書評

自ら時間を支配せよ!!「時間とは命」と知る10の言葉

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世界一の大富豪でも、絶対に買うことができないモノ。それは「時間」である。

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時間。それはつまり「命」のことだ。

僕たちはしょっちゅう、「だらだらした時間」を過ごしたり、「時間を潰したり」している。

でもそれは、自らの命の一部をドブに捨てていることなのだ。

 

 

僕たちすべての人間は、この世界に生まれ落ちた瞬間から、一歩一歩、死の瞬間へ向かって歩み続けている。

その歩みは止めることができない。逆戻りすることも不可能だ。

どんな大金持ちも、時間を他人から買うことはできないのだ。

そして僕たちは、自分の命がいつ終わるのかを知ることはできない。今日、いまこの瞬間に心臓が止まれば、僕の命はすぐに失われ、僕が生きたことは、過去のこととなる。

 

 

そんな限られた「時間」を、僕らは全力で生き抜けているだろうか。

僕らは時間を自らの意思で支配できているだろうか。想いとは逆に、時間に自らの人生を支配されてしまっていないだろうか。

そんな僕らの問いに対する答えを、このご本の中に見つけた。ジョン・キムさんの新刊、「時間に支配されない人生」だ。

 

時間に支配されない人生ジョン・キム 幻冬舎 2013-04-12
売り上げランキング : 305

by ヨメレバ

 

 

この本の中から、特に心に刺さった10の言葉をエッセンスとして抜き出して、皆さんにお届けしたい。

 

 

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自ら時間を支配せよ!!「時間とは命」と知る10の言葉

 

1. すべてに時間を均等に配分することは人生に対する冒涜である

僕たちの24時間は、あらゆるタスクで埋め尽くされている。

やるべきことが次から次へと押し寄せ、こなすだけで精一杯だ。

だが、疲れ切り、考える余裕もない日々を送り続けるのはやめよう。

思考停止したまま人生を送れば、あなたはやがてやってくる「最期の日」に、猛烈な後悔に呵まれるだろう。

 

 

すべての時間を均等に配分してはいけない。

気が乗らない飲み会、大して興味がないテレビ番組、突然掛かってくる長電話。

押し寄せてくるモノを次々受け入れていっては、時間はいくらあっても足りない。

著者のキムさんは以下のように書いている。

 

「大切なことと大切ではないこと、大切な人とそうではない人。時間の配分においては、徹底的な差別化を図らねばならない」

 

そしてその判断基準となるのは、「自分は何のために生きているのか」という原点である。

自分の幸せの定義、人生の目的地について考えることで、おのずと自分の価値基準が見えてくるだろう。

自分の人生の目的なんて考えたこともなかった、という方も心配はいらない。今から考えてみれば良いのだから。

 

 

 

2. 悪い習慣を無意識の暗闇から引き出せ

「人間は習慣の塊である」。

僕はセミナーや講演会で、繰り返しこの言葉を使っている。

僕たちの日々は、多くの習慣から構成されている。

そして習慣には、良い習慣と悪い習慣があり、人生をより良いものに変化させたいなら、良い習慣を増やし、悪い習慣を減らすしかない。

ところが僕らは悪い習慣をなかなか根絶やしにすることができない。

なぜなら、悪習の多くは無意識で行ってしまっているからだ。

 

 

人間は都合が悪いモノは見ないようにするという特技を持っている。

たとえばダイエット。

「食べる量を減らせば痩せる」と分かっているのに食べてしまうのは、僕らが食べる瞬間にはダイエットのことを考えず、現実を「見ない」ようにしてしまうからだ。

 

 

悪習の多くは無意識に潜んでいる。

だからこそ、自分が無意識に行っていることを、わざと紙に書き出したりすることで、潜在意識から悪習を引っ張り出すことが必要だ。

「レコーディングダイエット」は、自分が無意識に食べすぎているモノを書き出すことで意識のもとに引っ張り出し、結果として食べる量が自然と減る効果を利用している。

意識の光が当たれば、習慣は悪いモノから良いものへと変化していくのだ。

 

 

 

