心・心理・あり方書評

新訳 引き寄せの法則 〜 エイブラハムとの対話

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エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス両氏著、本田健さん訳の「新訳 引き寄せの法則 〜 エイブラハムとの対話」という本を読んだのでご紹介しよう。

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「引き寄せの法則」という言葉はずっと前から知っていたし、その類の本も読んだことがあった。

しかし、元祖というか本家の「引き寄せの法則」はまだ読んだことがなかった。

今回本田健さんによる新訳版が出版されたと知り、是非この機会にと手に取った。

本の内容もだが、本田健さんの翻訳が素晴らしく、ようやく正しく引き寄せの法則を理解できた。

さっそく紹介しよう。

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エイブラハムとの対話

この本はエスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス夫妻が、エイブラハムという集合意識と対話する形で書かれている。

正確に言うと、妻のエスターがエイブラハムとつながり、夫のジェリーがエイブラハムに質問して、エイブラハムがそれに答えるという形だ。

エイブラハムは物質界ではない世界から来ており、宇宙の法則をジェリーに伝える。

エイブラハムが伝えた宇宙の法則は3つ。

1つ目が絶対的な法則である「引き寄せの法則」。

2つ目が「意図的な創造の方法論」。

3つ目が「ありのまま受け入れること」である。

それに加え、「場面ごとの意図確認」という補足が加わっている。

1つ目の「引き寄せの法則」が理解できない、もしくはうまく活用できないと、残りの2つの法則も活用できない。

ちなみに新訳版の翻訳者である本田健さんは、訳者あとがきにて「引き寄せ」という言葉について説明している。

英語版タイトルは「Law of Attraction」であり、そのまま訳すと「引き寄せ」ではなく「引き合い」になる。

「引き寄せる」という言葉からは、「努力して自分の力で引っ張り寄せる」というイメージが伴う。

しかし、正しくは「互いに自然に引き合う」イメージで、そこには努力も高いセルフイメージも自信も必要ない。

前回の「引き寄せの法則」という日本語タイトルが定着しているため、そのまま「引き寄せ」と訳したが、正しくは「自然とお互いが引き合う」というニュアンスであることを知っておいて欲しい。

