僕は自宅をメインの仕事場にしている。
書籍やブログの執筆はもちろん、YouTube動画の収録、さらにオンラインセミナーやオンラインでの個人レッスン、個人コンサル、カウンセリングも自宅で行う。
外出先でも執筆の仕事はできるが、僕は自宅がもっとも仕事が捗り快適なので、わざわざカフェなどに出向いて仕事をすることはない。
あくまでも出かける用事があるときに、外で仕事をするというスタンスだ。
時々「自宅だとだらけてしまい仕事ができない」「自宅だと集中できないのでカフェに行く」という話を聞く。
昨今テレワークで自宅で仕事という方も多いだろう。
また、独立してフリーランスで仕事をしたい人も、自宅で仕事をするに際しては、集中できる環境を構築することが大事な要因になる。
僕は2011年の独立以来11年間、ずっと自宅で仕事をし続けている。
本の原稿もほとんど自宅で書いてきた。
それは、自宅が一番快適な環境になっているから可能なこと。
今回僕が自宅で仕事を効率的、快適に行うためにこだわっているポイントを紹介しようと思う。
仕事場とリラックスする場を明確に分ける
一番重要なのは、自宅の中で仕事場とリラックスする場所を明確に分けることだ。
今の家はメゾネットの2階建てで、1階が寝室、バスルーム、トイレとなっている。
そして2階がリビング・ダイニングとキッチンだ。
僕は2階のリビングを仕事場にし、デスクの上にメインマシンの27インチiMacを置いている。
仕事はそのデスクでしかしない、というのが絶対的なルールだ。
朝起きて、デスクに座ったら仕事モードのスイッチが入る。
同じフロアのダイニングテーブルでは絶対に仕事はしない。
ダイニングテーブルは、食事をしたり、iPadで動画を見たりとリラックスする場所。
また、1階の寝室にMacBook Proを持ち込んで仕事をすることも絶対しない。
寝室に本やiPhone、iPadを持ち込み、SNSや動画を見るのはOK。
でもiPhoneなどを持ち込んでも、絶対にベッドの上で仕事はしない。
逆に27インチiMacでDVDや動画を見たり読書をするのはOK。
我が家はテレビを置かない主義なので、大画面で動画を見るなら必然的にiMacということになる。
要は、「仕事は仕事場でしかしない」というメリハリをしっかり決めることが大切ということ。
毎日起きたらきちんとした洋服に着替え、身だしなみを整える
たとえ人と会う予定がなくても、朝起きたらパジャマからきちんとした洋服に着替え、身だしなみを整える。
僕の場合は今は毎日YouTube動画の収録があるから人前に出るわけだが、YouTubeを始める前からずっとそうしている。
パジャマのまま仕事場の椅子に座って仕事を始めることは絶対にない。
オシャレをする必要はなく、普段着で構わないが、僕の判断基準としては、コンビニや郵便局などに出掛けられるレベルの服装にはしておく。
着替えて身だしなみを整えることで、仕事モードのスイッチがまた一つ入るのだ。
物件選びの時に仕事場を最優先する
僕は独立してから4回引っ越しをしている。
つまり5つの家に住んできたことになる。
引っ越しの際は複数の物件をチェックすることもあるが、常に最優先で見るのが「どこを仕事場にするか」。
そして「ここを仕事場にした場合、デスクをどの向きに置き、自分はどこに座るか」。「 そのレイアウトで仕事が効率的に、快適にできるか」。
今の物件を内見した時も、最初に今デスクが置いてある場所を仕事場にするイメージでチェックしていた。
逆に言うと、今の物件は仕事場をイメージしやすかったから決めた、ともいえる。
会社に通勤する人にとっては自宅は休息と生活の場所だが、自宅で仕事をする人はほぼ丸一日を過ごす「城」であり「要塞」であり「コックピット」となる場所だ。
仕事場として機能しない物件を選んでしまうと、引っ越し後に生産性が大きく落ちることになってしまうリスクがある。
物件を選ぶ段階からしっかり仕事場のイメージを持つことが大切だ。
仕事場のパソコン、デスク、椅子などにこだわる
仕事場のパソコンやデスク、椅子、ライトなど備品には徹底的にこだわろう。
僕がカフェで仕事をするのがあまり好きでない理由の1つが、カフェのテーブルや椅子は決して仕事用には作られていないことだ。
特に僕の場合身長が190センチと長身のため、たいていのカフェのテーブルや椅子は僕にとっては低すぎるのだ。
1時間程度ならある程度集中して仕事ができるが、それ以上の時間低いテーブルと椅子で、小さなMacBook Proの画面を凝視しながらタイプするのは苦痛だ。