3. 原因を外部に求めてはならない

うまくいっていない原因を外的要因に求めていると、幾らでも言い訳ができてしまうので楽だ。

だが、外的要因が変化するたびに、うまくいかない原因をなすりつけていると、いつまでたってもその悪循環から脱出することはできない。

「仕事が詰まらない」「上司が良くないので活躍できない」「業界全体が不景気だ」。

転職を考える時にも、外的要因から「逃げる」ように動いては失敗する。

 

 

すべては、自分の選択の結果なのだ。自己責任なのだ。

仕事を詰まらなくしているのは自分かもしれない。上司と折り合いが悪いのは自分の態度が横柄なせいかもしれない。

もちろん、自分の成長が望めない場所に自分を置き続ける必要はない。

ただ、判断を下す前に、自らの言動に原因がないかを問いかける癖をつけることだ。

それによって、他人からのノイズに振り回されなくなり、他人を責めることも減るだろう。

そして何よりも、自らの選択で前に進む喜びを知ることになるだろう。

 

 

 

4. 会話の8割は聞くことに徹する

人とのコミュニケーションにおいて、とても大切なことは「聞く」ことである。

僕も強く意識していること。それは2対8の法則を意識すること。8割を「聞く」ことに回すつもりでコミュニケーションするのだ。

人間誰しも自分の話をしたがる。僕もその一人だ。だから、8割を聞くようにしようとしていても、実際にはもっとしゃべっている。

だから8割を聞くつもりで臨む。そして、相手の話を一生懸命聞くのだ。

 

 

そしてもう一つ大切なのが、相手の話を途中で遮らないようにすることだ。

日本語は特に、文章の最後に大切な言葉が来ることが多い。

また、人間の心理として、ある程度話しがノってこないと、大切なことが出てこないことも多い。

なので、途中で話しを遮ってしまうと、相手の真意が伝わらないことが多い。

自分のことを話している途中で会話を被せられるのは嬉しいことではない。

自分も調子に乗っていると、つい、相手の話に自分の言葉をかぶせてしまうことがある。

これは是非止めるべきだ。自戒を込めて。

 

 

 

5. 10個主張するうちの9個は譲る

「自由に生きる」「やりたいことをやろう」

そのように書いていると、自己主張の塊になれ、と言っているように捉えられるかもしれないが、それは誤りだ。

だが、他人とのコミュニケーションにおいて、いつも自分の主張ばかりしている人間は、逆に煙たがられ、主張は通りにくくなってしまう。

だからこそ大切なのは、自分の主張に優先順位を付けることだ。

 

 

職場において、家庭において、地域のコミュニティにおいて。

10個主張があるならば、どうしても通したい、最優先の1つだけを主張して、あとの9つは他者に譲る心構えが必要だ。

いやいや譲るのではなく、快く譲り、他者に協力することで、相手から感謝され、自分が通したい主張が通りやすい環境を構築することができる。

主体的に生きるとは、何でもかんでも自己主張すれば良いということではなく、戦略も必要なのだ。

 

 

 

6. 正しい選択などない。選択した道が正解となるよう全力を尽すのだ

何事もやってみないと分からない。

この言葉を僕は何度も噛みしめている。

41歳でサラリーマンを退職し、ブロガーとして独立する。

それまでの人脈も地位も収入も全部捨てて、自分の脚で歩き始める。

成功できる自信なんか全然なかった。でも、あったのは、「自分が全力を尽すこと」に対する自信だ。

 

 

セミナーなどで、参加者の方から「よく独立する勇気がありましたね」「どうすれば正しい選択ができますか?」と訊かれる。

でも、そんなモノはない。勇気もないし正しい選択もないのだ。

もちろん「無謀」であってはいけない。何も考えずに行動を起こせば、成功の確率は極めて低くなる。

だが、考え抜いて出した答えは、やってみないと結果は誰にも分からないのだ。

だからこそ、選択した道が正解となるように、全力を尽す。それしかできない。

行動する前にくよくよ悩んでも、絶対に答えは出ないのだ。

 

 

 

