先日開催したセミナーで、ほんの思い付きで公開した僕の古いノートが、思わぬ反響を呼んでいるようなので、ブログにも書くことにした。
ご存知の方も多いと思うが、僕は41歳までは中小企業のサラリーマンをしていた。
お陰さまでブログがブレイクし、2011年にブロガーとして独立し、いまも活動を続けることが出来ている。
でも、ブログはある日突然ブレイクしたわけではない。
当たり前のことだが、スタート当初はほとんど読者がいない、弱小ブログだった。
ブログのアクセスアップはもちろん、ごく普通のサラリーマンだった自分の人生を「劇的に変える!」と誓い、一人きりで活動を始めたのだ。
そのときに僕がしたことの一つに、「夢の棚卸し」があった。
自分の夢をノートに書き出すのだ。
この「夢の棚卸し」を定期的にやるようにして、僕の人生は大きく動き出した。
その効果とやり方を説明しようと思う。
お正月は出かけたりお酒を飲んだりテレビやDVDなどを観てのんびり過ごすのもいいだろう。
でも、ちょっとだけ自分の時間を作り、2015年からの自分の夢を書き出してみてはどうだろう?
書き出すことで、夢は実現に向けて大きく動き出すからだ。
さっそく紹介しよう。
お正月に「夢の棚おろし」のススメ!立花が5年前に書いた「夢リスト」公開!5年前に僕が書いた夢は叶ったのか!?
ノートに「夢」を思い付くだけ書き出そう!
夢の棚卸しのやり方は簡単だ。
ノートに自分の夢を出来るだけたくさん書き出すのだ。
100でも200でも500でも、できるだけ多いほうがいい。
そして、実現できるかどうかは一切関係ない。
とにかくやってみたいこと、自分がなりたい姿、職業、住みたい場所、乗りたい車、行ってみたい場所などを書きまくるのだ。
他人は見ないものだから、妄想バリバリでいい。総理大臣になってみたい人は「総理大臣になる!」と書けばいいし、40歳でもF1レーサーになりたいと思うなら、そう書いていい。
とにかく何でもかんでも書けばいいのだ。
人生を6本の柱に分けると書きやすい
「何でもかんでも書け」と言われても、何を書いていいか分からない、という人も多いだろう。
そんな人は、夢を6本の柱に分けて考えると書きやすい。
僕は以下の分類を使っている。
- 仕事
- 家庭
- 財産
- 教養
- 健康
- 趣味
この分類ごとに、自分の未来、将来の夢をどんどん書いていくのだ。
独立して起業したいという人は、「仕事」のところに書き込むといいだろう。
「恋人を作って結婚したい!」という人は、「家庭」のところに書く。
「TOEICで900点を取りたい」なら、「教養」欄がいいだろう。
そんな感じで自由に書き込んでいくのだ。
最初は書けなくてもOK!繰り返すことで徐々に書けるようになる!
夢の棚卸しは、最初はあまり具体的なことが書けないことが多い。
僕も最初これを始めたときは、なかなかリアルに将来の自分を描けず、苦しんだ。
なぜか。
それは、自分で自分の脳にリミッターをかけ、制限することに慣れすぎてしまっているからだ。
僕もそうだったから良く分かる。
普通にサラリーマンをやって生きていると、「将来の夢」なんてことは、考えないのが普通だ。
「今の生活があって、そこからちょっとプラスになる」ぐらいをぼんやりと考える程度だった。
でも、人生を劇的に変えるなら、「どんな自分になりたいのか」をイメージしないといけない。
なぜなら、「イメージできない自分には絶対になれない」からだ。
ところが、頭はそんなことをイメージすることに慣れていない。
だから、「夢を書き出そう!」と思っても、脳のシナプスが繋がっておらず、全然出てこないのだ。
でも安心して欲しい。
最初は全然リアルにイメージできなくても、慣れてくるとどんどんイメージできるようになってくる。
脳が夢を描くことに慣れてくるのだ。
脳のリミッターを外せるようになってくると、どんどん映像として夢を描けるようになる。
街を歩いていてフェラーリのすごい車が通りかかったら、「あ、あの車に乗れるようになりたいな」みたいに、ピピッとアンテナが立つようになる。
素敵なインテリアの部屋に行くと、「将来はこんな部屋に住みたい」と、自分の夢に直結するようになる。
そうなってくると、夢の棚卸しはどんどんリアルになっていく。
なので、最初は曖昧な感じでも構わない。
その代わり、定期的に繰り返して欲しい。
1か月に1回でも、3ヶ月に1回でもいいので、何度もやってみること。
ノートをとっておくと、履歴が分かって面白い。
僕も1回目の棚卸しはかなり曖昧だったが、回を重ねるごとにどんどんリアルに、そして高飛車になっていって面白い。
夢に日付を入れると「目標」になる
「いつかパリに行きたい」
これは夢である。
