メンタルトレーナーの久瑠あさ美さんが書かれた「メンタルトレーナーが教える 未来を動かす時間術」という本を読んだ。
時間管理は僕にとって重要なテーマなので、とても興味深く読んだ。
読後の感想は一言、素晴らしいに尽きる。
そして、この本を読んで、時間を「管理する」という表現自体が、僕が目指すこととちょっとずれていると感じるようになった。
僕がやりたいことは、時間を細分化してその中に自分を押し込めることではなく、壮大な未来を描き、その未来を実現することだからだ。
この本が、僕の未来を実現するのに大いなる力を貸してくれることを確信している。
さっそく紹介しよう。
メンタルトレーナーが教える 未来を動かす時間術 by 久瑠あさ美 〜「時間は未来から流れてくる」と信じれば、あなたの一年後は劇的に変わる
時間は未来から現在に向かって流れる
多くの人は、時間というのは過去から現在へ、そして未来に向かって流れていると信じている。
過去の蓄積が今の自分を作り、今日の自分が明日の自分になっていく、という考え方だ。
これは、実は事実ではなく、ただの「信じ込み」「思い込み」だ。
時間はどこにも流れていない。
ところが人間だけが、時を「時計」によって分割することをし始め、過去に縛られるようになってしまった。
「あのとき失敗した(過去)から、次回もダメだろう(未来)」
「去年も今年も大したことができなかった(過去)から、来年もまあこんなもんだろう(未来)」
これらは、すべて過去から未来に時が流れるという信じ込みによる、思考の「ブロック」だ。
だが、ただの信じ込みなのだから、この考え方を手放すこともできる。別の信じ込みを「インストール」することもできる。
ならば、こう信じてみてはどうだろうか。
「時は未来から現在に、そして過去に向かって流れていく」と。
この考え方を信じることができると、あなたの人生は大きく変わるだろう。
なぜなら、「あなたが描いた未来の自分が現実になる」ことになるからだ。
過去の自分がどうだったかが、現在の自分を作るのではない。
自分が描いた「こうなりたい」「これをやりたい」という未来の自分が、現在の自分を作るのだ。
本書の久瑠さんの説明を読んで、僕は「ああ!これだ!!」と膝を叩いた。
未来が僕を作る。
なんて素敵な考え方だろう。
でも、本当にそんなことができるだろうか?
未来を徹底的にイメージして「未来記憶」に浸る
「想像できない自分にはなれない」
色々な本に良く書かれている。
僕もそれは本当だと思う。
そして、僕たちは通常は、過去の記憶に縛られ、過去の失敗や辛かったこと、自分の限界などの「記憶」を何度も思い出して生きている。
この「思い出す」という行為は、実は「事実」ではない。
何年も前の失恋のことを思い出して落ち込んでいる人は、「いま」失恋しているのではない。
過去の記憶を蘇らせるという行為は、それ自体が実は「想像している」行為だ。
何度も反復して想像していると、やがてそれが事実だったのか、自分の頭が作り出した物語なのか分からなくなることがある。
過去の記憶は、それ自体が事実ではないから作り替えることができるのだ。
時の流れが未来から現在に流れるようになると、あなたは過去の記憶からも自由になれる。
なぜなら、過去の記憶はただの事実であり、時は未来からやってくるから関係ないのだ。
僕たちに必要なことは、なりたい自分、ありたい自分をどんどんイメージしていくことだ。
「どんなマンションに住みたいか」も、ただ「広い部屋」ではなく、細部まで徹底的にイメージする。
広さは?間取りは?部屋の向きは?玄関は?リビングは?バスルームは?天井の高さは?床のフローリングの色は?カーペットの質感は?などなど。
「高級外車に乗りたい」ではなく、もっともっと細部までイメージする。
「どこのメーカーの車か?」「車種は?」「色は?」「年式は?」「シートの材質は皮?」「シートの色は?」「ステアリングの感触は?」「キーの形は?」「アクセルを踏み込んだときの音は?」などなど。
そして、そんな部屋に住んでいる自分、そんな車に乗っている自分が「どんな気持ちなのか」「どれくらい満たされているのか」までを、徹底的にイメージするのだ。
僕たちは良く「実現できもしないことを『妄想』していても仕方がない」などと言う。
でもそうではないのだ。
徹底的に妄想するからこそ、その未来に現在の僕たちは導かれていくことができるのだ。
記憶は「過去」にあるのではなく、「未来」にある。
未来記憶の中に生きることで、僕たちはどんどんその未来が現実になる。
未来はそこに「出現」するのだ。
「1日は24時間」の限界から脱出する
地球上のあらゆる生き物のなかで、人間だけが「1日は24時間」という枠組みの中で生きている。
我が家にはネコが2匹いるが、彼らにとっては1日も10日も一年も関係ない。
彼らには過去も未来もなく、現在だけがただそこにある。
僕たち人間が、ありたい自分、なりたい自分に完璧になるためには、1日は24時間という時間枠から脱出する必要がある。
未来を実現していくためには、高い視座で物事を「俯瞰的」に見ることが大切だ。
ところが、「1日は24時間」という縛りで時間を捉えてしまうと、「時間がないから無理」というブロックが働く。
そしてそのブロックがあると、視座が十分に高くならず、物事を俯瞰的に見ることができない。
「できない」「無理」と感じるのは、「時間がないから」と感じてしまうから。
ならば、「時間はいつもある」と感じられればどうなるか?
