僕は年間約200冊の本を読む。
この数字自体は大したものではない。一日に10冊読むという人もいるし、年間5,000冊読むということを書いている人もいる。
そもそも何冊読むかを競うようなものではなく、自分に合った読書スタイルで、読んだ本から学び、それを実践することが大切なのだ。
僕は僕のスタイルで、コツコツと本を読んでいきたい。
読書のスピードは、本に何を求めるかによっても変わってくるだろう。
僕はフォトリーディングを習得しているのだが、普段の「読書」ではフォトリーディングは使っていない。
なぜなら、フォトリーディングは情報検索技術であり、読書とはちょっと違うからだ。
僕は読書という体験が好きなので、本を読むときは全部を読みたい。
だから、フォトリーディングは、すでに読んだ本をざざっと再読して情報を更新したいときや、書籍を書くときに資料として頭に入れたい情報を斜め読みするようなときに使うと便利だ。
僕なりのスタイルで心地良く読書をしていくと、だいたい年間200冊前後に落ち着くことが多い。
そんな僕が去年から採り入れてすごく気に入ったのが、6冊の本を同時並行で読むスタイルだ。
1日に6冊の本を同時に読んで行くのだ。簡単に説明しよう。
・1冊あたりの1日の読書時間は20分
・読書時間は朝、昼、夕方、夜に分散する
・タイマーを20分にセットし読書をする
・20分たったらそこまで。続きは明日。段落の途中だったりした場合はキリの良いところまで読む
要は、1日あたり一冊は20分しか読まない。途中でも20分たったら終了。続きは翌日。そして合計2時間を読書時間に確保して、6冊を同時並行で読む,というやり方だ。
一昨年仕事が忙しくなり、一時期全然本が読めなくなってしまったのだが、この方法で無事読書習慣を取り戻すことができた。
僕がこの方法を気に入っているポイントが幾つかあるので紹介しよう。
僕の読書術 — 6冊併読スタイルのススメ
1. 飽きない
これが最大のメリットだと思う。
僕は飽きっぽい性格なので、一冊の本を延々と読んでいるとだんだん飽きてきて、読書スピードが落ちてくる。
でもこの読書法だと、20分経てば終わるので、飽きることがない。
じっくりタイプの方には合わないかもしれないが、僕にはピッタリだ。
2. いろんな分野の本にチャレンジできる
同時にいろんな本が読めるので、そのときによって分野を絞ったり、いろいろな方向に広げたりと、チャレンジしやすいのも良い。
僕は6冊のうち、1冊は文芸書またはエッセイ、1冊は翻訳書、1冊は再読書をなるべく入れるようにしている。
長編小説などは、それだけを読み続けると、何日も他の本が読めなくなって困っていたのだが、併読スタイルならその点を気にしなくて良いので、安心して手を出すことができるようになった。
3. 難解な本にもチャレンジできる
上の2つの理由と重なるのだが、僕は飽きっぽいので、難解な専門書などは苦手だった。
読んでいるうちに飽きてしまい、どんどん読むスピードが遅くなり、やがて読書する習慣自体がなくなってしまうのだ。
「途中まで読んでいる本をまずやっつけてからじゃないと次を読んではダメ」という思い込みがあったのだ。
だから、途中で挫折している本があると、他の本も読めなくなってしまっていたのだ。
でも、乱読を導入してからは、難解な本もコツコツ20分だけ読めば次の本に行けるので、気が楽になった。
そして、相当難解な本でも、一ヶ月くらいかければ20分ずつでも読み終わることが分かった。
なので、専門書でも哲学書でも、チャレンジできるようになった。
4. すき間時間を活用できる
1冊あたり1日20分で良いので、すき間時間に本が読みやすくなった。
僕は朝に20分、昼休みに20分、夕方に20分、夕食後に40分、そしてお風呂の中で20分というサイクルにすることが多い。
もちろん外食があったりした日は読めないこともあるし、仕事が忙しいと朝や昼の読書時間を確保できないこともある。
でもそれはそれはそれで良くて、何もなく穏やかな日はコツコツ6冊を読む、というサイクルが継続できていれば良いと思っている。
一気に2時間の読書時間を確保しようとすると、とても大変だけど、仕事と仕事の合間に20分というのは、比較的捻出しやすいものだ。
まとめ
読書スタイルは人それぞれなので、僕の方法がすべての方に合うとは思わない。
じっくり一冊を読みたいという方も当然多いと思う。
そんななか、僕のように飽きっぽかったり、なかなか読書が習慣にならないという方は、時間を限って本を替えるというスタイルも試してみてはいかがだろうか?
1日2時間も取れない、という方は、3冊にして1時間というのもいいだろう。
1冊あたりの時間を10分など短くし過ぎると、細切れすぎて内容が頭に入りにくくなるので、一冊あたりの時間を減らすのではなく、併読する冊数を減らす方が良いだろう。
僕はもう1年以上この形だが、すごく心地良くてすっかり定着してしまった。
難を言えば、旅行のときに本をたくさん持っていくことになり、妙にかさばる点かな(笑)。
もし気になったら、試してみてください。
レバレッジ・リーディング本田 直之 東洋経済新報社 2006-12-01 売り上げランキング : 2416
|
読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]奥野 宣之 ダイヤモンド社 2013-11-29 売り上げランキング : 3411
|
関連エントリー:
- 乱読に適した同時並行読書の冊数について [日刊たち vol.108]
- ソーシャル時代のハイブリッド読書術 by 倉下忠憲 — 読書はソーシャルで進化する!
- ランニングしながら同時に読書して英語も勉強する方法
- 読書が変わる ソーシャルで変わる 書評「リーディング3.0」 by 本田直之
- 100倍儲かる読書術 書評「レバレッジ・リーディング」 by 本田直之
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。