思うこと
1999年5月23日(日) 晴れ
ずいぶんと長く休んでいた。日記を書かないし読まないという状態に自分をおくことによって、自分の気持ちにどのような変化が現れるかというのが気になって、というのが主な理由。
日記を書かずにいる間、その代わりと言ってはなんだがずいぶんメイルを書いていたように思う。日頃のメイル無精を返上するような勢いで。web日記から離れると、何となく時間がゆっくりと流れるような気がして、なかなか居心地が良かったのだが。
あと、このところやたらとたくさんの人と会い、色々と素敵な話を聞かせてもらっている。体調もなかなか良いみたいで、夜中すぎまで精力的に動き回っていた。
今日、久し振りに、「あ、日記書きたいな」と思った。どんなことを書こうかななんて考えつつ、メイルを何本か書き、バーボンをチビチビと飲みながら、少しだけワクワクしている自分に気付いて可笑しかったりもした。
さて、また始めよう。
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人間の体の中には一体どれだけの量のワインが入るものなんだろうかという驚きを感じたのが先週の金曜日。せんべいさんの個展のレセプションの会場には、ビルから溢れるほどのワインのボトル、ボトル、ボトルの山。若いアーティスト達の熱い吐息に触れる度にどきどきする。どきどきするからワインが更に進む。このどきどき感をいつまでも持ち続けたくて、出展されていた写真を一枚買った。ワインに浸るように、青山の夜は熱く更ける。
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同じく金曜日のこと。先月まで実家だった家の前を訪れてみた。表札がない、看板がない、でもそれ以外は全く変わっていない。ドアを開けて「ただいまー」と入っていけないというのが何だかものすごく変な感じ。思わず周囲を見回して、二匹のネコが顔を出すのではないかと疑ってしまったりもした。この家はもう他人のものだと実感するのは、なかなか難しい。いっそのこと、新しい住人が顔を出してくれたりすると実感があるのかも知れない。
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日記だ日記、日記なのに今日のことが全然書いてないというのはどういうことだ。それは、今日は何もしていないから。ふふふふふ。昼過ぎに泊まりに来ていた石田さんを見送ってから二度寝。夕方前にのこのこと起き出して出かける準備をしていたら今日の夜の会合がドタキャンに。なのでその後もひたすらダラダラ、ぐだぐだと。そんな感じで過ごすのもなかなかゴージャスな感じがして好き。
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せんべいさんの写真を、部屋のどこに飾ろうかと考えている時間が、すごく楽しくて好き。早く手許にこないかな。
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村上春樹、「スプートニクの恋人」読了。
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