自己実現・自己啓発書評

脳を「見える化」する思考ノート

自己実現・自己啓発書評
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午堂登紀雄さん著、「脳を「見える化」する思考ノート」という本を再読したのでご紹介しよう。

この本は2008年9月に刊行されており、僕は2009年3月に最初に読んだ。

当時の僕はまだ会社員で、ブログを始めて4ヶ月目。

まだブロガーとして独立するなど夢のまた夢、と言うより現実的には想像もしていなかった時期だ。

図書館でこの本を借り読んで感銘を受け、ノート術を生活に取り入れた。

その後再読のタイミングで本を購入し、何度か読み返してきた。

それから10年以上が経ったが、今年再びノートに対する熱が高まっている。

そこで、僕の中での元祖ノート術本と言うことで、本書を再読した。

時を経て僕も立場も経験も変わったが、やはり素晴らしい本だった。

早速紹介しよう。

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「夢」をノートに書くことで人生が変わる

本書では、著者の午堂登紀雄さんが、ご自身のノート活用術を本にまとめている。

本書でのノート活用術の基本は「すべてを1冊のノートに詰め込む」ことと、「「夢」をノートに書く」ことだ。

多くの人のノートの使い方は、会議のメモや打ち合わせの記録、それにTo Doなど、忘れてはいけないことを記録するために使っている人が多いだろう。

しかし、 本書で推奨されているノートの使い方は全く異なる。

全てを一冊のノートに詰め込むため、To Doなども書き込まれるわけだが、一番大切な事は自分の夢や野望を書き出していくことだ。

夢を書き出したからといって、そのまま放置していては夢は現実化しない。

ここで大切な事は、書き出した夢を現実化するための行動レベルに落とし込み、その行動に優先順位を付けていくことだ。

やりたいこと、夢の数は最低でも100個以上。

100個以上のやりたいことすべてを行動レベルに落とし込むと、膨大な量になるだろう。

午堂さんはこのように書いている。

「 夢は見るものですが、目標は実現するものです。

だから夢を目標に変換しなければならない。その変換作業とは「今日から何をするか」を明確化する、ということです」。

夢を書き出し、その夢を実現するために「今日から何をするか」をノートに書き出していく。

それが本書が提唱している「思考ノート」である。

ブレインワークアウトで夢を実現する

本書では、夢を実現するための思考ノート術を「ブレインワークアウト」と呼んでいる。

ブレインワークアウトの詳細は、本書を精読してほしいが、ステップは6つに分類されている。

  1. 自分の欲望を全て書き出す
  2. やらなくてはならないTo Doを書き出す
  3. 優先順位をつける
  4. 行動レベルのTo Doにブレイクダウンする
  5. 処理したら家仕込んでいく
  6. 常にリバイズ (更新)する

中でも重要な事は常に見直し、更新していくという点だ。

夢の実現のために行動すれば、自分の立ち位置が変化する。

立ち位置が変化すれば、新たにやるべきことが発生するし、向かいたい方向が変化することもあるだろう。

ノートは一度書いたら終わり、と考えている人も多いだろうが、何度も読み返し更新していくことが重要だ。

紙のノートはアナログ媒体で、ページが尽きれば次のノートへと更新される。

ノートが更新されるタイミングで、夢の実現ステップも更新され、それに伴いTo Doも更新されていくわけだ。

何でもノートに書く習慣があなたを変える

「多くの成功者はメモ魔である」と午堂さんは指摘している。

夢の実現に向けたブレインワークアウトはもちろんだが、脳をフル活用するためにノートは最高のツールである。

脳内にある思考がそのままだとぐるぐるとループしてしまうが、紙に書き出すことで形を持つことができる。

アイディアや企画を書き出したり、日常的な気づきをメモしておくことで、それらが具体的な形を持ち、商品やサービスを生み出すこともある。

全てを時系列に書き、ジャンルごとにノートを分けないスタイルにすることで、もともとは関連しない2つの項目が、お互いに相乗効果で素晴らしい企画になったりすることもある。

