6. 「好きなこと」と「ラクなこと」は違う
「好きなことができない」と思っている人は、多くの場合「嫌われること」を過剰に怖れている。
100人の人がいれば、「好きなこと」「やりたいこと」は100通りある。
自分に価値がないと思っている人は、自分がやりたいことをやったら、誰かにイヤな思いをさせると思い込んでいるのだ。
好きなことをするということは、波風が立とうが、他人に迷惑をかけようが、嫌われようが、やり抜くという覚悟がいるのだ。
心屋さんの言葉を引用しよう。
「好きなことをしようと思ったら、人に迷惑をかけて、嫌われる覚悟がいります。
安定を手放すとか、収入をなくすとか、築いてきた地位や立場を捨てるとか、とにかく一番恐ろしくて、絶対それだけはありえない、というところに飛び込まないと、好きなことをしては生きていけません。
つまり好きなことをするには、一番嫌なことをしなければいけないのです。
でもラクなことというのは、人から嫌われないようにすることです。
人から批判されたり、憎まれたり、無能だと思われたりして、自分の周りに波風がたつのはラクな生き方ではありません。
だから上手に嫌われないことばかり選んで逃げ回っていくのがラクな生き方です。
でもその生き方だと、いつも周りにふり回されてしまうので、自分を見失い、好きなことができません。
あなたがもし「ラクな生き方」ではなく、好きなことをして生きていきたいと思うのなら、「嫌われてもいい」「非難されてもいい」という「他人軸」のハードルを越えないといけないのです。
他人の意見に迎合して自分を押し殺して生きていくのは、ある意味ではラクなのだ。
上司の意見に従い嫌な仕事を続け、夜に同僚と愚痴を言い合っている人生は、辛そうに思えてラクな人生なのだ。
なぜなら、人の悪口をいって、他人に「自分がやりたいようにできない」責任を押しつけて、自分は言われたとおりにして生きているからだ。
「ラクな人生」と「好きなことをする人生」、似ているようで、実は正反対なのだ。
7. 自分を「そこそこ」だと思っていると「そこそこ」の結果しか出ない
どうせ好きなことをして生きていくなら、自分を「そこそこ」だと思わず、「実はすごい人間」だと思い切ることだ。
自分で自分を「そこそこ」だと思っていると、人生のすべての選択は「そこそこ」の結果に至る道となってしまう。
「そこそこ」の場所というのは、トップでもない代わりに底辺でもない。
実は、「好きなこと」をしていくうえでは、一番安全な場所なのだ。
しかし、「そこそこ」な場所は、一番安全ではあるけれど、あまり楽しくもない、中途半端な場所なのだ。
「そこそこ」の人生をやめて、「すごい」人生に舵を切るためには、自分で自分のことを「すごい人間」だと決めることだ。
すごい人間には、「才能」「徳」「魅力」が備わっているものだ。
そこそこの人は、自分の器以上の結果が出ると、「ふさわしくない」と勝手に天井を決めて、その結果が続かないようにしてしまう。
その天井を取っ払うのだ。
自分を「すごい」と思い込むことで、自分も周囲も「すごい人だから」と動き出すのだ。
僕自身はまだ心屋さんの心境には至れていないことをこの文章を書いて痛感している。
僕自身も自分をもっと「すごい人」と思い込むよう、努力しよう。
8. 妬んでくるような人からは好かれなくていい
僕自身にも経験があるから分かるのだが、好きなことをして生きるようにすると、人から妬まれるようになる。
誰から妬まれるのか?
それは、「好き勝手に生きていない人」から妬まれるのだ。
「なんで、あの人ばっかり」「ズルい」「きっと裏で汚いことをしているんだろう」
悪口を言われたり、まったく身に覚えがない誹謗・中傷をされることもある。
ここで大切なのは、それらの妬みから来る悪口や誹謗中傷に負けないことだ。
方法としては「スルー」しかない。
妬みから悪口を言ったり悪意のある行動を取るような人と、あなたは仲良くなりたいだろうか?
そんな、くだらない人から好かれようと思ったら、あなたは自分を殺して好きなことをやめ、我慢して生きるようにしなければならない。
くだらない人のために、あなたは自分のやりたいことを止めますか?
そんな道理はないだろう。
心屋さんは「妬まれないように気をつかうこと自体がエネルギーの無駄です」と断言している。
妬む側ではなく妬まれる側に存在できていることを喜ばしく思い、華麗にスルーして生きていこう。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。