引き寄せの法則

「引き寄せの法則」とは、シンプルで絶対的な法則である。

それは、「似たものは、お互いに引き寄せられる」というもの。

似たもの同士が仲良くなったり、不機嫌な気分でいるとさらに続けて良くないことが起こったりする。

ラジオの周波数を630キロヘルツに合わせると、630キロヘルツの放送が聞こえてくる。

これは電波塔から発信される周波数と受信するラジオの周波数が一致しているからだ。

引き寄せの法則は常に我々の思考に反応している。

重要なのは、「望んでいること」が引き寄せられるのではなく、「思考していること」が引き寄せられるという点だ。

つまり、「お金持ちになりたい」と望んでいるつもりでも、常に「お金がないなぁ」と思考しているなら、「お金がない現実を引き寄せている」ということ。

「幸せになりたい」と願っていても、「現状が幸せではない」からこそ「幸せになりたい」なら、「幸せではない」と思考している時間の方が圧倒的に長い。

「お金持ちになっている自分」「どんどんお金持ちになっていく自分」に常に思考を向けていれば「お金持ちな現実」を引き寄せる。

つまり、望む状態に常に思考を向け、現状の望まない状態については意識を向けないことが大切だ。

もう一つ大切なことは、強い感情を伴わない思考は、それほど強い磁力を持っていないということ。

裏返せば、強い感情とともに望む状態を思考すれば、強い意志力を持つということだ。

自分が望む状態を、毎朝強い感情とともに唱える「創造のワークショップ」(アファメーション)を行うことが非常に有効だ。

また、ネガティブな感情を抱いたときは、速やかにそれに気づき、思考を自分が望む方向に切り替えることが大切だ。

日ごろからネガティブな情報を垂れ流すテレビやニュースなどには触れないよう気をつけよう。

ネガティブな思考を続ければネガティブな現実を引き寄せる。

ワクワクする未来を思考し続ければ、どんどんワクワクする現実が現れる。

望んでいるかどうかではなく、思考を向けているかどうかが引き寄せの法則が働くポイントなのだ。

意図的な創造の方法論

「意図的な創造」とは、意図するものが創造されるという意味だ。

この法則は絶妙なバランスの上に成り立っている。

なぜなら、望んでいるか望んでいないかが問題ではなく、思考を向けたことが創造されるからだ。

例えば「病気になりたくない」と強く想い、いつも病気のことを考えている人は病気を招き寄せる。

「赤い新車が欲しい」と考えワクワクすれば、赤い車を招き寄せ始める。

しかしそれと同時に「でも高くて買えないなぁ」と考えているなら、「高くて買えない」を引き寄せてしまう。

自分が望むことについて思考したら、その思考を制限するネガティブな思考をせず、意図的に望む思考をし続けることが大切だ。

望む思考しているときは気分が良く、望まない思考してるときは気分が良くないはずだ。

望む思考をしたら、期待し、信じること、そしてそこに強い感情を込めること。

意図的に望む自分を思考し、そこに感情を込めるワークを毎日取り入れよう。

望まない現実があったとしても、そこに注目するのではなく、未来の理想の自分に思考を向け続けるのだ。

大きな夢を描くと、「大きすぎて実現できる気がしない」と自分を制限する思考をしてしまうかもしれない。

そんな時は夢の実現のためのステップを小さく刻み、最初のステップを実現する夢を描くのだ。

そのステップを実現することに期待し、信じることで、強い感情が湧いてくる。つまりワクワクするのだ。

このようにして、望む自分を意図的に創造していくのだ。

ありのまま受け入れること

我々は日々生きていくうえで、意図しないことが起こったり、自分と異なる価値観や常識を持つ人に触れることもある。

意図しないことが起きたり、自分とは異なる価値観の人と触れると、心が乱れ、ネガティブな感情を抱くこともあるだろう。

「ありのまま受け入れること」とは、それら自分の望む状態とは違う物事が起こったとき、その状態をありのまま受け入れ、感情を乱さないことだ。

自分の考えをコントロールすることは、「自分がそうすると決める」と簡単になる。

今までだったら不快に感じ、怒ったり嘆いたりするようなことも、ありのまま受け入れ、望む方向性だけを思考するのだ。

「ありのまま受け入れる」とは「我慢する」とは違う。

我慢するということは、思考は向けていてネガティブな感情も抱いていることになる。

ありののまま受け入れるとき、そこには思考も向かずネガティブな感情も湧いていない。

雨が降っていることを憂鬱だと感じ、イヤイヤ出かける時は「我慢している」状態だ。

出かける予定がなく、窓の外の雨を淡々と眺めている時、我々は雨をありのまま受け入れているわけだ。

ありのまま受け入れることを覚えると、テレビや新聞は必要なくなっていく。

自分が望まない、ネガティブな情報にわざわざ触れる必要がないことに気づくのだ。

場面ごとの意図確認

「画面ごとの意図確認」とは、その名のとおり、日々一つ一つの行動の「意図」を確認すること。

あなたは車を運転する時、毎回「安全で快適に目的地に到着する」という意図を確認しているだろうか?

我々は往々にしてそのような大切な意図の確認を怠る。

そして焦ってスピードを出し過ぎ事故を起こしたり、違反切符を切られたりするのだ。

食事をするときも、「健康な体を維持し、美しいシェイプを作るための食事を摂る」という意図を確認することが大切だ。

その意図が確認できれば、ジャンクフードや健康を害するような食べ物は自然と遠ざけるだろう。

逆にどうしてもジャンクフードを食べたい時もある。

そのような時も惰性で食べるのではなく、「体に悪い事は分かっているが、今日は特別にストレス発散のため自分に許可する。ただし明日からは再び健康に気を付ける」と意図するのだ。

場面ごとの意図確認を習慣化できると、 自然と自分が望まない状況を避け、自分が望む現実を引き寄せるようになる。

まとめ

初めてこの本を読み、なぜ引き寄せの法則がこれほど多くの人に支持されているかが理解できた。

非常に強力で、しかも実践に移しやすい法則だ。

今まで自分は「望むことで、その現実を引き寄せる」と勘違いしていた。

望むか望まないかではなく、意識を向けているかいないかが重要だと理解した。

「成功したい」と望んだとしても、「でも自分には力がない」と思考していたら、思考を向けている側に引き寄せられる。

望み、期待し、信じること、そしてイメージしてワクワクすること。

現状がどうかが問題ではなく、行きたい未来だけをイメージすること。

僕はこの世界で生きようと決めた。

素晴らしい一冊、そして素晴らしい翻訳でした。

オススメです!!

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