村松大輔さん著「すべてが用意されている ゼロポイントフィールドに つながる生き方」という本を読んだのでご紹介しよう。
「ゼロポイントフィールド」という言葉に馴染がない方も多いかもしれない。
ゼロポイントフィールドとは、量子力学で扱う言葉である。
量子力学とは、我々の目で見ることができないミクロの世界を扱う物理学である。
そして量子力学の世界では、通常我々が目にしている世界とは、あらゆる面で異なる法則で物事が構成されている。
本書は、量子力学を活用して人生を豊かで幸せなものにしようと提案する、村松大輔さんの最新刊である。
難解なテーマをとても分かりやすく解説していて感動した。
早速紹介しよう。
人間の意識とはフォトン(光子)である
人間の細胞は量子力学的に分解していくと、素粒子という物質にたどり着く。
もちろん素粒子は顕微鏡でも見ることができない、ミクロの世界の物質である。
興味深いのは、素粒子は我々人間の肉体だけでなく、意識も構成しているという点。
我々人間の意識や感情の正体も素粒子、「フォトン(光子)」と呼ばれる光の素粒子なのだ。
村松さんは本書の中で以下のように解説している。
「意識とは脳みそで「俺はできる」と思ったり、「嬉しい」と感じたりすることだけを指すのではなく、全身の細胞が放っている光 = フォトンだというわけです」。
つまり、我々の意識や感情は、我々の中だけにあるものではなく、光として周囲に飛ばしているのだ。
すべては周波数である
フォトンを含む素粒子には、「粒でもあり波でもある」という性質がある。
そして、我々は感情や意識をフォトンという波の形で周囲に飛ばしている。
我々から飛び出すフォトンは、一つ一つ独自の周波数を持っている。
周波数は、我々がテレビなどで触れる電波と同じ、波の振動周期である。
テレビはチャンネルごとに周波数が異なっており、発せられている周波数にチャンネルを合わせると、その局の番組をキャッチすることができる。
我々の意識も同じように、各自が感じている周波数と同じ周波数帯の情報をキャッチしたり、発したりしている。
逆に言うと、複数の人が同じ現象を同時に体験しても、受け取る側の持つ意識と感情により、受け取る情報が変わってくるのである。
例えば、ファミリーレストランで子供たちが騒いでいるテーブルがあったとする。
ある人は、「賑やかでいいわね」と感じ、別の人は「うるさいなぁ」と思う。
子供たちが騒いでいるテーブルという現象は一つなのに、受け取る側が持っている周波数によってキャッチする情報が異なっているわけだ。
たとえば「自分は不幸だ」という意識を持っている人は、「自分が不幸だ」というフォトンを飛ばし続けており、周囲からも「自分は不幸だ」というフォトンをキャッチし続ける。
一方「自分は幸せだ」フォトンを飛ばしている人は、周囲からも「自分は幸せだ」という周波数のフォトンを受け取っている。
世界で起こっていることは同じでも、発するフォトンによって受け取るフォトン異なるので、パラレルワールドのようにまったく異なる世界が同時に発生しているのだ。
ということは、自分が飛ばすフォトンの周波数を変えることを意識すれば、キャッチするフォトンの周波数も変わるということ。
常に自分の意識を「感謝」や「喜び」などの周波数を発することを意識して暮らすことで、キャッチする周波数も変わっていくのだ。
すべては「ゼロポイントフィールド」から生まれている
上の例で、「起こっている事象は一つ」と説明している。
そしてすべての物質は素粒子から構成されている。
それら素粒子の生み出される場所というのが、アインシュタインが伝えていたエネルギー場である「ゼロポイントフィールド」である。
すべての物質、エネルギーはすべてゼロポイントフィールドから生まれている。
私もあなたも、コンピューターも机も、水も木も全部ゼロポイントフィールドから生まれている。
すべてはゼロポイントフィールドから生まれており、それを我々がどう解釈するか、つまりどういう周波数でキャッチするかにかかっている。
つまり、目の前で起こっている事象はすべて、 自分が発した周波数と同じ周波数をキャッチした結果である。
ならば、自分が発する周波数を変えれば、つまり自分の意識を変えれば起こる現実も即変化するということである。
我々は、日頃「現実が先にあって、その現実の中に自分がいる」と捉えているが、逆なのである。
実際は「自分が出す周波数が、自分の現実を作っている」のである。
自分が出す周波数が変わると現象が変わって見えるので、出発点は全部自分ということになる。
村松さんは以下のように説明している。