これが「来年の夏にパリに行くぞ」となると、これはもう夢ではない。
目標であり、計画であり、予定である。
「TOEIC 900点になれたらいいなあ」は夢だが、「来年末までにTOEIC900点を獲得する」となると、これは目標である。
夢を書き出した次のステップとしては、それぞれの夢に日付を入れる。
ただ、ここで問題なのは、あまりにも全方位的に、なんでもかんでもやろうとすると、時間が足りず全部が計画倒れになってしまうことだ。
なので、ここでは優先順位を決めて、すぐに出来そうなこと、やってみたいこと、一番ワクワクすることなどから手をつけよう。
夢は夢のままで終わらせず、目標にすることで実現に向けて大きく動き出すのだ。
とにかく「すぐやろう!」
書き出した夢の中には、本当にやりたいこともあるが、中には「書いてみただけ」だったり、「憧れてるけどやりたい訳ではない」こともたくさん含まれている。
例えば、多くの男子高校生はギタリストになりたがる。
しかし、その中には、ごく少数の「ギターを弾くことが大好きな人」と、大多数の「ステージの上でスポットを浴びてカッコ良くギターを弾き、女の子にキャーキャー言われたいだけ」という人がいる。
そして、自分が本当にギターを弾くことが好きか、それともそのライフスタイルに憧れているだけなのかは、「実際にギターの練習を始めてみないと絶対に分からない」のだ。
僕のセミナーには、「プロブロガーになりたい」という方がときどき参加される。
僕が「どんなブログを書いているんですか?」と訊くと、「まだ開設していません」という方もいたりする。
まだブログを開設すらしていない段階で「プロになりたい」という方は、ブログを書くことが好きなのか、「ブロガーという自由なライフスタイルに憧れているだけなのか」が自分で区別がつかない。
ブロガーというライフスタイルは自由でカッコいいかもしれないが、コツコツと毎日何時間も文章を書くという作業は「すごく地味」で「根気がいる」作業だ。
自分が本当にやりたいことなのか、それとも憧れているだけで、やりたいわけではないかの区別をつけるたった一つの方法。
それは、「やってみること」だ。
ある程度やってみて、「お、これは楽しいぞ!」「やっていると時間を忘れる」「多少寝不足でもやっていると楽しい」という感覚があるなら、それは「やりたいこと」に近い。
逆に、「やりたいんだけど出来ない」「やろうと思うと気が重くなる」「面倒くさい」とすぐに感じることは、本当はやりたいことではなかった可能性が高い。
やってみて「これは違うな」と感じたら、さっさと止めることができる。
そして夢リストからも削除してしまえばいい。
その代わりに、リストに書いた別のことにチャレンジしてみればいいのだ。
僕は以前「サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法」という本の帯にこう書いた。
「やりたくないことをやっている暇はない」
本当にその通りなのだ。
人生は短い。どんどんやりたいことをやっていこう。
5年前に立花が書き出した夢は叶ったか?
5年前に立花がノートに書いた夢を一部公開しよう。
個人的妄想の世界なので、バカみたいなこともたくさん書いているが、それでいいのだ。
心のリミッターを外さないと夢は出てこない。
「私みたいな人間がそんな大それたことを書いたら恥ずかしい」
「やりたいことなんかやったら罰が当たる」
そんな感覚かある人も多いだろう。
ノートの中の世界では、そのリミッターを外すのだ。
バカみたいなことの中に、きらりと輝く、「やりたいこと」の原石が眠っているのだ。
それを磨く作業こそが、人生というプロセスなのだから。
では、見てみよう。
2009年12月8日、ブログ開設からちょうど1年後に書いた夢の棚卸し。
「第7回」と書いてある。第7回は仕事のことだけで見開き2ページを使っている。
当時は小説家になる、というのがTOP項目だった。
「ギネスブックに載る」とか「国民栄誉賞」とか、妄想バリバリでお恥ずかしい(笑)。
でも、こういう風に大胆に書けないと、そこに向かっての努力をしないので、これでいいのだ。
上の写真は第1回の棚卸し。ちなみに第1回は2009年5月6日に書いている。
このときは仕事のことは、わずか5行しか書けていないし全然具体的でもない。
「独立してフリーになりたい」ことしか分かっておらず、まだブログとか出版などに対する意識は曖昧だ。
脳のシナプスが全然つながっていないのがよくわかる。
第7回に戻ろう。
「1日100万アクセス超の売れっ子ブロガーになる」と書いてある。
1日100万アクセスは全然達成できていないが(笑)、プロブロガーにはなれたぞ!実現!!
