午堂登紀雄さん著、「「消費」を「投資」に変える 頭の良いお金の使い方」という本を読んだのでご紹介しよう。
午堂さんといえば、33歳で資産3億円を作り、お金や生き方、ライフスタイルなどに関するベストセラーを連発している人気作家さんだ。
僕は午堂さんの本が好きで、新刊を見かけると手に取る習慣になっている。
本書は午堂さんの最新刊、2009年に刊行された本を加筆・修正・再編集して文庫化したものだ。
お金というと、稼ぎ方や食べ方、増やし方に注目が集まりがち。
本書はお金の「使い方」にフォーカスした一冊。
読んで思ったのは、お金は稼ぐことも大事だけど、使い方でその人の人格が変わる、つまり人生が変わるということ。
早速紹介しよう。
収入の範囲内で生活する発想をやめる
僕はサラリーマンを卒業してフリーになってまもなく丸11年になる。
会社員時代の僕は、まさに収入の範囲内で生活を設計していた。
会社から貰える給与の額は自分で決めることができない。
また、当時の勤務先は副業が禁止だったため、サイドビジネスを大っぴらにやることもできなかった。
当時の僕は、投資でお金を増やす発想もあまりなく、給与の中で生きることが当然と考えていた。
その発想が一転したきっかけは、僕がブログで収益を得るようになったことだ。
会社からの給料以外に自分の腕でお金を得ることができる。
しかも、努力とやり方次第で、その収入は理論上は無限大に増やせる。
最初に得たブログからの収益は1,000円程度だったが、僕は身震いするほど興奮した。
そして独立後は、常に「どうすれば収入を増やせるか」を考えるようになった。
無駄遣いをして浪費するのは論外だが、節約ばかりに頭がいくと、縮小均衡に入り、負のスパイラルとなる。
「お金がないから節約する」→「節約を目指すとビジネス拡大のために必要な投資ができない」→「投資しないからますます売り上げが下がる」→「さらにお金がなくなる」という悪循環だ。
節約を第一に考えるのではなく、収入を上げることで、本当に必要なもの、欲しいものを買える自分に成長することを考えるのだ。
会社員の人も、今は副業禁止規定が撤廃されたり、むしろ副業を推奨する企業も出てきている。
終身雇用も破綻している現在、副業禁止の会社は辞めて、副業OKで給与が高い会社への転職を検討するのもアリだろう。
収入の範囲内で生活する発想ではなく、収入を増やすために頭を使い、行動しよう。
自己投資にお金を使おう
収入を増やす努力をしつつ、大切なのは、お金の使い方を変えることだ。
お金の使い方として、最も有効なのが「自己投資」だ。
自分の能力を高め、自分を磨くことにお金を使うことで、稼ぐ力が増し、結果としてより豊かになっていく。
しかし、多くの人が自分への投資を躊躇してしまう。
家賃や外食費、携帯電話の通信費などはなんの疑問も持つずに払うのに、 本代やセミナー受講費などは「もったいない」と感じ、出し渋る人が多い。
自己投資は、未来の自分を信じることだ。
本屋セミナーへの投資だけでなく、一流を体験するために高級レストランで食事をしたり一流ホテルに泊まってみるなども、立派な自己投資だ。
特に20代の若い人たちは、貯蓄や金融投資よりも、集中的に自己投資を行うことだ。
積極的に自己投資をすればするほど、未来の自分が稼ぐ金額が増え、より豊かな人生となるのだ。
お金持ちの人ほど、惜しむことなく自己投資をお金を投入している。
だから、お金持ちはより豊かになっていく良いスパイラルなのだ。
買ったものは徹底的に使い倒す
自己投資は大切だと書いたが、自己投資のふりをして無駄遣いをしては本末転倒だ。
例えば読みたいと思った本を片っ端から買うのはいいが、まったく読まないならそれは投資ではなく浪費だ。
最新の高性能パソコンを買っても、YouTubeをダラダラ見ることにしか使わないなら、その性能は不必要ということになる。
逆に、価格が安いから良いかと言うと、そうは言えないケースも多々ある。
例えば、僕はiPhoneに入れているSIMはドコモの純正である。
世の中の多くの人にとって、スマホの利用は個人の実用と趣味であり、友人知人との交流などが目的の場合が多いだろう。
そういう人にとっては、SIMは格安SIMがベストの選択と言えるだろう。
しかし、僕にとってスマホは重要な仕事道具だ。
外出時には、スマホ単体でも使い倒すし、MacBook Proをテザリングでネット接続し執筆作業を行うことが多い。
そうなると、格安SIMにして、 混雑した時間帯に通信が遅くて使い物にならないというのは、僕にとってデメリットでしかない。
常に高速に接続でき、安定していて仕事のパフォーマンスに影響を与えないことが最優先となる。
また、仕事で使うMacも買い換えるときは、ストレージやメモリを最大限まで搭載した上位機種を購入する。
上位機種は値段が張るが、当然処理速度が速く、パフォーマンスを最大化してくれる。
さらに最上位機種は経年劣化しにくいため、購入してから長い年月を快適に使い続けることができるため、結局はお得なのだ。
いずれにしても、買うものはすべてが投資であるという発想を常に持ち、自分を最大化してくれる買い物をすることが大切だ。
住む場所に投資する
「住む場所は変えるもの」という午堂さんの主張に僕は全面的に合意する。
住む場所は、その時の自分の家族構成やライフステージに応じ、最適な状態が変化する。
費用面を考えれば住宅は買ったほうが安くつくだろう。
しかし、家を購入すると、住む場所を簡単に変えることが難しくなる。
結婚や離婚、子供が生まれたり、逆に子供が成長し家を出たりするライフステージの変化への対応がしにくくなる。
また、時代の変化によって住みたい場所が変わることも良くあることだ。
たとえば2011年の東日本大震災のあとは、海岸部のタワーマンションの危険性が注目されたり、原発から遠いエリアに引っ越したいという動きがあった。
昨今のコロナによってテレワークが主流となった人たちは、都心のオフィスへの通勤を考慮しなくて良くなり、環境の良いエリアへの引っ越しが加速している。
実際僕が住む鎌倉の海沿いエリアは大人気沸騰中で、物件がほとんど見つからない過熱状態が続いている。
僕自身もライフステージの変化で六本木から鎌倉に移ってきたわけだが、このままずっと鎌倉に定住するつもりはない。
その時その時の自分の置かれた状況や社会の変化に応じ、住む場所を固定せず柔軟に変更できるようにしておくことも、立派な投資と僕も考える。
まとめ
よく「生き金」と「死に金」という表現を使う。
必要ないものを衝動買いしたり、買ったものを放置するなら、それは死に金になってしまう。
一方、自分の未来に投資し、稼ぐ力にレバレッジを掛けてくれるなら、それは生き金だ。
使うお金をすべて「投資」にできるよう、毎日の生活を見直していこう。
それこそが本書が提唱している「頭の良いお金の使い方」なのだ。
午堂さんらしい素晴らしい一冊でした。
オススメです!!
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「「消費」を「投資」に変える 頭の良いお金の使い方」は僕のYouTubeチャンネルでも紹介しています!併せてご覧ください!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。