7. 他者の自由意思を認めよ

親、夫婦、上司と部下。こういう会話が良く出てくる。

「あなたのためを思って言っているのよ!」「お前の将来を心配して言っているんだ」。

一見愛情に溢れた言葉に見えるが、これは思い上がった行動である。

僕らは相手が自分の希望とは異なる行動をとるとき、心が乱れ腹を立てるのだ。

そして相手を自分の望むように動かそうとするのだが、ほとんどの場合結果はうまくいかない。

なぜなら、僕らは他人から何かを強制されることを、強く拒絶するからだ。

 

 

変えられるのは自分だけ。

自分が変わることで、他人に何かが投影され、他人も変わるかもしれない。

相手を変えようという不毛な努力を止めると、心が穏やかになり、そして優しくなれる。

他者の自由意思を認めることは、時間の支配から脱却するための、重要なステップだ。

 

 

 

8. 素朴なことを実直に実行する

どんなに偉大な業績を成した人も、最初から偉大だったわけではない。

日々の生活の中で、コツコツと目立たないところで積み重ねてきた努力が、積み重なって偉業となるのだ。

 

 

僕たちは華やかな成功の側面だけを見て他人を判断しがちだ。そして自分には才能がないから成功できないと、勝手に諦めてしまう。

でもそうではない。成功したことが偉大なのではなく、成功するまで愚直にコツコツ努力を重ねたことが偉大なのだ。

 

 

これからの時代は自分の人生や日々の生活を自ら「デザイン」することが求められる。

日々の生活に、どれだけの時間と密度で自らを進化させるための時間を持てるかが、極めて重要となる。

想っているだけではダメだ。実行することでのみ、人は進化する。

 

 

 

9. 居心地の良さに安住してはならない

もし激しく自分を進化させたいと考えるなら、アウェイの場所に飛び込むことだ。

学校でもいい、セミナーやワークショップ、スポーツクラブなども効果的だ。

日頃触れ合っている人とはまったく違うコミュニティに自分を飛び込ませることで、短期間で強い刺激を受け、眠っていた潜在能力が一気に花開くことがある。

 

 

僕たちは日々安住の地を求めて生きている。物理的にも精神的にも「いつもの人々といつもの場所」が楽なのだ。

だが、楽であるということは、進化が止まっているということだ。

アウェイに飛び込み、新しい学びを吸収することで、自分のホームが拡大する。つまり「器が大きくなる」のだ。

これを繰り返し、人は成長する。

自分に停滞感を感じたら、アウェイに飛び込むことが大切だ。

 

 

 

10. 自分の可能性を軽んじてはならない

「どうせ僕なんて」「私にはとても無理」

そんな言葉をすぐに発してしまう。

自分の可能性を高める努力をせず、だらだらと過ごし、そして自分には無理だと言い聞かせる。

それは「明日の自分に対して失礼なこと」である。

 

 

冒頭に書いたとおり、「時間とは命」なのだ。

今日あなたの人生が終わることになったとして、あなたは自分の人生に満足して旅立てるだろうか。

結局周囲の人に振り回されるばかりで、空虚な人生だった、と嘆くような人生を送ってはいけない。

そして、自分の人生は何歳からでも変えることができるのだ。

過去に起こった事実は変えられないが、その事実を見つめる認識は変えられる。

そして過去と未来には、何の関連性もないのだ。

今日から行動を変えれば、明日のあなたは今日より進化したあなたになっている。

自分の可能性を軽んじてはならないのだ。

 

 

 

まとめ

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時間とは、目に見えないものである。

だからつい、僕らは時間を軽んじてしまう。

だが、時間とは僕ら人間にとって最も貴重なものである。

時間を自らのコントロールに取り戻し、時間を支配することが、僕らの人生を充実させ、幸福なものへと変化させる一番の方法なのだ。

 

 

日々の忙しさに追われ、やりたいことができないままどんどん年齢を重ねてしまう。それは「時間に支配された人生」だ。

時間に支配された人生から脱却し、時間を支配する人生へと転換しよう。

本書は、そのための心得がぎっしり詰まった、素晴らしい本だ。

これだけ豊富な選択肢が揃い、自由かつ自律的に生きられる条件が揃った国と時代に生きているのは幸いである。

自らの意志で一歩を踏み出したい方にとっての必読の書。

オススメ!!

 

時間に支配されない人生ジョン・キム 幻冬舎 2013-04-12
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