ブックレビュー2010年の103冊目は本田直之氏著、「走る男になりなさい」を読了。
数多くの著書を世に出してきた本田直之氏だが、本書は今までのどの作品とも異なる、まったく新しい切り口のものだ。
走る男になりなさい by 本田直之 〜 前を向いて人生を走ることの大切さ!! [書評]
今までの作品とどう違うのか。
答えは、この作品はフィクションなのである。
帯に「自己啓発」小説と書かれているとおり、起承転結のある物語として書かれている。
何も予備知識を持たずに購入したため、手に取るまではランニングやトライアスロンに関する自己啓発本かと思っていたのだが、まさか小説とは思っていなかったのでビックリした。
帯に「自己啓発小説」とあったので、ある程度著者の意図があるのだろうと予測して読み始めたのだが、なかなか面白く楽しく読めた。
「自己啓発小説」と銘打つことのメリットは、読者がある程度著者の意図を汲むことを事前に意識することだろう。
一方デメリットとしては、読者があらかじめ物語の裏側に著者のメッセージがあるのだと感じることで、そのメッセージを説教臭いと感じてしまうリスクがあることではないだろうか。
本書の場合、メリットは十分に発揮されていたと思う。
本田直之氏の書く自己啓発小説なのだから、何かしらの「やる気」、「疾走感」、「充足感」を与えてくれるだろうと期待して読み進むことができたし、読後感もとても良かった。
一方でリスクについてはどうだろうか。
ご存知のとおり僕はランナーなので、走ることにはまったく抵抗がないが、ランニングの習慣がない人や運動が嫌いな人には、本書のテーマ「走る」的自己啓発小説は多少抵抗があるだろうか?
それともあくまでフィクションと割り切って楽しむことができるだろうか?
物語はすっきりした文体でさくさくと進み、まさに疾走感がある楽しくワクワクするストーリー。
僕自身が過去に通り過ぎた時代をちょっとだけ思い出させてくれる箇所もあり、41歳にして読むと「若いっていいなー」などと感慨に浸ってしまったり。
「走る男になりなさい」というタイトルは、もちろん現実にランニングをして身体を鍛えなさいという意味も含まれているが、むしろ自分の人生しっかり前を向いて全力で生きなさい、という若者に対する強いメッセージと捉えられる。
そして僕はといえば、41歳ではあるが、本田直之氏の作戦に見事にひっかかり、本書を読んですごくやる気になってしまったりするのである(笑)。
走る男になりましょう。
そしてずっと走り続けましょう。
楽しく読める自己啓発小説である。
「走る男になりなさい」のチェックはこちらからどうぞ!!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。