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ウェブで儲ける人と損する人の法則 by 中川淳一郎 〜 タイトルに釣あり、だけど良い! [書評]

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ブックレビュー2010年の114冊目は中川淳一郎氏著、「ウェブで儲ける人と損する人の法則」を読了。

中川淳一郎氏という名前に見覚えがあったので検索してみたところ、あの「ウェブはバカと暇人のもの」の著者だった。このブログの同書のレビュー・エントリーはこちら。

非常に面白くて勉強になる本ではあったのだが、本書はタイトルに若干の「釣」が入っていると感じる。

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ウェブで儲ける人と損する人の法則 by 中川淳一郎 〜 タイトルに釣あり、だけど良い! [書評]

タイトルからすると、いかにもウェブで稼ぐアフィリエイトふドロップシッピングなどのことを扱った本かのごとくだが、読んでみるとこの本で「儲ける人」「損する人」として扱っているのは個人ではなく企業である。

本書は、ブログやTwitter、それにSNSなどを企業が活用するとしたら、どのような形が望ましいのかということや、企業の広報担当などが一般ユーザーに読まれる記事やタイトルを作る時のコツや要点などを、ニュースサイト運営者としてのノウハウを持つ著者が、おもしろおかしく教授してくれる、というもの。

我々個人ユーザーがウェブを通じていかにお金を稼ぐか、という話ではない。

だが、タイトルと内容にずれがあることを差し引いても本書は痛快で面白い本であることは間違いない。

ネットニュースのPV(ページ・ビュー)獲得競争の最前線の実態や、ネットニュースが何故下世話なのか、クリックされるネットニュースの作り方など、裏話満載で楽しめるし、もちろんPVを伸ばしたいブロガーにもかなり参考になる点が多い。

「ウェブはバカと暇人のもの」でも強調していたが、中川氏は今でも日本国民は圧倒的にテレビ好きであるという主張には僕も完全に同意である。

また、同氏が言う通り、マスコミのことを「マスゴミ」と批判している人達は、もれなくマスコミが発信した一次情報によってしか報道の事実を知ることができないというのもその通りだと思う。

Twitterが速報性に優れるといっても、その速報自体はどこかしらのマスコミ(ニュースサイトやテレビなど)が第一報を流し、それをたまたま最初に見たり読んだりした人がTwitterに拡散しているわけで、Twitter自体がニュースを生み出しているわけではないのだ。

ネットとテレビの親和性の高さに関する記述についても説得力がある。

ネットとテレビは敵同士のように見なされているが、ホリエモンが掲げた理想のように、実際はこの二つのメディアは非常に親和性が高いと中川氏は説く。

実際ヤフーやグーグルの検索順位急上昇ランキングの上位は、常に直前にテレビに出演したタレントの名前や番組名などで占められているという統計結果も実に興味深い。

ウェブで儲けるためにはネットの論理とネットの文脈を熟知し、そしてネットを見ている人が何を求めているのかを知る必要がある。

ここが重要。

「ネットにモノを書いている人」ではなく、「ネットを見ている人」の方が圧倒的に数が多く、彼らが何を求めているかをしれば、儲け方というのも見えてくるということだ。

「ウェブで儲ける人と損する人の法則」のチェックはこちらからどうぞ!!

書評記事はこちらにもたくさん!もう1記事いかがですか?

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