フォトリーディング5つのステップ
フォトリーディングというと、パラパラと本をめくっただけで読めてしまうという印象を持つ人が多いだろう。僕もそう思っていた。
でも実は、フォトリーディングのステップには、実に色々な作業があり、大別して5つのステップに分かれている。
この5つのステップを総称して「フォトリーディング」と呼ぶのだ。
では、この本に沿って簡単に説明しよう。
1. 準備
フォトリーディングでは、いきなり本を読みはじめることはしないとさっき書いた。
まずは、読書の準備から行う。
準備とは、読書の目的を明確にすることと、集中学習モードに入ることを指す。
読書の目的を明確にすることで、本の中にちりばめられているキーワードへのアクセスが容易になる。
具体的には、以下のようなことを考えて、文字にする。僕はEvernoteに入力している。
- 本に期待すること
- この本から得られる情報はどれぐらい重要か
- どれぐらい詳細に理解する必要があるか。
- どれくらい時間を掛けるか
これらを箇条書きにして言語化しておくことで、頭の中にキーワードが入りやすくなる。
そしてもう一つの重要な準備が、集中学習モードに入ることだ。
本書ではとてもユニークな集中方として、「ミカン集中法」を紹介している。
ミカン集中法とは、自分の頭の後方上空15cm〜20cmくらいに、ミカンが浮かんでいる状態をイメージすることによって、意図的に「フロー状態」を作り出す手法だ。
フロー状態は、僕たちが無意識に「すごく集中した時」になる状態のことで、身体らリラックスしているのに脳は高度の集中状態になる。
普段僕らはなかなか意図的にこの状態に自分自身を持っていくことはできないのだが、このミカン集中法をマスターすると、短時間で自分をフロー状態に持っていくことができるようになる。
2. 予習
本を読む目的を明確にして集中モードに入ったら、次は予習を行う。
予習はごく短時間で行う3つのステップで構成されている。
1. 文書をざっと見渡す。
本の場合は目次など、全体の構成を確認できる場所をざざっと見る。時間にして1〜2分程度。
2.目的に沿った価値があるかを検討する
「準備」の段階で考えた目的に見合う情報が得られるかどうかを確認するのがこのステップ。
3. 読み進めるか否かを決定する
結果として、自分はこの本を読むべきなのかどうかを決める。目的が達成されそうにないのなら、読まないほうがいい本もある。
さて、次のページでは、いよいよ「フォトリーディング」からのステップを紹介しよう!
3. フォトリーディング
準備が完了したら、いよいよフォトリーディングに入る。
読書の目的を明確に、加速学習モードに入ったら、自分がフォトリーディングによって達成したい成果を得ることや、完全な集中で読書を終えることなどを自分に宣言する。
これを「アファメーション」と呼ぶ。
アファメーションを行うことで、潜在意識が作業を肯定的に捉え、成果が完全なものになる。
アファメーションが終わったら、フォトフォーカス状態に入り、フォトリーディングを行う。
「フォトフォーカス」とは、文字1語1語を追うのではなく、ページ全体を視野を広げるイメージでみる手法だ。
そしてその時に、文字に直接焦点を合わせない、「ソフトフォーカス」にするのがポイントだ。
文字に焦点が合ってしまうと、文字情報は文字として脳に「意識」として取り込まれてしまう。
フォトリーディングでは、本のページを画像として「前意識」に送り込む必要がある。
フォトリーディングでは、ページ全体を見渡せるようにした状態で、ソフトフォーカスで、リズム良く、1枚(見開き2ページ)あたり1〜2秒でめくっていく。
リズムを崩さないように「チャント」と呼ばれるキーワードを呟きつつめくる。
そして最後のページまでフォトリーディングを終了したら、「無事全ての情報が脳に送られた」というアファメーションを行い、本を閉じる。
僕らの意識には、もちろん何の情報も取り込まれていない。文字を読んですらいないのだから、当たり前だ。
だが、ソフトフォーカス状態で画像情報として取り込まれた本は、僕らの潜在意識側に、しっかりと取り込まれているのだ。
【次のページ】フォトリーディングの5つのステップ その4〜5
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。