書評

「自由であり続けたい人」が捨てるべき10の古い価値観

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17年のサラリーマン生活を去年やめて僕はフリーになった。

そしてご縁とは不思議なもので、似たタイミングで同じように仕事を辞めニュージーランドに渡った人物と知り合うことになった。

 

 

彼は四角大輔さん。もともとはSuperflyや絢香などをトップスターに育て上げた辣腕プロデューサー、音楽業界の大物だ。

 

 

中小企業のマネージャーだった僕とはスケールが違って同列で並べるのは恐縮なのだが、おそらく考えていることは似ている。

バブル崩壊直後に社会に出た僕らの世代は、バブルで美味しい思いをたっぷりした上司や先輩に囲まれつつも、違和感を感じてきた。

 

 

この価値観は違うのではないか?

そう思いつつ、その違和感、そして「本当にやりたいこと」を形にするのに時間がかかった。

それが結実したのが、今、ということなのだろう。

 

 

そんな四角大輔さんの新刊が発売された。

自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと」という本だ。

 

 

自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと四角大輔 サンクチュアリ出版 2012-07-12売り上げランキング : 215

by ヨメレバ

 

 

日本とニュージーランドを往復しつつ、自由に生きる術を見つけた四角さん。

自由を獲得するために捨てたものもたくさんあるだろう。

捨てたものの中には、古い価値観では「大切」とされてきたものも多い。

 

 

だが、今の僕らには、そんなモノはもう必要ではないのだ。

四角さんの本の中から、同じように自由を掴んだ僕の視点を絡めて、自由であり続けたい人が捨てるべき10の古い価値観をリストしてみた。

早速いってみよう。

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自由であり続けたい人が捨てるべき10の古い価値観

 

1. いま使わないモノを捨てる

僕を含め多くの人は、「大切なもの」を取っておく習慣を持っている。

「モノを大切にしなさい」と子どもの頃から言われて育ったせいもある。

 

 

もちろん「モノを大切にする」ことは大事なことだ。

だが、使わないモノを溜め込んで家をぎゅうぎゅう詰めにしておくことに意味はないのだ。

 

 

モノに囲まれる生活は、モノに囚われている生活だ。

モノを徐々に減らし、生活をシンプルにしよう。

モノに囚われなくなると、家や土地にも囚われなくなる。

モノではなく空間を愛する生活を目指そう。

 

 

 

2. 小銭入れを捨てる

僕らは日々の生活の中で、習慣として漫然とお金を使っていることが多い。

コンビニでペットボトルのお茶を買う、スーパーでスナック菓子を買う、駅のスタンドでスポーツ新聞を買う。

 

 

これら一つ一つは大きくない小さな出費が積もり積もって、僕らからお金の自由を奪っていることを知ろう。

本当に必要なモノには投資すべきだが、無駄に習慣になっている細かい出費は削っていくべきだ。

 

 

四角さんは500ml以下のペットボトルの飲み物を買わないと決めているそうだが、僕もまさに一緒で、基本的に外出時にはマイ水筒に水かお茶を入れている。

これはあくまでも一つの例だが、細かいルーティンの無駄を削るための「ジブンルール」を決めようと四角さんは説いている。

 

 

小銭入れを持つのをやめれば、無駄な小銭を持ちたくなくなる。

財布もやめれば、ポイントカードも持たなくなる。

ポイントカードは僕らの心を店に縛るための店側の仕掛けだ。

 

 

モノを買うことで得られる「便利さ」と、モノを買わないことで得られる「自由」。

どちらが大事か、一つ一つ吟味しながら買い物をしよう。

 

 

 

3. 「生活レベルの向上」という発想を捨てる

僕自身にも経験がある。社会人になり役職がついたりすると、お給料が上がる。

すると、意味もなく生活水準を上げてしまうのだ。

 

 

今までは回転寿司で満足していたのに、のれんのある高級なお寿司屋さんに通い始める。

今までは地上波で満足していたのに、スカパーを契約してみたりする。

 

 

一つ一つの生活水準を上げるたびに、出ていくお金が増える。

出ていくお金が増えると、そのお金を失うことが怖くなり、色々なことにチャレンジができなくなる。

 

