人生を生きていると、思いもよらないつらいできごとに直面することがある。
そんなとき、わたしたちは、つらかったできごとを「忘れる」ことで、その問題を解決しようとする。
でも、その問題は本当に解決したのだろうか?
最近大きな気づきを得たので、ちょっと書いてみたい。
つらかった過去を「忘れる」ことは「解決」とはちがう
自分の困った「無駄づかい」のクセを直したい
僕には直したい「悪いクセ」がある。
それは、お金の無駄づかい、浪費のくせだ。
本当に必要なモノを必要なだけ買うというのが、僕の基本的な考え方だ。
そしてモノはできるだけ少なくして生きていきたい。
ところが、僕には衝動買いをしてしまう悪いクセがある。
衝動買いなので、買う瞬間には高揚感があるのだが、買ったあとはあまり嬉しくない。
どちらかというと、「ああ、余計なものを買ってしまった」という後悔の念が湧いたりもする。
そして、結局は不要だからと、十分使わないまま処分したり、売ってしまったりする。
それはもったいないし、意味がない。
普段は「衝動買いなんかしない」と思って生活しているのだが、「その時」が訪れ、気持ちが「欲しい」とロックオンしてしまうと、もう止められなくなる。
頭のなかが全力で正当化をはじめて、「買っていい理由」を探し出して(自己正当化だから買っていい理由は必ず見つかる)、そして買ってしまう。
この悪いクセを直したいと、2年前くらいから思っているのだが、なかなか直らずに困っていた。
セラピーの練習で登場した思わぬ「ラスボス」
僕はいま、7ヶ月間に渡るセラピスト養成の講座に通っている。9期LPL養成講座という講座だ。
この講座では、受講生同士が繰り返し何度もセラピーの練習、つまりセッションをする。
講座中にも練習をするし、講座と講座の間にも受講生が集まって「自主トレ」と称して練習を繰り返す。
受講生同士、つまり素人同士のセッションだが、講座が進むと徐々にお互い腕が上がってきて、深いセッションができるようになったりもする。
そこで僕は、今回の講座では、「無駄づかいしてしまう自分の悪いクセ」についてセッションしてもらおうと決めて取り組んできた。
そんな練習中の、あるセッションのときに、セラピスト役の受講生にこう尋ねられた。
「無駄づかいをするようになったのって、いつから?」
この質問に僕は唸った。
「いつからだろう?」
思い出せないのだ。
単に思い出せないのではなく、幾層ものフィルター、分厚い透明のビニールがかぶさっているみたいに、見えにくい。
何かが露骨に「思い出させない」とブロックしているような気がした。
そこで幾つかのセラピーのテクニックを使って、このブロックを外してもらった。
するとじわじわと出てきた記憶は、26年も前の、当時20歳の、ボロボロに傷ついた自分だった。
今までも何度か大きな気づきを得てきて僕だったが、今回のこの記憶は破壊力がケタ違い。
まさに「ラスボス」級の、封印していた自分の記憶だった。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。