5. ほめ言葉
こちらは横柄な物言いの人に対する返し技。特に接客業などで有効なテクニックだ。
横柄な人というのは、日常的に欲求不満な人が多い。
「俺はこんなに凄いのになぜ皆俺の凄さに気づかないのだ」そんな風に考えている人が多い。
そんな相手に捕まってしまい横柄な物言いに辟易とした時には、相手を褒めることが有効な場合がある。
横柄な人は大体自分の話ばかりをしたがるものだ。
だから、その「話が面白い」「専門的な知識レベルが高い」「物知りだ」「頭の回転が速い」などをキーワードに相手を褒めるのだ。
「心にもないことを言うのは嫌だ」という心理が働くことがあるだろう。
それは尤もなことだ。だから相手を褒める際は上っ面だけを見て褒めるのではなく、「この人にもこんないい点があるんだな」と自分を納得させてから褒めると良い。
相手の思わぬ利点が見つかり、その人を見直すきっかけになるかもしれない。
6. 迂回トーク
これも接客業などで有効なテクニック。
一言で言うと、突然別の話題を振って、話しを中断させてしまうというもの。
本書で例に挙げているのは、カスタマーサポートの電話で相手が暴言を吐いてきた時に、「あ、すみません。ちょっと電話の回線が混信しているようで、雑音が多いようです」というような話題を振ってしまうというもの。
家庭では、子供でもうまく使いこなすことがある。
母親に「宿題はもうやったの?終わるまで出かけちゃダメよ!」と言われたとき、
気の利いた子供はすかさず「ママ、玄関の方で物音がしてる。誰か来たみたいだよ?」と返す。
そしてご存じの通り、この手法は政治家なども良く使う方法だ。
国会で野党から追求された総理大臣は、「Yesですか?Noですか?」という質問に、
「政府与党としましては、昨今の厳しい労働環境をかんがみ〜」と、一見関係ありそうで全然関係のない話題を振って、はぐらかしてしまうのだ。
うまく立ち回るべきときには穏やかに、そして関連性のある話題を注ぎ足そう。
そして利害関係がなくある程度どくっけを持たせても良いときは、あからさまに別の話題、全然関係のない話題を振って相手をビックリさせよう。
話の腰を折ることで、相手の勢いを止めることができる。
7. 場違いなことわざ
こちらは高等テクニック。
嫌味な相手から繰り出されるしつこい口撃に対抗するためにとても有効だが、人間関係を選んで使って欲しい。
取引先などに使うと相手を激高させる可能性もあるので要注意。
使い方は簡単だ。
「あなたってちゃんとした教育を受けてないような話し方をするね」という嫌味に対しては、
「そうなの。祖母がいつも言ってたんですよ。早起きは三文の得だって」と返す。
一対一の時よりも、大勢がいる席で使うと有効だ。
なぜなら相手はこの場違いなことわざがなぜ出てきたのかを理解しようと混乱するからだ。
しかも、「どういう意味よ」と質問はしにくい。ことわざの意味が分かっていないと思われたくないからだ。
すると、相手はうやむやな気分になって黙ってしまう。これで一件落着というわけだ。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。