古川武士さん著、「書く瞑想 〜 1日15分、紙に書き出すと頭と心が整理される」という本を読んだのでご紹介しよう。
この本は2022年1月12日に発売された。
驚くべき偶然なのだが、その前日1月11日から、僕はある新しい習慣をスタートさせた。
その習慣とは、本書でも紹介されている「モーニングページ」というワークだ。
モーニングページでは、ノート3ページ分ひたすら思い浮かぶ思考や感情を書き出していく。
まさに、本書のタイトルにある通り、「紙に書き出すと頭と心が整理される」ことを目的にスタートさせたのだ。
その直後に本書が発売されたと知り、絶対に参考になると思い手に取った。
まさにその予感のとおり、いや僕の予想を遥かに超える素晴らしい内容だった。
さっそく紹介しよう。
書くことですべて整理されていく
本書では、まず毎朝15分、自分の感情や思考を書き出すことを推奨している。
古川さんは、この毎朝の習慣を「感情ジャーナル」と命名している。
なぜ毎朝自分の感情や思考を書き出すのか。
理由は明快で、書き出すことですべてが整理されていくからだ。
我々が頭で考える思考や、心に浮かぶ感情は、そのままだと形を持たずモヤモヤした状態だ。
モヤモヤとしたままの状態だと、思考や感情は整理されることなく増殖し、頭や心を支配していってしまう。
まとまらず混乱した思考や感情が渦巻き、我々は混乱状態に陥り、消耗してしまうのだ。
思考や感情を書き出すと、思っていたこと、考えていたことが「言語化」される。
言語化されることで、心と自分が切り離され、我々は自分の思考や感情を「客観視」できるようになる。
客観的に見ることができれば、整理することもできるようになる。
古川さんの「感情ジャーナル」では、自分の感情や気分を下げたことを書く「放電日記」、上げたことを書き出す「充電日記」と、両面からアプローチするのが特徴だ。
詳しくは本書を読んで欲しいが、放電日記、充電日記それぞれが、ログとセルフトークから構成される。
起こったことのログと、それについて感じたことを書き出すセルフトークによって、自分の思考や感情を書き出すことで、すべてが整理されていくのだ。
月1回の振り返りで結晶化させる
毎日15分の「感情ジャーナル」を続けたら、次は月に1度「マンスリー・ジャーナリング」と呼ぶ振り返りの時間を持とう。
マンスリー・ジャーナリングは、5つのワークで構成される。
内省を導く「インパクト図」、「価値観マップ」、「理想のビジョン」。
そして行動を導く「行動プラン」、「習慣化プラン」の5つだ。
それぞれのワークの詳細は本書を精読していただきたいが、月に一度自分の書き出してきた感情ジャーナルを振り返り、整理するのだ。
ポイントは、放電を減らし、充電を増やしていくこと。
そして、充電から徐々に、理想のビジョンを見つけ、理想のビジョンを行動に落とし込み習慣化することで、人生を自分を変えること。
ネガティブもポジティブも書き出して整理し、言語化により客観視することで、「どうすれば良いか」が見えるようになる。
イヤなこと、やりたくないことをどうやったら止められるか、減らせるか。
やりたいこと、ワクワクすることにどうやって向かっていくか。どうすればできるようになるか。
月1回のマンスリー・ジャーナリングで整理し、そして結晶化、つまり夢を形に昇華させ、行動を現実化させ、習慣化させるのだ。
「書く習慣化」を実践するクウォーター・ジャーナリング
毎年お正月に目標を掲げるが、年末になってみると「何もできなかった」という結果になってしまうという例をよく聞く。
何もできずに終わってしまう理由は、振り返りの機会がなく、目標を掲げたこと自体を忘れてしまう場合が多い。
そして、一年という期間は長すぎて、定期的な振り返りなしで目標に向けものごとを進めていくのが難しい。
そこで、本書では3ヶ月ごとに振り返る「クォーター・ジャーナリング」を提案している。
クォーター・ジャーナリングは、「GPS振り返り」という手法で行う。
GPSとは、Good = 良かったこと、Problem = 反省点、Solution = 次の3ヶ月の行動、の頭文字。
毎月のマンスリー・ジャーナリングや、日々の感情ジャーナルを振り返り、3カ月間の良かったこと、反省点を振り返る。
そしてその反省点から次の3ヶ月の行動をどのように修正していくか、改善していくかを書き出していくのだ。
まとめ
理想の人生はある日突然急に手に入るものではない。
日々の現実の生活の中から、少しずつ嫌なこと、ストレスを感じること、やりたくないことを減らしていく。
そしてやりたいこと、ワクワクすること、やり甲斐を感じること、幸せを感じることを増やしていく。
その繰り返しで僕たちの人生は少しずつ変化していく。
しかし、そのサイクルを回すために絶対に必要なことがある。
それは、自分が嫌だと感じることは何なのか、そしてやりたいことが何なのかを、自分がしっかり把握していることだ。
頭の中でぐるぐるとループしている思考や感情は、自覚することが難しい。
書き出すことで、想いは言語化され、客観視できるようになり、具体化するのだ。
具体化されたイヤなことは、「どうすれば止められるか」と考えられるようになる。
どうすれば止められるかを書き出したら、書き出したことを行動に移し、日々続けるために習慣化する。
夢やビジョンも同じで、書き出すことで夢は具体化し、「どうすれば実現できるか」を描けるようになる。
仮説を立てて行動を書き出したら、その行動を実行するために習慣化する。
こうして夢は少しずつ近づき、やがて叶うのだ。
僕自身、先日からスタートしたモーニングページの習慣を、本書のワークを取り入れ改良することにした。
また、マンスリーとクォータリーのジャーナリングも早速スタートしようと思う。
行動しなければ始まらない。行動するためには書き出すことから始まるのだ。
素晴らしい一冊でした!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。