自宅なら27インチの大きなiMacの画面に複数アプリや画面を立ち上げても作業はラクラク、スピードも速い。
自宅のデスクは大きさにこだわっている。
27インチiMacとiPad、さらにiPhoneをスタンドで立てても余裕。
手前にはキーボードとマウス、それにA5サイズの手帳がいつも開きっぱなしになっている。
さらに書評を書くときには本を開いて置いても狭くならない。
椅子も高さを柔軟に調節でき、座り心地が良いイトーキのビジネスチェアを使っている。
以前はエルゴヒューマンを使っていたが、エルゴヒューマンよりイトーキの方が高さ調整が柔軟にできたので、今はイトーキを愛用している。
iMacはそのままデスクに置くと視点が下がってしまい首に負担が掛かるので、スタンドを置いてかさ上げして快適に使っている。
椅子の高さやパソコンの視点などが合っていないと、肩凝りや腰痛の原因になる。
仕事をするなら自分に完全にフィットする状態を構築するのがポイント。
自分一人の空間を確保する
今僕は一人暮らしだが、独立してから8年間は家族がいた。
家族がいた時期も、必ず自分の仕事場は独立した空間になるようにしていた。
仕事に集中したい時、家族が出すノイズが大きいと妨げになる。
逆にZoomなどでミーティングやセミナーを行う際は、自分の声が家族にとってはノイズになるし、内容によっては家族とはいえ聞かれるのは好ましくない場合もある。
我が家は当時からテレビはなかったが、家族が音を出す仕事をする人だったので、お互い別空間が必要だった。
ドアが閉められノイズが遮断できる、一人の空間を確保できることが大切だ。
仕事場に余計な物を置かずスッキリさせる
仕事場に仕事と関係ない余計なものを持ち込まないことも大切だ。
僕はデスクには卓上カレンダーと温度計以外何も置かないようにしている。
使ったものはすぐに元の位置に戻し、デスクは常に広々、スッキリ使える状態を保っている。
オフィスであってもデスクの上がごちゃごちゃなのは集中の妨げになるが、自宅で仕事の場合、プライベートの持ち物と仕事の持ち物が混ざるとさらに頭が混乱する。
少なくとも仕事中はデスクに余計なものをおかないことで、効率的かつ快適に仕事ができるようになる。
仕事 → 家事 → 運動 で気分転換する
自宅で一日効率良く仕事するコツとして、僕は仕事の休憩時間に家事と運動をするようにしている。
例えば、一つ記事を書いたら寝室に行って洗濯物をたたむ、とか、動画収録と編集が終わったらキッチンに行って洗い物をする、とか。
メルマガの投稿予約が終わったら近所のスーパーに買い物に行く、とか。
僕は友達と約束していない日は自炊して家で食事をする。
午前の部の仕事が終わったら筋トレとランニングの時間。
ランニングを終えたらシャワーを浴び、その後昼食を作って食べる。
夕食も自炊なので、仕事が終わった後は、リラックスつつ夕食を作って食べる。
そのような形で、仕事と仕事の間に家事や運動を挟むことで、体がほぐれ、頭も柔軟になる。
執筆業は座りっぱなしになりがちなので、こまめにちょこちょこと動く習慣にもなり、一石二鳥だ。
1日中家にこもると閉塞感が強まるので、僕は必ず1日複数回外に出るようにしている。
Apple Watchのアクティビティで、1時間に1度「立ち上がって歩け」と通知が来るので、その時は海沿いの国道まで歩くようにしている。
仕事も自宅、休息も自宅となると景色が変わらず単調になり、閉塞感が出やすくなる。
そのためにも、しっかり運動をすることや、こまめにスーパーやコンビニなどに出掛けること、さらに料理などクリエイティブな活動を毎日行うようにすることが大切だ。
まとめ
自宅を仕事場にして、効率的かつ快適に仕事を毎日続けるためのコツを書いてみた。
物件選びなど、今日すぐに導入できないことも多いのも事実だ。
しかし、働き方を変えるときは、家の間取りやレイアウトも変える必要が生じるのは、ある意味当然とも思う。
僕がまだブログを始める前、1度目の結婚の時は僕は個室を持っていなかった。
サラリーマンでブログも書いていないから、個室は必要なかったのだ。
しかしブログを書き始め、独立し書籍も執筆し始めると、単なる「部屋」ではなく、「仕事場」としての環境作りが重要になった。
僕も最初から最適な環境が構築できたわけではなく、何度も引っ越しのたびに改善して、今は非常に快適になっている。
環境作りもチャレンジと思い、楽しみながら試行錯誤すると良いと思う。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。