マーケティング・ブランディング書評

才能はゴミ箱の中に落ちている

マーケティング・ブランディング書評
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金久保麻子さん著、「才能はゴミ箱の中に落ちている」という本を読んだのでご紹介しよう。

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この本は心のブロックを外すことで自らの本当の価値に気づき、正しく才能を開花させブランディングしようというテーマを扱っている。

ブランディング、マーケティング、そして心の領域と、僕が専門としている分野を横断している。

書店で見かけて一瞬で購入を決めた。

分かりやすく実行にも移しやすい、素晴らしい内容だった。

さっそく紹介しよう。

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自分の本当の価値に気付いていない人がほとんど

自分の本当の価値、才能に気づき開花させている人は少ない。

僕自身、自分に文章を書く力、人前で講義をする才能、書籍やセミナーなどを企画する能力があるとは思っていなかった。

2011年にブロガーとして独立するまで、僕は17年間サラリーマンをしていた。

ずっと独立することに憧れつつも、「自分には独立できるような才能がない」と諦めていた。

それがブログをきっかけに自分の才能と情熱に気づき、独立を果たしてもう11年。

人生とは本当に分からないものだ。

誰もが隠れた才能を持っているが、気付いていないか、または「価値がない」と判断して投げやっている。

つまり自分からゴミ箱に放り込んでしまっているのだ。

または、才能には気づいているが、現状から飛躍することが怖くて行動できずにいるケースもある。

「飛ぶ前は高かった、飛んでみたら低かった」

これは本書で引用されている、5歳の女の子が初めて跳び箱を飛べたときの感想だ。

やったことがないことにチャレンジするのは怖い。

しかし、やってみないと出来るかどうか分からない。

自分の才能に気付き行動することでしか、才能は開花しないのだ。

そのために本書では人を3つのタイプに分類し、そこから強みや適職などを導くワークを用意している。

是非ワークに取り組んで、自分の強みを見つけて欲しい。

「レアオンリーワン」になって才能をお金に変えよう

本書では、あなたが目指すべきは「レアオンリーワン」であると説いている。

「ナンバーワン」ではなく、「オンリーワン」でもなく、「レアオンリーワン」である。

「ナンバーワン」は、他者との比較によって生まれるうえ、比較対象の定義が難しい。

ビジネスにおいて目指すべきは唯一無二の存在、「オンリーワン」である。

オンリーワンになると競争相手がいないので、消耗する戦いがなくなるのだ。

お客さんから「他の人ではなく、あなたがいい。あなたから買いたい、あなたから教わりたい」と言っていただければ、それはオンリーワンである。

では、「レアオンリーワン」とはどのような状態か。

著者の金久保さんは以下のように定義している。引用しよう。

「「レアオンリーワン」というのは、この「オンリーワン」の上をいく概念です。自分で納得してやっていることの価値が相手にも伝わり、相互の「納得解」としてお互いが結びつくような関係といえます。

互いが幸福を感じられるような関係です」。

お客さんに「探し求めていたものはこれだ!」とお客さんに思ってもらえるような存在。

それがレアオンリーワンである。

金久保さんはレアオンリーワンな存在になることで、1時間2万円だったコンサルティング料金を10万円にまで引き上げることができた。

そのために金久保さんは徹底的に自分の中に眠る「自分にしかない本当の価値」を探し、その価値を見つけ出した。

レアオンリーワンになれば、商品やサービスが高額でも、必ずその価格に見合った人に出会い、売れる。

多くの人が自分の価値に値段をつけることを躊躇する。

自分の値段を高くつけることは勇気がいることだが、価値が認められれば大きな自信となる。

レアオンリーワンな自分の価値を見つけ、自信を持ってその価値に見合う価格で提供しよう。

できないのではなく、やろうとしていないだけ

本書では、自分の価値を見出すためのポイントと同時に、自分の価値を封印してしまう避けるべき言動も採り上げている。

その中で僕が特に共感したのが「できないのではなく、やろうとしていないだけ」。

この言葉は金久保さんが20代だったころに師匠から言われた究極のアドバイスとして紹介されている。

最近僕はこの言葉をコンサルティングでクライアントさんに使うことがある。

ある人が「今は稼げていないので」と言うと僕は、「稼げていないのではなく、稼がないという選択をしているんだよね」と返す。

人が「できない」というとき、ほとんどのケースでその人は「できるようになるための行動」を起こしていない。

まさに「やろうとしていない」のである。

この問いかけは、自分自身にも向けることがある。

僕は毎朝「早朝一人合宿」を行い、そこで内観を深める。

「今週やると決めたことができていない」場合のほとんどのケースで、僕は自分が「行動を起こしていない」ことに気付く。

やろうとしないから、できないのだ。

当たり前のことだ。

しかし、「できない」と表現すると、何らかの外的な要因などで「『やりたいのに』できない」というニュアンスが生まれてしまう。

しかし実際は行動を起こしていないのだから、「やろうとしていない」、もっと端的にいうと「やりたくない」なのだ。

顕在意識では「やりたい」と思っているのに潜在意識は「やりたくない」と同時に思っているわけだ。

やりたくないのには必ず理由がある。

その理由を深く掘り下げて内観していくと、「やりたくない」の正体が浮かび上がってくる。

大体の場合、「やって失敗するのが怖い」や「やり切る自信がない」など、行動の結果が怖いケースがほとんどだ。

不安の正体を因数分解していくと、実は何も恐れることなどない場合が多い。

不安を言語化し、分解することで「やろうとしていない」は解消することができるのだ。

まとめ

ビジネスの世界ではAI化が進み、単純業務はどんどん機械に置き換わっていく。

これからのビジネスでは、レアオンリーワンな存在になり、自らの唯一無二の価値が提供できる人になることが求められる。

レアオンリーワンになるためには、自らの中に眠る圧倒的な価値に気づき、その価値を尖らせることが大切だ。

本書ではそのステップを詳細に解説してくれる。

分かりやすく実践にも移しやすい、素晴らしい内容だった。

独立・起業したい人に特におすすめです!!

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