2016年10月4日に僕は初めて鎌倉で暮らし始めた。
当初は六本木に本拠地があって鎌倉は第2拠点という扱いで、いわゆるデュアルライフ、2拠点生活をスタートさせる形での生活だった。
今の家は海まで徒歩1分だが、当初は今の家と同じ町内ながら800メートルほど内陸に入った場所だった。
2年9か月ほどデュアルライフ生活をしたあとに、2019年7月に東京の拠点を引き払って今の海沿いの家に定住することになった。
昨日でちょうど鎌倉暮らし7周年となった。
合計7年とは、ずいぶん長い年月がたったと改めて思う。
7年たった今海街暮らしについて想うことを書いてみようと思う。
海と空と太陽と山の癒やしが凄い
2016年に初めて鎌倉に暮らすようになるまで、僕は東京以外に住んだことがなかった。
特にそのうちの40年以上が都心部の麻布・六本木地区暮らしだったし、それ以外の時期も西東京市の片側4車線の青梅街道沿いなどうるさい場所が多かった。
なので鎌倉に暮らすようになって、自然の豊かさに魅了されることになった。
海と空と太陽が常に目の前にある。
そして10分も歩くと今度は山がある。
もちろん鎌倉は住宅地であって、もっともっと自然が豊かな場所は日本にいくらでもある。
でも東京都心暮らししか経験してこなかった僕にとっては、鎌倉の大自然はとにかく大いなる癒やしとなった。
都会の人工美ももちろん素敵だし今でも大好きだけど、人間は自然の中に身を置くだけで癒されるのだと知った。
旅行で行くのと違って、日に日にジワジワと癒やしが身体に染み込んでいく感じがする。
これは住んでみないと分からないし、またデュアルライフでちょこちょこ都心と行き来していた時と定住後でもまた違う感覚だ。
デュアルライフの時はあくまでも東京が本拠地で鎌倉に「来ている」という感覚を常に持っていた。
でも定住した今では、海街が本拠地で東京に「出かける」ことになったし、それがしっくり来るようになっている。
都心の高い波動も楽しいが疲れる
鎌倉の海街暮らしに慣れるに連れて、東京都心に出かけることの位置づけも変化していると思う。
都心に出かけて仲間と会ったりイベントに参加したり、時にはホテルに泊まったりするのは楽しいし刺激的だ。
都心にいると高くてパワフルな波動を感じ、それは心地良くもある。
しかしいっぽうで、都心に長く滞在していると疲れを感じるようになってきたのも事実。
都心にいて一番感じるのは騒音で、次に人の多さ。
この両方が来るのが地下鉄移動のときなどで、特にラッシュアワーは厳しい。
なので出来るだけラッシュアワーに掛からない時間帯に移動するようにしている。
六本木付近の片側4車線、さらにその上に首都高という辺りも、暮らしていた時はそれが当たり前だと思っていたが、最近は「凄い騒音だ」と感じるようになった。
僕が幼少期から27歳で自宅を出るまで暮らしていた実家は六本木通りから100メートルも離れていなかった。
子供の頃から六本木通りと首都高の「ごーーー」という通奏低音というか地響きみたいなものが一日中鳴り響いているのが当たり前の環境で育った。
そんな僕でも鎌倉暮らしが長くなるに連れ、都会の喧騒に敏感になるのだから面白い。
鎌倉に定住した直後は都心が恋しくなることが多く、せっせと通っていたが、最近は頻度が落ちている。
すっかり海街の癒やしのエネルギーに馴染んだ感があるように思う。
何も制約がないならもう一度デュアルライフをしたい
そのような形ですっかり海街暮らしが板についている僕だが、都心に暮らしたいという想いも強い。
デュアルライフをしていた2年9ヶ月は六本木と鎌倉、全然違う2つのエネルギーを交互に感じられて楽しかったと思う。
そのいっぽう家が2つあることは結構な負担で、いつもバタバタしていて大変だったのも事実。
移動が日常生活に組み込まれていて、落ち着かない感じもした。
それでも、もし今なんの制約もなく暮らし方を選択できるなら、もう一度デュアルライフをしたいと思う。
以前のように短期間で移動するかどうかは分からない。
ただ、都心にもう一度引っ越すことを考えると、「果たして僕は海街を捨てることができるのだろうか」と思う自分を発見する。
いっぽう、鎌倉のゆったり穏やかな波動だけの生活も、やや物足りないとも感じている。
「月に何回か通ってホテルに泊まれば良いじゃないか」と思うかもしれないし、実際やってみたことあるが、やはりホテルに泊まるのと暮らすのは違う。
都心にも海街にも拠点がある生活が理想だけど、まあまあハードルがあるのも事実。
次の暮らし方がどのようになるか分からないが、理想はデュアルライフであることは、多分間違いないだろう。
まとめ
7年前に鎌倉に拠点を構えたときは、まさか2年9ヶ月後に自分が鎌倉に定住することになるとは夢にも思っていなかった。
様々な偶然と必然が重なり暮らすことになった今の環境は、ある意味振り切っている場所だろう。
六本木という逆側に振り切れていた場所から、デュアルライフだからこそ選んだ逆側に振り切れた海街。
ここに4年以上暮らして、多分僕はあの頃とはずいぶん変わったのだと思う。
いつまでこの生活をするのか分からないが、住んでいる限り思い切り堪能したいと思う。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。