経営・企業文化書評

どの会社でも結果を出す CEO仕事術 by 吉越浩一郎 〜 目線を高く、自分のゲームを!! [書評]

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ブックレビュー2010年の62冊目は、吉越浩一郎氏著、「どの会社でも結果を出す  CEO仕事術」を読了。

吉越浩一郎氏の著書についてのバックナンバーはこちら。

以前から何度も書いているが、僕は吉越浩一郎さんを尊敬している。

吉越さんの著書も出版される順にほぼ全て読んでいるが、毎回必ず新たな発見があり、とても勉強になるとともに勇気ももらっている。

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どの会社でも結果を出す  CEO仕事術 by 吉越浩一郎 〜 目線を高く、自分のゲームを!! [書評]

そして今回読んだ「どの会社でも結果を出す  CEO仕事術」も、やはり新たな発見と勉強になるポイントが目白押しで、そして同時に自分が新たな一歩を踏み出そうとしている時に大きな勇気をもらうことができた。

本書はタイトルの通り、CEO、つまり「最高経営責任者」の視点に立って書かれた本である。

吉越さんの著書は時には中間管理職向け、時には若いリーダー向けと、視点を変えて書かれるが、本書は企業のトップでありもっとも責任が重く、同時に裁量も大きい経営者の視点で書かれている。

ただ、あくまでも目線を経営者に置くことを主眼としているだけで、決して社長向けの本ではない。

トリンプで長く社長として采配を奮った吉越さんが、若くてやる気のある人やマネージャー達に対して「常に経営者の目線を持って仕事に挑め」と促しているのだ。

経営者としての目線を持つにあたり、本書で大きなキーワードになっている言葉が3つある。

一つは「人間生弱説」、二つ目は「Deliver the Result」、そして三つ目が「PL Responsibility」である。

「性善説」や「性悪説」は良く聞くが、「生弱説」は初めて聞いた言葉だが、とても腑に落ちた。

人間は弱い生き物だ。だから辛いことや困難が自分の前に立ち塞がった時には、思わずそこから逃げようとしたり、正しくない方法を採ろうとしたりする。

これが生弱説。

だからこそ、経営者は、そんな弱い人間の本質を見極めたうえで指示を出したり監督をしたりしないと組織はうまく回らない。

次に「Deliver the Result」、これはとにかく結果を出す、ということ。

上司は人望がなければダメだとか、やさしく理解のある良い上司などは幻想であり、上司はとにかく部下を巻き込んで結果を出す。

これに尽きる。

とにかく上司は「ツッコミ力」を発揮してデッドラインを定め部下を追い込み結果を出す。

そして結果を出せば部下は放っておいてもついてくる。

そして「PL Resposibility」、これは「損益計算書に対する責任」のことだ。

経営者は、その会社の商品のプロになる必要はなく、とにかく「経営のプロ」、「マネジメントのプロ」になるべきだ。

もちろん商品知識がまったくなければ正しい経営判断ができないのである程度の知識は必要だが、経営者に一番求められるのは、会社の利益を最大化し、持続的・長期的発展をもたらすことなのだ。

企業はピラミッド型組織になっており、若い社員は部下もおらず、自分の仕事を精一杯こなすしかない、という立場だろう。

中間管理職の人は決裁権がなく、部下からの突き上げと上司からの圧力に苦しんでいるかもしれない。

だが、そんな人達も、常に目線を高く持ち、自分の裁量権の「経営者」として仕事をすることで、仕事はぐっと楽しくやりがいのあるものになるし、行く手も広がっていくだろう。

そして、その視線を持ち続けることで、いずれもっと大きな、そしてもっと自由な仕事をするべき時を迎えることができるだろう。

その時の準備を怠ってはいけないのだ。

どの会社でも結果を出す CEO仕事術 のチェックはこちらからどうぞ!!

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