書評

むずかしい「フレームワーク」理論が簡単にわかった!

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MBAとか経営コンサルとかいろいろあることは知っています。

でも彼らは私にとってはまるで宇宙人。お仕事の絡みでそのような立場の方達と絡む機会もあるのですが、どうにも彼らの使う言葉が解りません。

英語なのか日本語なのか、専門用語なのか私が知らないだけなのか…。

正直すごく苦手意識がありました。

でもその反面、憧れも強くて、いつか勉強してみたいなあ、と考えていたのです。

そんな私がふとしたきっかけで、勝間和代さんの「ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」という本を手に取りました。

 

勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

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フレームワークって言われても…


私は勝間和代さんの本が好きで、彼女の本はほとんど読んできました。

でもこの本に限っては、タイトルが目に入ってこずに今まではスルーしてました。カラーバス効果の逆ですね。苦手なことを視界から「なかったことにする」パワーで、この本のことは今までなかったことにしていました。

でも今回ついに本書の存在に気づいてしまったのです。

そして気づいてしまうと、それまでの逃げ腰が嘘のように、「よっしゃ勉強してやろうじゃないか」と勢いがつき、早速読んでみることにしました。

自己啓発書にしては厚い、300ページを越える本ですが、勝間さんならきっと面白く親切に教えてくれると信じてスタートしました。


そもそもタイトルある「フレームワーク力」という時点で意味が分かりません。この「フレームワーク」という言葉、あちら気の方々がとても良く使うんです。

疑問に感じつつページを進めると、最初の方に出てきました。

フレームワークとは、「何かの概念や考え方を自分なりに束ねて整理して、考えやすくするもの、覚えやすくするもの」

なんだ。自分の考え方の仕組みのこと?それならカタカナなんかで言わずそう言ってくれればいいのに!?

でもお陰でフレームワークがなんなのかが分かり、おかげで「フレームワーク力」を鍛えるという言葉にもやっと実感が湧きました。


 

言葉がわかれば簡単だ!


 

要は、さまざまなビジネスや日常の課題に取り組む時に、毎回バラバラに思い付いたまま考えるのではなく、こういう時にはこういう順序でこういうことをすれば解決できる、という手順と方法を決めておく、ということですね。

日常業務などには手順書があって、その手順に従って作業をするわけですが、論理的思考における手順書、それがフレームワークということです。

これが分かればこっちのものです!

あとは、世の中でコンサルの方やマーケの方々が使っているフレームワークにはどのような分類があり、どのような効果があるのかを順番に学んでいきます。


 

フレームワークは7つの分類


 

勝間さんはこの思考の仕組みを7つに分類しています。


  • 論理思考力
  • 水平思考力
  • 視覚化力
  • 数学力
  • 言語力
  • 知的体力
  • 偶然力


前半の論理思考力や水平思考力については、今まで体系だって勉強したことがなかったため、無意識に実践していることは多少あっても、確かにこれらのことを知っているのと知らないのとでは、課題に対する取り組み方は全然違うだろう、と感心しました。

取り組み方が違うということは、解決までにかかる時間とその出来栄えも違う、ということですよね。

論理思考力と水平思考力は逆の考え方です。簡単にいえば、深堀りと横展開、みたいな感じでしょうか。

簡単な言葉に置き換えると、誰にでも理解できる気がします。要は難しい用語を使うのは、誰にでも解ってしまっては、専門家の立場がなくなってしまうから?と思うくらい、この本の勝間さんの説明は解りやすく、親しみやすいものでした。

そして意外だったのは、最後の2つ。知的体力と偶然力です。この二つがビジネス思考のフレームワークに入ってくるとは思いませんでした。

でも読み始めて納得です。知的体力とは、簡単にいえば、身体と心は切り離せないので、思考力を鍛えるには健康に気を配り適切な睡眠をとり、ストレスのない日々を送りましょう、ということです。

そして偶然力というのは、勝間さんの本から流行した「セレンディピティ」のことですが、偶然のラッキーが目の前にきたときに、そのチャンスをものにする準備をしておきなさい、ということです。

オシム元日本代表監督の言葉だったでしょうか。ゴールを決める幸運を掴むためには、必ずボールの前まで走っていかなければならない。まさにこの言葉の通りですね。

 

 

まとめ


 

どんな勉強にもすぐれた方法があるように、私たち大人が仕事と向き合うときにも、優れたやり方があり、そのやり方がセットになった枠組みがあるということが分かりました。

すぐに全部の仕組みを自分のモノにはできないかもしれませんが、一つ一つ自分のものにしていけると確信しました。勝間さん素晴らしい本をありがとうございました!

 

 

 

ブックレビュー2011年の24冊目としてお送りしました。

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