書評

本気度別で分かりやすいが注意も必要 “ネット副業の王道” by 西田充広 [Book Review 2011-002]

スポンサーリンク

ブックレビュー2011年の2冊目は西田充広氏著、「ネット副業の王道」を読了。

 

ネット副業の王道

西田 充広 翔泳社 2010-07-15
売り上げランキング : 57495

by ヨメレバ

 

 

ネット副業というと個人的にはアフィリエイトのことを思い浮かべるが、ドロップシッピングやオークションなどでどうやって副業するのか、一度体系立てて勉強しておくべきと思い手に取った。

本書ではネット副業を以下の8つに分類してそそれぞれ説明している。

 

  • ポイント/ネット懸賞/アンケート/レビュー
  • 携帯副業
  • アフィリエイト
  • ドロップシッピング
  • ネットオークション
  • ネットショップ
  • 情報販売
  • ネットトレード

 

ポイントやネット懸賞については「そんな小遣い稼ぎ方法が存在しているらしい」程度の知識しかなかったのだが、コツコツとポイントを稼いでいく地味な方法もあるのだと驚いた。かなり頑張っても月に数千円になれば良いほうなのだそうだ。分かるような気がする(^_^;)。

一方で、「ネットショップ」や「情報販売」もネット副業に入るのかと意外だった。この辺りになってくると本業で取り組んでいる人のゾーンなのかと思っていたが、この辺りも副業でカバーできるのだ。

あと、ネットトレード、つまりネット上での株式やFXの取引が最後に入っているが、正直これは分野違いという印象。ここに入れるのはどうかと感じた。

そして分類別の稼ぎ方についての解説が終わったあと、第3章で「月1万円の壁を越える」「月3万円の壁を越える」「月5万円の壁を越える」「ネット副業から本業への転換手法」という説明がある。ここも稼ぎたい額に応じてどういった手法をとるべきかという分かりやすい説明なのだが、非常に引っかかる点がある。

それは、著者が情報販売を強く奨めている点だ。しかも情報販売を強く奨めていつつも、販売する情報の内容についての解説はほとんどなにもない。

正直言って「情報販売」ほど胡散臭いものはないと僕は思っている。知人も情報商材に騙されて、ほとんど内容のない数ページのPDFに2万円払ったことがあると言っていたし、あるセミナー講師の方が、どの程度のレベルのものが販売されているかを試すために騙されることを覚悟で購入したことがあると言っていたが、やはり内容は非常にお粗末。A4で1ページのファイルが一ヶダウンロートできるだけで3万円と言っていた。

「騙されるヤツがバカなんだ」という意見もあるかもしれない。だが、僕はやはり情報商材販売には胡散臭いものが猛烈に多いことは事実だと思うし、そういう胡散臭いものを売る人やその商材をアフィリエイトで取り扱うアフィリエイターが多数いるために、騙されてしまう気の毒な人が後を絶たず、結果としてまっとうにネットビジネスをしようとしている人達までが十把一からげで「怪しい」と言われてしまう元凶となっていると感じている。

情報商材販売が利益率が高い、という売り手の理屈だけを説明してしまっては片手落ちではないだろうか。情報商材販売が抱える問題点もきちんと説明し,「きちんと内容を伴う商材を販売する責任と義務がある」「情報商材をアフィリエイトで扱う時には問題のない商材かを確認すること」などの注意喚起が必要ではないだろうか。

商売というのは買い手がいて初めて成立する。お客さんが買ってくれて終わりではないのだ。買った人が「この情報が本当に役に立った」「おかげでスキルが身についた」と感じるような商材を売ってこそのネット副業ではないだろうか。

本書をこれから手に取る人達も、是非その点だけは注意して欲しい。

タイトルとURLをコピーしました