そうなれば、僕たちは「余裕がある」「できるような気がする」と感じられるようになる。
すると視座が高まり、物事を俯瞰的に見られるようになる。
俯瞰的に物事を見るということは、遠い未来までが見通せるようになる、ということだ。
久瑠さんは24時間で管理するのではなく、72時間で管理をすることを推奨している。
この72時間スタイルについては、久瑠さんの「72時間をあなたの手帳で管理すれば、仕事は劇的にうまくいく」に詳しい。
この本の書評も書いているので、興味がある方はこちらからどうぞ。
未来は突然変えられると信じる勇気を持とう
「計画は立ててはいけない」
久瑠さんはそう書いている。
未来のビジョンを描くときに、「計画」を立てようとすると、僕たちは「現在」の延長線上の未来を描こうとしてしまう。
「今が100だから、来年は120くらいかな?」という感じだ。
しかし、忘れてはいけない。僕たちの時は未来から現在に流れるのだ。
120を描いた人の人生は120までしかいかない。
ならば、本当に行き着きたい到達点を、ありありと描くことが大切だ。
そこには「計画性」なんかなくていい。
いま100の人でも、50000000を描けば、その未来が現在に飛んでくる。
本当に「やりたい!」と願ったことに向かうとき、僕たちの中から「潜在能力」という、大いなる力が湧き上がってくる。
「いま出来ることを、できる範囲でやる」人生を送っている人は、圧倒的な到達点に向かってチャレンジすることはできない。
過去からの推移を見て現在地を見極め、そしてその延長線上に未来を描いてはいけない。
非連続的飛躍、クオンタム・リープを求めるならば、圧倒的な未来を描き、そこに向かって飛躍するしかない。
「未来は突然変えられる」
「未来はそこに出現する」
このことを信じる勇気を持つこと。
それこそが、未来を現在にたぐり寄せる、一番大切なことなのだ。
まとめ
トップアスリートと一般の人の違いはなにか。
久瑠さんはこう書いている。
「自分の限界に挑み続けているかどうか」
「できないことをやり続けている人間」か、「できることを、できる範囲でやっていく人間」か。
できないことができるようになるためには、チャレンジをするしかない。
チャレンジをし続けるためには、「自分には絶対できる」と思える、根拠のない自信が絶対不可欠だ。
そして、この根拠のない自信を持つのに必要なのが、時間の流れが未来から現在に流れる、という考え方なのだ。
「昨日までできなかったから今日もできない」と思う人に、どんなチャレンジができるだろうか。
そうではなく「次は見事に華麗に成功する」という未来を描き、その未来を本気で信じた人だけが、その未来を手中に収めることができるのだ。
僕は今までは未来の描き方が、まだまだ甘かった。
過去に囚われ諦めている部分がまだまだ大きかった。
これからは、僕は徹底的に未来に生きることを宣言する。
いかなる限界も前提条件も考慮せず、徹底的に「なりたい自分」「ありたい自分」だけを描いて生きて行く。
さあ、僕の前にどんな未来が「出現」するだろうか。
今からとても楽しみだ。
「メンタルトレーナーが教える 未来を動かす時間術」、素晴らしい本でした。
オススメです!!
「未来を動かす時間術」のチェックはこちらから!
時間術に関する書評はこちらにもたくさん!ご一緒にどうぞ!!
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。