ポジティブもネガティブも、あらゆる周波数が全部ゼロポイントフィールドにたたみ込まれていて、「自分がどこの周波数帯で見るか」でしかないのです。
自分が発する周波数を、自分が願う世界にすることで、自分が受け取る世界もその周波数に変化するというわけだ。
イメージと感情で願いが叶う
自分が発する周波数を変えるときに大切なことがある。
それは、イメージする世界を描く時、喜びの感情をセットで飛ばすことだ。
フォトンが波として飛び出すとき、それは「電磁波」として飛び交っている。
電磁波について、村松さんは以下のように説明している。
そもそも電磁波とは何かというと、「電気的な振動と磁気的な振動が空間を伝わる現象」と説明できます。つまり、「電の波」と「磁の波」が合わさったものがビューンと走っている、それがフォトンなのです。
このことを踏まえて、「電磁波の「電」がイメージで、「磁」が感情。それが両方出ることで物質化現象が起こる」というモデルもあります。
つまり、自分の理想とする世界をイメージするときには、単にイメージするのでなく、そこに感情を乗せることが大切ということだ。
例えば、理想のパートナーとの暮らしをイメージすると「電」が出る。
その時に、その暮らしをしている自分の「最高に幸せ!!」という感情も感じると、そこに「磁」も出て電磁波となり物質化する、つまり現実になる。
しかし、理想をイメージしつつも「そんな理想は私にはどうせ無理」という感情を持っていたなら、結果として電磁波は発生せず、物質化しないというわけだ。
願いを叶えたいときには、イメージすると同時にしっかり感情を感じることが大切だ。
お金もパートナーも成功もすべて周波数
ここまで説明してきたように、すべてはゼロポイントフィールドから生み出されて、それを我々が発しているフォトンと同じ周波数でキャッチし現実化している、というのが本書の考え方だ。
つまり、「経済がめぐる周波数帯」に入ればお金が押し寄せてくるし、「人とのご縁がつながる周波数帯」にいれば、ご縁もつながっていく。
そして、それらの周波数帯に入るには、自分が発する周波数を自分が望む周波数帯に意識的に変えていけば良い、ということになる。
では、どのように周波数を変えていけば良いかというと、それこそがゼロポイントフィールドの本質が持つエネルギーに向かうということ。
村松さんは、「「宇宙を支配する調和した法則」がゼロポイントフィールドです」と述べている。
我々が物質側から見れば、一人一人人間は異なり、いろいろな物質も一つ一つ全部違うということになる。
しかしゼロポイントフィールド側から見れば、すべてのものは同じであり、それら一つ一つは「どう受け取るか」の違いだけである。
つまり、自分のことだけを考える、利己的な振る舞いや考えというのは、ゼロポイントフィールド的ではない考えであり、周波数も下がってしまう。
ビジネスでも、自分が儲かることだけを考えたり、他者を陥れたりしようと考えれば、周波数が下がり、 お金がめぐる周波数帯からは遠ざかってしまう。
人間関係でも、自分のことだけを考え相手を責めたりすれば、それは物質的な立ち位置となる。
ゼロポイントフィールド的に考えれば、自分も相手も同じということになるので、相手の立場を考えたり思いやりを持って接することができると、周波数帯が上がっていくことになる。
本書には、これらの具体例がふんだんに盛り込まれているので、ぜひ本書を熟読していただきたい。
まとめ
本書で扱っているテーマは非常に奥が深く、「神の領域」とも言えるものである。
ある種の人たちは、このテーマを宗教で扱い、またある種の人たちはこのテーマをスピリチュアルで捉えている。
量子力学という、目で見ることができない世界を扱う学問で、このテーマを掘り下げているのが本書である。
僕は物理学の専門家ではないので、詳しく正確な解説ができていない部分も多々あると思う。
興味を持った方は、ぜひ本書を手に取り熟読してみて欲しい。
量子力学からのアプローチで我々の人生の幸せと成功を追求する。
個人的には納得しっぱなし、頷きっぱなしの一冊であった。
自分の意識をゼロポイントフィールドに近づけることにより、目の前に起こる現実がすべて変わるのだ。
常にこのことを意識して生きていきたい。
お勧めの一冊です。
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「すべてが用意されている ゼロポイントフィールドに つながる生き方」
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。