1. カラダと体脂肪、運動の関係を正しく理解する
激太りの直後から僕は痩せたくて自己流のダイエットにチャレンジしてきた。
でもそれは適当すぎて、「ダイエット」と呼べもしないものだった。
走っても距離も分からず時間も測らず。ただ家を出て10分〜20分くらい走って帰ってくる。それだけだった。
何となくやった気になって、おなかがすいて余計食べてしまい逆に体重が増えたりしていた。
カラダと体脂肪、それに運動の関係がまったくわかっていなかったせいで、無駄なことをしていたのだ。
ここを理解しないでダイエットに取り組んでも、中・長期的な成果は出ない。成果が分からず飽きてしまいやすい。
人間の体脂肪を1kg燃焼させるためには、7,000kcal分の運動が必要である。
そして、僕らが1kmランニングすると、自分の体重分のカロリーを消費する。70kgの人が1km走ると70kcalが「燃える」のだ。
つまり、体重70kgの人は、100kmのランニングでやっと1kg分の脂肪が落ちるわけだ。
ウォーキングの場合は燃焼効率が半分になる。つまり1km歩いて自分の体重の半分の数値のカロリーが燃焼する。70kgの人なら1km歩いて35kcal、50kgの人なら25kcalが燃える。
僕自身もそうだったので分かるのだが、「自分は運動しているので特に食事制限はしないダイエットをしている」と言っている人がいるが、これは成功率がとても低い。
なぜなら、毎月2kgのペースで体重を落とそうと思えば、70kgの人で200kmのランニングを1ヶ月にしないといけない。ウォーキングでこなすなら、何と1ヶ月に400km歩く必要がある。
これはあまり現実的な数字とは言えないだろう。
一方食事をきちんと管理すれば、運動だけでダイエットをするよりもずっと効率良くダイエットの成果をあげることができる。
茶わんのご飯が1膳235kcalである。ランニング3km分以上のカロリーなのだ。
ランチに毎日ご飯を2膳食べていた人が、1膳に減らすことで、ランニング3km分の運動と同等のカロリーをセーブすることができる。
この仕組みが分かると、運動と食事をバランス良く組み合わせたダイエットが正攻法であるということが分かる。
僕はこの仕組みに基づき、コツコツとダイエットを実行することに決めた。
▲ 2017年11月、パラオにて。48歳。
2. 早寝早起き
ダイエットと早寝早起きは無関係と思うかもしれないが、僕にとって早寝早起きはダイエット成功の大きな鍵だった。
早寝早起きについては人気エントリーとなった、こちらの記事を書いたので、参照してください。
さて、なぜダイエットするために早寝早起きにしたかというと、運動する時間を確実に確保するためだ。
僕はダイエットの鉄板である有酸素運動としてランニングを、そして基礎代謝を上げるための無酸素運動として腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットをすることにした。
ダイエットに失敗していた頃は、仕事が終わった後の夜の時間帯に自宅周辺を走ったり、駅近くのスポーツジムに契約したりしていたが、全然続かなかった。
理由は簡単。夜は残業や接待、プライベートの飲み会などが入りスケジュールが不安定だったり、仕事でイヤなことがあったり疲れていたりで、安定して運動できなかったのだ。
毎日のように残業が入ったりすると、たまに早く帰れても、「今日は疲れたからゆっくりしたい」という気持ちになってしまい、帰宅してから着替えてまた家を出ることが、とても面倒だったのだ。
朝起きた直後の時間帯には、もちろん接待も残業もない。
目が覚めたばかりの時間は疲れてもいないので、運動が億劫で先送りすることもない。
あと、人間の本能として、朝起きて最初にやることを先送りはしにくい心理状態にもなる。
なので、僕は起きる時刻を5時に設定して、6時から7時までの間にランニングをすることにした。
すると、それまでは何度も何度も挫折してきたランニングが、きれいに習慣化され、それに従って体重が落ち始めたのだ。
早起きのために、残業してこなしていた仕事を、朝早出してするようにした。
すると、仕事がみるみる片づくようになり、同じ量の仕事がずいぶん早くこなせるようになった。
朝は外の空気もきれいで人も車も少なくて、走っていて爽快だ。
早寝早起きは、習慣化の切り札だった。
3. ガジェットランニング
僕がダイエットに成功した理由として、iPhoneの登場がある。本のタイトルも「iPhoneダイエット」だ。
iPhoneが登場したことで、運動や食事の記録が格段に楽に記録・保存・分析できるようになったのだ。
僕はAppleユーザーだからiPhoneだが、もちろん他のスマホでもOKだ。
僕は3年以上前からRunKeeperというiPhoneアプリを使っている。
使い方はごく簡単で、ランニングに出走する時にStartボタンを押し、iPhoneを持ってランニングをして、走り終わったらStopボタンを押す。これだけだ。
これだけで、走った時間、距離、ルート地図、高低差、消費カロリーなどを全部計算してくれる。
そしてデータはネット経由でRunKeeperのサーバーに転送され蓄積されるので、あとから統計を見て分析することも簡単だ。
RunKeeperは、設定した距離や時間ごとに、音声でそこまでの距離や時間、ペースなどを伝えてくれる。
自分の目標タイムを設定すれば、目標に対して速いのか遅いのかなども通知してくれる。
iPhone登場前は、日々のランニングの結果を記録するのは、かなり面倒なことだった。
だが、iPhoneのおかげで、記録する手間がほとんどなくなってしまい、劇的に楽になった。
これはとても大きな変化だった。
最初は1ヶ月に100kmを目標にしていたが、徐々に距離が延び、毎月200km以上走るようになった。
iPhoneで記録することができなければ、絶対習慣化できなかっただろう。
自動ライフログは威力抜群だ。
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参考図書
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。