ブックレビュー2010年の87冊目は、本田直之氏著、「面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則」を読了。
とにかく面白い。
しかも自己啓発書としても素晴らしいので実行すればためになる。
今までも何度か書いているが、僕は本田直之氏の著書と相性が良く、何を読んでもすいすい頭に入り、しかも簡単に実践できてしまうのだが、本書も実に素晴らしい本だった。
面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則 by 本田直之 〜 究極の面倒くさがりやを目指せ!! [書評]
なんといっても書き出しが秀逸。
自己啓発書なのに冒頭の一言目が「あー、面倒くさい」なのだ。
この一行は本書の全てを表現しきった物凄い導入部で、こんなイントロで始まる自己啓発書は滅多にないだろう。
それくらい引き込まれる一文だ。
本田氏は自らを「究極」の面倒くさがりや、と表現している。
そんな面倒くさがりやの人々がどうやって人生を成功させるかについて、55のアドバイスをくれる。
55すべての項目が「面倒くさいから」という出だしで始まるのもユニーク。
「面倒くさいから時間を大切にする」や「面倒くさいから物を捨てる」などなど。
各項目は2ページ〜4ページと短くシンプルで、サクサク読めて後味も爽快である。
面倒くさがりやがうまくいく方法、その原則は「先送りしない」ということに尽きる。
それが本書の大きなテーマである。
今現在のちょっとした「面倒」を先送りした結果、将来もっともっと大きな「面倒」に巻き込まれてしまう。
それを徹底的に避けることで、僕らはずっとうまくいく。
それが本書の切り口である。
自己啓発と「面倒」という異なるクラスタが融合して、見事に僕ら面倒くさがりやを大きな「面倒」から救ってくれる。
たとえば、「面倒くさいからレストランを予約する」という項がある。
僕自身もレストランは必ず予約して行くタイプで、著者の意見に120%同意。
良質のサービスを提供す場所には多くの人が集まるので、予約なしで訪れれば、長時間待たされたり、あまり良くない席に通されたりして、タイムリーに十分本来のサービスを楽しむことができない可能性が高い。
今すぐに電話を一本入れる「面倒くさい」と、当日レストランで延々おなかを空かせて行列をし、イライラしてパートナーとケンカになる「面倒くさい」ならどっちを取るだろうか?
この本はすべてをこの「目の前の小さな面倒くさいを取り、先々の大きな面倒を回避する」というスタンスで切っていく。
上の例は日常生活の例えだが、それ以外にも「面倒くさいから目標をつくる」や「面倒くさいから「できない理由」を考えない」などの人の考え方のベースになる部分や、「面倒くさいからパソコンを頻繁に買い替える」や「面倒くさいから遅刻しない」など、ビジネスやお仕事に密着したものまで、守備範囲は多岐にわたる。
面倒くさがりやであることは悪いことではない。
むしろ「究極の面倒くさがりや」になって、どうやったら大きな面倒を避けられるかを考えよう。
先延ばしを徹底的に避けること。
将来を見据えて「面倒くさい」を切り分けること。
ひょうひょうとした文章の中に、重要なキーワードがぎっしり詰まった良書。
この本はお奨め。
「面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則」のチェックはこちらからどうぞ!!
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https://www.ttcbn.net/no_second_life/archives/3343
https://www.ttcbn.net/no_second_life/archives/920
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。