その下の行には、「本を出版」とある。
「書店で平積みされ大ブレイク、著書のコーナーができる」も、部分的には実現!
「ホリエモン、勝間和代らと新しい時代の日本をつくるムーブメントに〜」
ホリエモンとはご縁がまだないが、勝間さんとは、「勝間塾」でゲスト講師をさせていただいたり、ダイエットセミナーをご一緒させていただくなど、実際に活動できているのでここも一部実現!!
ちなみに2009年12月時点では、僕はまだブログのPVも月間5万PV程度。
もちろん勝間さんとはまったく面識などなく、僕はただの一読者だったわけだ。
これを書いている当時も、まさか自分が 3年後に本を出して、その帯に勝間さんが推薦文を書いてくださるとは、夢にも思っていない(笑)。
第7回、「家庭」のコーナー。
彩ちゃんとは僕の奥さんのこと。
当時はまだ再婚前だったわけだが、2010年4月に無事再婚でき、とてもハッピーに暮らしているので達成!
「元麻布に一軒家。賃貸で良い」
これを書いていたときは文京区の大塚に住んでいた。翌年小日向に引っ越し、2013年に元麻布に引っ越し!
一戸建てではないがこれも達成!
「6LDKくらいのヒロさ。お互いの書斎あり」
6LDKもないが(笑)、お互いの書斎はあるので達成!!
「自分の書斎には一枚板の広いデスク」
一枚板ではないが、でっかくて広いデスクを使っている。達成!!
「猫を2匹飼う。アメショーと黒猫」
アメショーと黒猫ではなく、茶トラとキジトラになったが、今年ソルとルナがやってきた!達成!!
「健康」と「教養」のコーナー。
「フルマラソンを年に2回完走。サブスリーになる」
サブスリーはまだ無理だが、今年はフルマラソン2本完走!達成!!
ちなみにこの第7回の棚卸しをしているときは、25kgのダイエットの真っ最中。
当時はまだ90kg以上あったと思うので、この頃には「フルマラソンを完走」は、まだまだ現実的ではなかったのだ。
その下が「教養」だ。
「NICOLA 2500で打つ」とは、当時一生懸命練習していた「親指シフト」を完全に習得することを目標にしていた。
2,500で打つ、とは、一時間に2,500文字をタイプするということ。
いま僕は一時間に5,000〜6,000文字タイプできるので、圧倒的に達成!!
「速読を身につける」
2011年にフォトリーディングを習得したので達成!!
これが夢の棚卸しや将来の目標などを書き出すのに使ってきたノートたち。
合計13冊あった。
ロルバーンの大型ノートがお気に入り。
罫線がなく、方眼なのと、ミシン目がついていて切り離したとき綺麗に取れるのが好き。
価格は高いノートだが、人生を変えるノートなのだから、これぐらいの投資は惜しんではいけない。
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毎回棚卸しのたびに、赤いペンで書き込んでいたのが、19世紀のイギリスの哲学者、ウィリアム・ジェイムズの言葉。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」
そして、棚卸しをしたら、そのノートを、毎日必ず読み返すのだ。
夢の棚卸しをしたら、毎日見返していく。
すると、書いたときには思い付かなかったこともどんどん出てくるようになる。
それを、また次回の棚卸しのときに書き加えていく。
それを繰り返すのだ。
そうしたら、気づいたら、人生は劇的に変わり、僕は自分の人生を心から謳歌できるようになっていた。
まとめ
5年前からスタートした「夢の棚卸し」。
5年前のノートをいま読み返して思う。
僕は本当にこの言葉を「愚直」に信じやってきた。
そしてやってきて、本当に良かったと思う。
僕は自分の運命を変えることができた。
それは、夢をこうして何度も何度も書き出したからだと思う。
間違いない。
実現できないることもあれば、全然できていないこともある。
でも、それでいいのだ。
なんでもかんでも書き出すと、その中から本当にやりたいことがキラリと輝くときがくる。
そこから手をつけていけばいいのだ。
全部達成なんかできなくていい。
できそうなこと、やりたいことからさっさと始めよう。
できそうなこととして、まずはノートを買ってきて、夢の棚卸し、始めませんか?
僕はお正月にまたやる予定。
14冊目のノートも買ってきた!
そして夢の棚卸しをして、それを自分の長期計画、中期計画に反映させていくのだ。
長期計画、中期計画の作り方は、拙著「クラウド版 デッドライン仕事術」に詳しく書いたのでご一読ください。
来年の自分が描く夢はどんなだろう!
楽しみだ!!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。