4. 復習
フォトリーディングを終えたら、すぐに復習のステップに入る。
フォトリーディングしただけの情報は、ぼやけた記号の羅列であり意味をなさない。
この後の復習と活性化で、画像として処理した情報を文字情報にタグ付けしていくのだ。
復習では,以下を実施する。
1. 文書の調査
題名や目次はもちろん、以下のよう項目を調査することで、文書の全体像を把握する。
- 表紙や裏表紙に書かれている言葉
- 奥付
- 索引
- 本の最初と最後のページ
- 太字や斜体になっている部分、見出し、小見出し
- 囲み記事や数字、図表、グラフ等
- 紹介記事、要約、他人の感想や批評等
2. トリガーワードの抽出
トリガーワードとは、本の中にたびたび登場する、重要そうなキーワードである。
フォトリーディングをするようになると、これらのトリガーワードが浮かび上がって見えるようになる。
一冊の本から20〜25個くらいの重要そうなトリガーワードをピックアップして書き出していこう。
これらが、本の内容を読み解く上で重要な鍵となる。
3. 質問を作る
さきほど抽出したトリガーワードを見ていると、本の中から特に知りたいと思う質問が浮かんでくるだろう。
そこで、トリガーキーワードから質問を作って書き出そう。
この本では特に何個質問を作れと決めていないが、僕ら思い付くまま、5〜10個程度の質問を作っている。
以上で復習のステップは終了。いよいよ次は最後の活性化に入る。
5. 活性化
活性化は英語では「Activation」である。「アクティブにする」ことという意味だ。
潜在意識に入っている情報を「アクティブ」にするというと、分かりやすいだろうか。
活性化では、以下のステップを踏む。
1. 生産的休養
準備から復習までは一気に行うことがベストとされているが、ここで一旦休む。できれば一晩寝かせるのが良い。
最低でも10〜20分は本から離れ、情報を熟成させよう。
2. 質問を見直す
休息の後で、改めて質問を見直そう。
もし、フォトリーディング直後には浮かばなかった質問が出てきたら書き加えたり変更したりしてアップデートしよう。
塾生の結果、脳が働いて質問がより高度なものにアップデートされている可能性がある。
3. スーパーリーディングとディッピング
スーパーリーディングという名前は胡散臭くて嫌なのだが(笑)、ざざっと読む飛ばし読みのようなものだ。
本を最初から全部読むのではなく、重要と思われるページや章などを、ざっと読むに留める。
1文字ずつ読むのではなく、ページ全体が見えるようにして、縦書きならページの右から左へと視線を移動させる形で高速に移動させる。
そしてディッピングというのは、気になるキーワードや箇所などをスーパーリーディング中に見つけた時に、そこから数行〜多くても2ページ程度をじっくり読む手法。
スーパーリーディングで全体を俯瞰し、ディッピングでピンポイントに潜る、という作業によって、既に潜在意識に入っている情報をキーワードで結びつけ、顕在化させていく。
4. マインドマップを作る
活性化を行い情報を俯瞰的に網羅したら、その情報をマインドマップにする。
マインドマップを作成しようとすると、まだ十分情報が得られていない箇所で筆が止まるので、その部分を再度スーパーリーディングやディッピングで補っていく。
マインドマップを作る際のキーワードは、トリガーワードや自分が作った質問を用いるといい。
また、本全体を網羅して理解したい場合には、目次の構成に合わせてマインドマップの主幹の枝を作るのも効果的だ。
以上で活性化が完了し、フォトリーディングは終了となるのだが、これでは正しく情報を得られたのかどうか不安という人が多い。僕ももちろんそうだ。
また、特に知りたい情報なので、文章全体に目を通したいという人もいるだろう。僕ももちろんそうだ。
そういう場合に補足的に以下の5番目のステップ「高速リーディング」を使う。
高速リーディングは毎回行うものではなく、あくまでも補足的に使うものと認識したい。
5. 高速リーディング
高速リーディングは必要に応じて、章の全体や本全部を、高速で読んでいくテクニックだ。
この際、予習から復習までのステップでもう理解できている部分がかなりあるので、その部分はどんどん飛ばしていく。
また、多少難しいと感じる部分があっても立ち止まらずにどんどん読み進む。
フォトリーディングとその後の復習、活性化で、全体像はしっかり頭に入っていて、しかもトリガーワードも抽出してある。
だからこの段階では、自分でも驚くくらいのスピードで読んでいくことができる。
僕のような初心者でも、高速リーディングは1ページ3秒〜10秒くらいで読める。これはかなり気持ちがいい。
練習中の僕も含め、くれぐれも気をつけたいのが、「読んだ気がしない」からと、高速リーディングを先にやってしまわないこと。
一語一語を読む従来の読書スタイルに戻ってしまうと、せっかくの練習が台無しになってしまう。
もう一つ気をつけたいのは、高速リーディング中についつい熟読してしまいスピードが落ちないようにすること。
常にスピードを意識して、潜在意識にインプットされている情報を高速リーディングで「なぞる」程度だと考えたい。
まとめ
フォトリーディングについて簡単に手順を書いてみた。
各ステップには個別に詳細の説明があるので、詳しく知りたい人は是非本を読んでみて欲しい。
ただ、セミナーを受講してつくづく思ったのだが、フォトリーディングは、本を読んだだけだとなかなか全体像がイメージしにくいのではないか、ということ。
「ミカン集中法」や「フォトリーディング」が典型だが、習熟している人が目の前で「これぐらいの距離で」とか「スピードはこれぐらい」と教えてくれないと、なかなかリアルにイメージしにくいのではないかと思う。
「高速学習モード」や「ソフトフォーカス」も、なかなか本だけでは実感しにくいかなあと思う。
自動車の運転と一緒で、学科でどんなに教本を読んでも、実際に身体を動かして実習しないと憶えられないのだ。
あと、これは集中講座の講師だった勝間和代さんが仰っていたことだが、フォトリーディングはやり方を覚えたのは「運転免許を取った」程度の状態で、その後何冊も繰り返し練習することで、どんどんスピードが上がっていくのだという。
僕も実際講習後最初の3冊はステップ1〜5を終えるのに1時間半近くかかっていたのが、4冊目からは30分強でできるようになり、徐々に進化していることを実感しているところ。
ただ、冒頭にも書いたとおり、フォトリーディングの技術やステップはこの本にすべて書かれていて、隠されている奥義のようなものはないので、興味を持ったら、まずはこの本を読んで是非トライしてみてはいかがだろうか。
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更新履歴
2011年9月27日 オリジナルコンテンツを公開しました。
2020年5月2日 内容とリンクを最新にしてアップデートしました。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。