「世の中が大変なことばかりで、メンタルを壊してしまう人が急増しているそうです」。
先日ある方とお話ししていて、こんな話を聞いた。
その時僕は一瞬、何の話だか分からなかった。
「へ?今ってなんか大変なことって起こってるっけ?」と思ってしまったのだ。
さすがに口には出さなかったが、相手の方が続けて説明してくれて納得。
コロナ、ウクライナでの戦争、大きな地震、大停電危機、株価の暴落、不景気なのに物価が上がる「スタグフレーション」の危機、北朝鮮の弾丸ミサイルなどなど。
ああ、そういえば、世の中ちょっと騒々しいね。
でも強がりではなく、僕は全然平気というか日々楽しる生きている。
冬が終わって桜が咲いて暖かくなり、海と太陽と森に囲まれた海街でせっせと働き運動し、読書し美味しい料理を作って食べて、たっぷり眠って元気いっぱいに生きている。
「現段階では僕に困る事は何もなく、むしろ日々すごく楽しいです」。
という返事をしたら、相手の方は「立花さんはメンタルがすごく強いですね」と感心していた。
その言葉を聞いて、僕は大きな気付きを得た。
2018年夏からの、未曾有の人生の危機だった3年半を乗り越え、僕はめちゃくちゃ強い「レジリエンス」を手に入れていたんだ、と。
「レジリエンス」(resilience)とは、「復元力、回復力、弾力」などと訳され、近年は特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」と心理学的な意味で使われる言葉だ。
自分ではどうにもできない、不本意で悲しい出来事が連鎖的に起き続け、お金はすっかりなくなるどころか借金まみれ。
自分が設立して社長をしていた会社から自分をクビにして去り、妻も2匹のネコも愛車アルファロメオのジュリエッタも六本木の広くてキレイなお家も、デュアルライフの生活も、何もかもまとめて全部手放して、鎌倉の海街に流れ着いた。
そこからひたすら「なぜこうなったんだ?」「なにがいけなかったのだ?」と自問自答し続ける日々。
物事がおかしくなり始めたのが2018年夏で、今が2022年3月。
僕が「自分を気持ち良くコントロールできている」と感じられるようになったのは先月の「立春」からだから、3年半の苦闘の日々。
「死んでしまいたい」と思ったことはなかったけど、「この世界からいなくなりたい」「生きている意味がない」とは、毎日延々と考え続けていた。
そんな地獄の3年半を乗り越えた僕には、知らず知らずのうちに、「めちゃくちゃ逆境に強い、しなやかなメンタル、レジリエンス」が備わっていたのかもしれない。
よく「鋼のハート」とか言うけど、鋼は「無感覚」に近いイメージ。
僕はそうじゃなくて、繊細すぎて状況にボコボコにされたけど、しなやか、したたかに死なずに復活した、という感じがしっくり来る。
はちゃめちゃな世の中なら、はちゃめちゃを徹底的に楽しもう。
今はそれぐらいに思っている。
僕自身の「どん底・人生もう終わり」だと思っていた日々を、今メンタルがキツい皆さんのために体系的にまとめ、セミナーにしたいなんて思った。
「どんな苦境も乗り越え再起し飛躍する、しなやかな『レジリエンス』を手に入れる講座」、て感じかな?
2019年7月に今の海街の家に引っ越してきて、昨日初めて、「この家って素敵だな」と思った。
そして今朝夜明けの海岸に出て昇ってくる朝日を見ていて、これまた初めて「この街、好きだな」と素直に感じられた。
「やっとハートに火が点いた」。
最近そう感じることが多くなってきた。
ワクワクして突っ走る時の爆発的なパワーと集中力は誰にも負けない自負がある。
今の僕は、まだアクセル全開ではない。
でも、そろそろ加速感が楽しくなりつつあるのは事実。
逆境が僕を強く、そしてしなやかにしてくれた。
あの辛かった日々に感謝する時が来る日を夢見ていたが、そろそろ実現するみたいだ。
さあ、天赦日 x 一粒万倍日 x 寅の日の最強大吉日に、さらに一段ギアを上げよう。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。