自己実現・自己啓発書評

10-10-10 by スージー・ウェルチ 〜 人生に迷った時の魔法のフレーズ!! [書評]

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ブックレビュー2010年の97冊目はスージー・ウェルチ氏著、「10-10-10」を読了。

スージー・ウェルチ氏の名前を知らない人でも、ジャック・ウェルチ氏の名前くらいは知っている人がほとんどではないだろうか。

米GE(ゼネラル・エレクトリック社)のCEOとして君臨したアメリカを代表する実業家の一人である。

そしてこの「10-10-10」著者のスージー・ウェルチ氏は、ジャック・ウェルチ氏の妻であり、ハーバード・ビジネスレビュー等のライターだったジャーナリストである。

本書のタイトル10-10-10は非常にシンプルかつ強力な人生を成功に導く判断基準であり、魔法のフレーズでもある。

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10-10-10 by スージー・ウェルチ 〜 人生に迷った時の魔法のフレーズ!! [書評]

最初の10は今から10分後を、次の10は今から10ヶ月後を、そして最後の10は今から10年後の自分を表す。

つまり、何か重大な判断をしなければならない時には、常に口の中で「10-10-10」(テン・テン・テン)と呟く。

そのことで、自分が下そうとしている判断が短期的(10分後)、中期的(10ヶ月後)、長期的(10年後)視点から見てどのような結果を生むかを判断しなさい、という使い方をするわけである。

非常にシンプルだが、これはとても重要なフレーズである。

人間はどうしても重要な判断をする時に目先の利益や幸せにばかり気が行ってしまいがち。

だが、10-10-10を使うことで、短期的、中期的、長期的視点を同時に持って物事の判断が下せるようになるのだ。

さて、このフレーズの意味については、上記のとおり、ほんの数行あれば説明ができてしまう。

本書でも10-10-10の意味自体の説明は最初の1ページで終わってしまう。

では後の数百ページに何が書いてあるかというと、10-10-10を実際に活用して人生の重要な選択を行った全米の人々の実例と、スージー自身がこのフレーズを用いつつ生きてきた反省がエッセイ風に書き込まれているのである。

例えば、仕事で非常に重要かつ自分のキャリアにとっても大切な会議の直前に、離れて暮らす老いた母親から、父親の体調が悪いので顔を見せに来て欲しい、という電話が入った、というような場合が実例として挙げられている。

精神的に焦っている時に親からそのようなことを言われると、誰でも集中力が途切れ心が乱れ、正常な判断ができなくなりがちである。

そんな時にこそ、この10-10-10を使って、自分が本当にすべきことは何なのかを判断するのである。

本書を読むと分かるのだが、ジャック・ウェルチ氏とスージ氏は再婚同士。

しかも知り合った時点ではジャック氏は前妻とまだ結婚している状態だったこともあり、二人の熱愛が大スキャンダルに発展しスージー氏は勤めていたハーバード・ビジネスレビュー社を退職せざるを得なくなったりしたそうで、スージー氏の波乱万丈の日々にいかに10-10-10が役立ったかについての記載も多い。

アメリカ人ならその辺りの情報に近いのだろうが、正直日本にいると、スージー氏の物語や10-10-10実践者の記録について、いまひとつピンとこない部分もあり、延々と続く実録が冗長に感じてしまう部分もある。

だが、恋愛や家族との別れ、進路やビジネスに関する重要な選択をしなければならない時に、この10-10-10という考え方は圧倒的に素晴らしく実用的であることは間違いない。

この魔法のフレーズを決して忘れることなく、今後自分自身のかじ取りの際に活用したい。

迷ったら、10分後、10ヶ月後、10年後のことを考えて決断せよ!

「10-10-10」のチェックはこちらからどうぞ!

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