなり、老人の隣に腰を下ろすと、堰を切ったように話し始めた。
人は腹を立てているときに怒りを爆発させるとは限らない。
怒りの感情の奥には、この酔っ払いのように絶望や無力感、悲しみなどが隠れている。
本当の感情を表に出すことができず、代わりに怒りと言う感情を鎧のようにまとっているのだ。
怒りに対して怒りで返せば、さらに相手の怒りを増幅させてしまう。
老人は傾聴することにより酔っ払いの怒りの奥にあった本当の想いに辿り着いた。
酔っ払いは孤独でお金もなく、絶望し、誰かに話を聞いて欲しかったのだ。
人は誰もが話を聞いてもらいたいと願っている。
相手の言葉を聞くことで、人の懐に飛び込み、敵だと思った人が味方になることもある。
傾聴は一見地味だが、実は強力な武器となる。
2. やまびこトーク
上司と部下、夫婦、親子など、今後も良好な関係を継続したい相手はいるものだ。
そんな相手から思いも寄らない「ひどい!」と感じることを言われた時に使うのがこの「やまびこトーク」だ。
やり方は簡単。相手が責めてきた(とあなたが感じる)部分を相手にそのまま言い返すのだ。
上司が「昨日君が出してきた報告書はずいぶん雑だったね」と言ってきた場合。
あなたは「すみません、どのような点に雑と感じられたのでしょうか」と返す。
夫が「今日君が作った弁当、ひどい味だったぜ」と言ってきたら、
あなたは「あらそう。で、何がそんなにひどかったの?」と返す。
カッと腹を立ててはいけない。対話を申し出るのだ。
これは言われっぱなしにしてしまうよりもずっと建設的な効果を生む。
相手に悪意があるのか、それとも本当に自分に落ち度があるのかも明確になる。
もしかしたら上司はあなたが受け取った報告書の間違いにより何かの不利益を得たのかもしれない。
ひょっとしたら夫は弁当を同僚に味見させた時、たまたま豚肉が生焼けで恥をかいたのかもしれない。
普段から関係がある相手が自分を責める時には理由があることが多い。
その理由を聞き出すことで、無駄なケンカや精神的対立を避けることができるのだ。
さて、次のページでも、徹底的にムカつく相手を黙らせるテクニックをお伝えしていこう。
【次のページ】沈黙が相手を黙らせる方法になる?そして一言で黙らせる技術とは?!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。