健康・アンチエイジング書評

働くあなたの快眠地図

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角谷リョウさん著、「働くあなたの快眠地図」という本を読んだのでご紹介しよう。

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睡眠は僕が健康管理でもっとも重視している重点分野である。

今までも数多くの睡眠に関する本を読んできたし、これからも読んでいこうと思っている。

そんな睡眠に関する最新刊ということで、興味深く手に取った。

さっそく紹介しよう。

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日本は睡眠環境が世界一悪い

多くの睡眠に関する本で指摘されているが、日本は睡眠環境が悪いことで有名だ。

他の書籍で紹介されていたことだが、欧米諸国、特にフランスと比べると日本人の平均睡眠時間は2時間前後短い。

睡眠時間が短くても体調が良いなら問題ないが、「睡眠不調」の割合が世界一多いのも日本である。

日本の睡眠環境が悪い理由は本書によると2つ。

一つは夜の照明が明るすぎること。

日本人は照明が暗いことを嫌がる傾向が強い。

家庭においても店舗においても日本は夜の照明が明るく、結果としてリラックスモードになりにくい環境なのだ。

実際海外に行くと、ホテルの部屋や飲食店の夜の照明の暗さに驚くことがある。

しかし、世界レベルで見ると、海外が暗いのではなく日本が明るいのだ。

日本では、「コンビニは照明を暗くすると売り上げが下がる」という報告もあり、日本人全体の傾向として「夜も建物の中は明るいほうが良い」と考えている人が多いのだ。

日本人の睡眠環境が悪いもう一つの理由は「不安遺伝子」を持っている人が約80%と世界でも最も多い水準であること。

この遺伝子を持つ人は精神が不安傾向になりやすく、「夜に眠れない」という不眠系の不調になりやすい。

他にも長時間労働が美徳とされやすい傾向が強く夜にリラックスタイムを持ちにくい、眠ることは「時間の損」という考え方を持つ人が多いなどの要因もあるだろう。

日本で普通に暮らしていると、睡眠不調を起こしやすいのである。

「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」が大事

前述したとおり、日本人は「寝ないで働く」「寝る時間を惜しんで頑張る」ことが美徳とされてきた傾向がある。

しかし、睡眠を削って働いたり頑張ったりするのは、まったくのナンセンス。

睡眠不足だと日中の覚醒度が落ちて集中力も上がらず、イライラして人と衝突したりするなど、パフォーマンスが上がらず良いことは一つもない。

寝不足で生産性が上がらずまた深夜まで残業して寝不足、という悪循環に陥ってしまう。

「寝ないで頑張る」ではなく、「頑張って寝る」姿勢に方針転換する必要がある。

睡眠を一日の中で最優先し、上質の睡眠をしっかり確保する仕組みを構築するのだ。

そのためには、「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」に意識を転換しよう。

いつもどおりの時刻に目覚めたのに、夜2時間早く眠ろうと思っても、眠くならないから早寝はできない。

人間は眠る2〜3時間前は目が覚めるようにできているため、生活サイクルを変えずに突然早寝することはできないのだ。

生活リズムを変えるには、先に「早起き」を習慣化することだ。

早起きは目覚ましを工夫するなどで習慣化できる。

早起きを始めた当初は多少寝不足になるが、頑張って夜まで起きていればその分早く眠くなり、結果として早寝ができる。

早起きを習慣化することで、早寝もできるようになるのだ。

ちなみに、一気に2〜3時間の早起き早寝は無理がある。

30分単位での早起き早寝へのシフトがオススメだ。

季節や年齢で最適な睡眠は変化する

冬は太陽の力が弱く、日照時間も短い。

一方夏は昼の時間が長く、気温も高く活動的になりやすい。

当然冬の方が自然と睡眠時間が長く、夏は短くなりがちだ。

また、会社員は平日と休日で睡眠のパターンが大きく異なる人が多い。

しかし実は、平日と休日の睡眠パターンは一定にした方が睡眠の質は高くなる。

週末にまとめて寝て、夜更かしをして、月曜日の朝が寝不足というのは最悪のパターンなのだ。

また、ゴールデンウィークや年末年始などの休暇の時期も、睡眠のリズムが乱れがち。

大型連休は中盤までは思いっきり遊び、残り2日は通常モードに戻しておくと仕事に支障が出にくい。

さらに、我々は年齢によって必要な睡眠の長さが変化する。

ご存知の方も多いと思うが、若い人ほど必要な睡眠は長くなり、加齢とともに短くなる。

同時に、20代は夜型で、年齢を重ねると徐々に朝型になっていく。

結婚したり子供が生まれたりして家族が増えると、睡眠の環境の調整が難しくなる。

ライフステージに合わせ、最適な睡眠を取る工夫をしよう。

まとめ

年齢が上がるにつれ、睡眠の質が悪い翌日の自分のポンコツぶりには目を覆いたくなるようになってきた。

飲み会などで夜更かしをして寝不足のまま起きた翌日は覚醒度が低くパフォーマンスが上がらない。

寝不足でダラダラ起きている位なら、一日寝ていた方がマシというくらいなのだ。

いっぽう、 しっかり良質の睡眠を取れた翌日は集中力が高く、機嫌も良く、パフォーマンスも極めて高い。

若い時のように寝不足でも体力だけで押し切ることができなくなってきている。

睡眠さえしっかりとれば、自分のパフォーマンスは下がっていないし、むしろ上がっていると思う。

だからこそ、しっかり睡眠を確保し、フルパワーで翌日を過ごす習慣を続けたい。

分かりやすく、やるべきことが明確な素敵な本でした。

オススメです!!

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