 

チャレンジができなくなった人間は、「つまらない大人」への途をまっしぐらに進んでいく。

だからこそ、いつでもチャレンジできるように、必要最低限な生活コスト、「ミニマム・ライフコスト」を把握し、少しでもこの水準を下げていこう。

勝負の時はいつやってくるか分からないのだ。

 

 

 

4. 不得意な仕事を捨てる

与えられた仕事を一生懸命こなすのは良いが、何でも自分でやろうという発想は捨ててもいい。

同じ仕事を自分より上手にテキパキとこなせる人がいるなら、進んでパスするようにしよう。

また、コツコツと手間をかけることにこだわるより、自動化できる部分はどんどん自動化していこう。

 

 

苦手な仕事をなくし、つまらないルーティンを徹底的に自動化する。

そして自分の時間を確保し、「自分にしかできない仕事」、つまり「独創性の追求」に時間を使おう。

そこから生まれてくるのは、「長期的な構想」だ。

なんでも同じ手間をかけていては、何もかもが中途半端になってしまうだろう。

自分にしかできないことに常にフォーカスしよう。

 

 

 

5. ToDoを捨てる

四角氏は書いている。

 

「いまやらなければ、あなたの立場を危うくするほどの、「本当にやらなければならないこと」はどれぐらいあるだろうか」

 

僕らは時として、自分の時間をToDoで埋め尽くすことで、自己満足してしまうことがある。

何故か、ToDoを「消化」すること自体が快感だからだ。

 

 

だが、とても大切なのは、「心からやりたいこと」に直結していないToDoは、単なる人生のノイズだと理解することだ。

四角氏は書いている。

 

 

「ToDoに生活を縛られ、それをこなし続けること自体が”人生”になる」

 

 

自分のToDoリストと一度向き合ってみよう。

もしそこにあなたが本当にやりたいことではないことが含まれていて、かつ、やらなくても良いことならば、バッサリ捨ててしまおう。

 

 

あなたの人生を縛る”ToDoリスト”を、あなたの人生を解放してくれる「やりたいことリスト」に書き換えていこう。

やりたいことを達成するための”ToDo”なら、あなたは喜んで立ち向かうはずだ。

 

 

 

6. 決め付けを捨てる

「こうしなきゃ」「自分はこういう人間だ」「こうあるべきだ」

自分なりのこだわり、「ジブンルール」はとても大切なものだ。

一つ一つのこだわりが個性を作り、ジブンをブランド化してくれる助けにもなる。

 

 

だが、この「ジブンルール」は、「本当にそうか?」と定期的に見直す習慣をつけたほうがいい。

日々生活して新しい自分に変化していく過程で、昨日とは価値観が変わっていることもある。

 

 

「こうしなきゃ」という言葉が出そうになったとき。

「今日もそう思う?本当にそうかな?」という質問を自分に投げかけてみよう。

柔軟であり続けることは、努力なしでは難しいのだ。

 

 

 

7. 深夜を捨てる

人間が深夜に活動するようになったのは、長い人類の歴史でもごくごく最近のことだ。

僕自身も以前は超夜型で、そこから4時起き人間に変化したので分かるのだが、深夜の活動は人間にさまざまなストレスを与えている。

睡眠のゴールデンタイムは、午後10時から午前2時だ。

この時間帯にしっかり眠り、朝は一気に太陽光を浴びて体内時計をリセットし、セロトニンを分泌させる。

 

 

そして夜は部屋を暗めにして静かに過ごし、早めに眠ってしまう。

朝の訪れと共に目覚める生活は、身体に優しく、そしてたくさんのエネルギーをくれる。

深夜を捨てて朝に生きよう。

生活の質が大きく変化することを実感できるだろう。

 

 

 

8. 言葉の汚れを捨てる

言葉には強い力がある。

頭の中でぼんやり考えていただけの時と、口から言葉として発した時では、その強さがまったく違う。

だからこそ、ネガティブな言葉、汚い言葉を使ってはいけない。

 

 

