子供の頃はとにかく整理整頓ができなかった。
机はぐちゃぐちゃ、ランドセルの中身もメチャクチャ。ひどいものだった。
小学校5〜6年の時の担任の先生が厳しくて、その先生のおかげで僕は片づけができるようになった。今でもとても感謝している。
それでも、片づけは「一応している」程度で、こだわりも喜びも特に感じていなかった。
だから、人から見えない部分、机の引き出しやクローゼットの中はぐちゃぐちゃになっていた。
だが、最近「片づけ」とは、もっとずっと奥が深いモノなのだと気付き、僕の片づけは変わった。
そんな僕の片づけをさらに後押ししてくれそうな本、「たった1分で人生が変わる片づけの習慣」を読んだ。
たった1分で人生が変わる 片づけの習慣
小松 易 中経出版 2009-12-16
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モノにも賞味期限がある
冷蔵庫に入っている食品には賞味期限がある。
賞味期限を大きく過ぎ、腐った食品があれば、僕らは躊躇せずゴミ箱に捨てる。
食べるものを入れておく冷蔵庫に「食べられないもの」を入れておいても無意味だということを、僕らは知っているからだ。
ところが、僕らが所有するモノにも賞味期限があることを、僕たちは忘れがちだ。
何故か、モノは腐らないからだ。
見た目は変わらない。でも、もう何年も押し入れに入ったまま日の目を見ないモノたち。
これらのモノの賞味期限は、僕らの中ではとっくの昔に過ぎているのだ。
賞味期限の切れたモノを捨てるためには、「使える」か「使えない」かで判断してはいけない。
新品の時そのままの姿で仕舞い込まれた「餅つき器」。
「使える」か「使えない」かで判断したら、もちろん「使える」。故障しているわけではない。
でも、視点を変えて、「使う」か「使わない」かにすれば、判断は変わってくる。
使わないモノは、賞味期限が切れている。そう考えるべきなのだ。
基本動作は「出す」→「分ける」→「減らす」→「しまう」
ぎっしり本が詰まった本棚。もう新しい本を入れるスペースはない。
僕らは(僕は!)、そうすると、本の上に横倒しにして新しい本を入れていく。
そしてそのスペースすらも一杯になると、本棚の上や脇に本を積み上げ始める。
これでは、もう新しい本を入れることはできないし、本を整理したり探すことも難しくなる。
本棚には、未来の本が入るスペースを残しておく。これが成功を呼ぶ片づけの鉄則。
開いたスペースには、これから僕らが学ぶべき本が入ってくる。スペースがあると空気の流れが良くなる。
だから、本棚や引き出しには、未来に向けてのスペースが必要だ。
そして、片づけには基本動作がある。
「出す」→「分ける」→「減らす」→「しまう」の手順だ。
本棚でも引き出しでも、この手順で実行していこう。
そして重要なのは、一ヶ所ずつやっていくこと。
引き出しの中身を全部「出す」。
出したものを、必要なモノといらないモノに「分ける」。
いらないと判断したモノを「減らす」。この場合、捨てるという選択もあれば、誰かにあげる、オークションなどで「売る」などの選択肢がある。
そして最後に、必要と判断したモノだけを「しまう」。
これを繰り返すことで、片づけは無理なく続けられるようになる。
片づけは一気にやってはいけない
本書では、「片づけは一気にやってはいけない」と説いている。
何故か。
一気にやってしまうと、継続的に片づけをする「習慣」が身につかないからだ。
1日1分でいい、一箇所だけでいいから、毎日続けること。
人間が一つのことを習慣化するのに、21日かかる。
だから、21日続けることが大切なのだ。
習慣化してしまえば、僕らはもう放っておいても片づける人に生まれ変わる。
机はいつもピカピカ、無駄なモノはなく、いつでも次への準備ができている。
それって最高だよね。
まとめ
本書のタイトルには、「たった1分で人生が変わる」と書いてある。
なぜ「片づけを習慣」にすると、人生が変わるのか。
それは、多くの「モノ」が、過去の自分への執着の結果だからなのだろう。
本当に必要なモノは手許にあって当然だ。
だが、必要のないモノを持ち続けてしまう理由を考えた時、その一つ一つは全て過去に向かうエネルギーとなってしまう。
そしてそれら多すぎるものが散乱した時、僕らの脳は、常に視界にある過去のモノから刺激を受け、思考が後ろ向きになってしまうのだ。
過去のしがらみを捨てると心が前向きになる。
モノがなくなった空間には、新しい空気が入る。
そして、自由になった脳は、新しく起こる出来事に向けての準備が整う。
だからこそ、片づけが大切なのだ。
まずは身近なところから始めてみよう。
人生が変わることを実感できるかもしれない。
たった1分で人生が変わる 片づけの習慣
小松 易 中経出版 2009-12-16
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。