生き方・ライフスタイル書評

サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術 複数収入獲得マニュアル by 柴田 英寿 〜 副業ではなく複業を目指せ! [書評]

生き方・ライフスタイル書評
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ブックレビュー2010年の59冊目は柴田英寿氏著、「サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術  複数収入獲得マニュアル」を読了。

日立製作所にサラリーマンとして勤務しつつ、本を出版したり勉強会を主宰したり、株式や不動産への投資なども積極的におこない年収2,000万円を超えるという著者の、複数収入を得るための実践ガイドである。

終身雇用制が崩壊し給与が右肩上がりとはならなくなった現代のサラリーマンにとって、会社からの給与以外の収入源を得ていくことは、夢というよりは目標に近いものへと変化しているのではないだろうか。

企業側も就業規則を変更して副業を認めることで、企業が支払う給与が上がっていかないことの不満が募らないよう自衛しているという話も聞く。

そんな時代に本書はまさにピッタリだ。

非常に実践的かつロジカルで、複数の収入を得るためのステップとノウハウが網羅的に書かれている。

網羅的である代償として各項目はそれほど深く突っ込んでは書かれていないので、各セクションごとに、より深く書かれた専門書を別途読むと、より理解が深まるのではないかと思う。

著者自身の自己紹介から始まり、何故複数収入を目指すべきなのかを説き、その後は初心者から熟練者へのステップアップの方法、さらには著者以外の複数収入を得ている人の紹介、複数収入を効率良く得るノウハウ、そして社外から収入を得つつ、いかに会社とうまく付き合っていくかという処世術と、至れり尽くせりである。

ネットを使いこなし、人脈を獲得し広げつつ、自分自身をステップアップさせる。そして収入を増やし、より豊かに暮らす。

当たり前のことだが本書で著者はお金を稼ぐことをポジティブに捉え、それは良いことだと位置づけている。

会社の外で稼ぐというと、「副業」という言葉を思い浮かべる人も多いだろう。メインが会社の仕事で、それ以外の仕事は「サブ」という意味だ。

だが、これからは、会社の仕事もそれ以外も、どちらが主でどちらが従という関係で考える時代ではなくなっていくのだろう。だから「副業」ではなく「複業」という考え方が、しっくり馴染むのだ。

脚を踏み出せていない人には、うってつけの入門書だろう。

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