特に相手を攻撃する言葉を使うことは避けよう。

受け取った相手はその言葉をさらに増幅させてあなたに投げ掛ける。

そしてあなたはさらにそれを増幅させてしまう。

応酬になり、エスカレートするのだ。

 

 

強い言葉が出るときは、えてして「自分が、自分が」という独善的な気持ちになっている。

そんな時は、ゆっくり長く歩いてみよう、と四角さんはアドバイスしている。

言葉の持つ力を理解して使いこなすためには、汚れた言葉を使わない習慣を手に入れよう。

 

 

 

9. 遠慮を捨てる

僕もそうだったが、日本人には「遠慮の美」がまだまだ根強く残っている。

遠慮は時として効果的なこともあるのだが、仕事では遠慮は無用の長物だ。

 

 

以前のように、一社に勤め上げて社内政治でトップに躍り出る、という時代ではないのだ。

空気を読んで他人を立てていても、報われることはない。

 

 

上司や先輩の発言であっても、おかしいと思ったらきちんと発言できるようになろう。

自分がやりたい仕事があるのなら、積極的に手を上げて自分の仕事にしよう。

 

 

グローバル化も進み、野獣のような中国人たちと対等にビジネスするのに、遠慮なんかしている場合ではない。

本気で取り組んでいる姿勢をきちんと見せて、アピールすることが必要な時代だ。

 

 

 

10. むやみな自由願望を捨てる

何の準備もせずに会社を辞めて独立しては絶対にいけない。

それは、まったくトレーニングをせずにフルマラソンにチャレンジするようなもので、確実に失敗する。

 

 

会社というのは、ある側面でとてもありがたい存在だ。

ビジネスマナーを教えてくれる。あなたが一人ではとても扱えない額の大きな仕事を任せてくれる。

専門部署があって、あなたが苦手な仕事を代わりにやってくれる。上司がいて、あなたの仕事の進捗を確認してアドバイスしてくれる。

 

 

あなたにやりたいことがあって、やりたいことをやって生きていきたいなら、徹底的に「準備」することをオススメする。

その会社にいること自体が「準備」なのだと思えば、辛い業務も程よいトレーニングに感じるだろう。

 

 

独立してしまえば、誰もあなたにお給料を払ってくれない。

成果だけにしか皆お金を払わなくなる。

 

 

独立するまでに、あなたはプロになっていなければならないのだ。

だから焦らず、たくさん準備をして、いろんな人の話を聞くようにしよう。

決断は一度だけ。焦ってはいけない。

 

 

 

まとめ

「自由」という言葉は華やかに見えるが、実はとても重い。

僕も四角さん同様、24時間自分が自由に使える立場を手に入れたからこそ想う。

 

 

自由であり続けるのは、とても大変なことなのだ。

だからこそ、若者にはどんどんチャレンジしてもらいたいと思うと同時に、安易に組織をドロップアウトして欲しくないとも思う。

 

 

いまいる組織で十分やった。次のステップに行こう。

準備にたっぷり時間をかけよう。そして成功しよう。

 

 

「つまらない大人」とは、守りに入って自分を曲げてしまう人のことなのだと思う。

僕自身、5年前までは本当に「つまらない大人」だったと思っている。

だからこそ言いたい。

組織にいることが「つまらない大人」ではないのだ。

組織から支払われる給料や立場に甘んじて、その特権が失われることを恐れ本当の自分でなくなっていることこそが、「つまらない大人」なのだ。

 

 

「しっかり安定した給料をもらい家族を守ることが一番大切だ」

この考え方だって最高に素晴らしいことだ。人によって大切なこと、守るべきことは違う。

自分の生き方を自分で選ぶ人は「自由」だ。

 

 

ただ、チャレンジしたい、やりたい、と思っていることをやらないまま一生を終えるのはとてももったいないことだ。

そして今は、会社の価値が相対的に下がり、会社勤めを一生するという選択肢もアリな時代になってきていることも確かだ。

 

 

若者たちには恐れずしかししっかりと進んで欲しい。

そして是非、自由であり続けて欲しいと願う。

四角さんの熱い想いが詰まった名著!オススメ!!

 

 

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