皆さんも経験があると思うが、良いアイディアはすぐ書き残さないと一瞬で頭から消えてしまう。

後から「素晴らしいアイディアだったんだけど思い出せない」と言うことにならないよう、常にノートを持ち歩くようにしたい。

著者の午堂さんは「二週間書き続けると人生が変わり始める」と書いている。

スマホやパソコンではなく、紙のノートに書くことが重要とは、多くの成功者が共通して述べていることである。

日々の習慣の中に、「ノートに書く時間」をしっかり組み込むことが大切だろう。

まとめ

ノートに書くことで、なぜ夢が現実化していくスピードが上がるのか。

それは、思考の「見える化」が脳を活性化させ、繰り返し見返すことで潜在意識下で夢が熟成され、行動が促進されるためだろう。

脳内でぐるぐるとループしているだけでは思考は活性化されない。

夢や野望、目標はどんどん書き出し、その夢に向かうための実現プロセスも書き出していこう。

その時、その場では妙案を思いつかなかったとしても、後から見返すと新たにやるべきことが見つかることも多い。

繰り返し見返しながら、夢を熟成させ、現実化していこう。

久しぶりに読んだが、やはり素晴らしい本だった。

僕は2013年頃を境に紙のノートからデジタルへと移行していった。

ただ、直感的に今年は紙のノートへの回帰の年と感じている。

本書も参考に、独自のノート術を極めようと思う。

この記事の下に、2011年に本書を再読した時の書評があります。

興味ある方は併せてどうぞ。

「脳を「見える化」する思考ノート」のチェックはこちらから!

脳を「見える化」する思考ノート

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「脳を「見える化」する思考ノート」は僕のYouTubeチャンネルでも紹介しているので併せてご覧ください!!

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夢を書け!思考をカタチにせよ! “脳を「見える化」する思考ノート” by 午堂登紀雄 [Book Review 2011-010]

ブックレビュー2011年の10冊目は午堂登紀雄氏著、「脳を「見える化」する思考ノート」を読了。

ここ数年読む本は未読書ばかりで、そろそろ再読したい本が溜まってきていた。そのため、今年は読書目標200冊の10%、20冊は過去に読んで感銘を受けた名著の再読に充てようと決めていた。

そして本書が再読シリーズ第1弾。最初に読んだのは2009年である。その時のブログ・エントリーはこちら。

 

 

本書は僕が自分自身のノート術を本格的に構築するきっかけとなった名著である。本書に書かれているエッセンスは僕のノート術に色濃く反映されており、僕の思考パターンの構造化の基盤を為している。

本書は薄く読み易い本なので、入門者がきっかけとして読むのに最適だろう。本格的に取り組むと、本書だけでは物足りない部分も多々出てくるので、適宜知識を補っていくと良い。

さて、本書は前半と後半で大きく内容が異なっているのが特徴。前半はタイトルのとおり、頭に浮かんだ思考を熟成させて発展させていく、「思考ノート」の作り方、書き方についての説明である。

ノート選びのポイントからページの埋め方といった初歩的な事項からスタートし、日々思い付いたアイディアの種をどのようにして大きな企画などに育てていくかのポイントが示されている。この部分は若干マインドマップ的な要素が強い構成といえるだろう。

そして後半は、前半に学んだノートの使い方を応用して、自分の夢を実現するための「ブレイン・ワークアウト」へと進み、さらにワークアウトの実践編へと続くのだが、僕が本書から強い感銘を受けたのは、この後半の「ブレイン・ワークアウト」の部分である。

「ブレイン・ワークアウト」とは、自分自身の夢とやるべき事項(ToDo)をそれぞれ思い付く限り書き出していき、そして次に優先順位を付け、優先順位順に実行していく、というもので、著者のオリジナルである。基本的な考え方はGTDに似ているようにも思う。

全体の流れとしては、「自分の夢・欲望を全て書き出す」→「夢・欲望を実現するためのToDoを書き出す」→「優先順位をつける」→「行動レベルのToDoに落とし込む」→「実行する」→「実行したらToDoを消し込む」→「ToDoを更新する」の順となる。

この作業をアナログのノートで行う点に意義がある。アナログのノートにはページ数に限りがあるので、このサイクルを本気で回すと1〜2ヶ月でノートを使い切ってしまう。

ノートが新しくなったら、その都度再度上述した夢の書き出しからToDoの落とし込みまでを再実行する。そうすると、自分の夢が前のノートに書いた時点よりも新しく更新されることになり、この更新作業を通じて、自分自身の進化を実感することができるのだ。

実際に試してもらうと分かるのだが、この「ブレイン・ワークアウト」は猛烈に「効く」。頭の中が構造化されタスクがリアルに見えてくるのは心強く、一度やるとくたくたに疲れるが、同時にワクワクする作業である。

市場には様々なノート術がありタスク管理術があり、それぞれに一長一短がある。著者自身も書いているが、他人が構築したノート術をそのまま真似てもなかなか自分にピッタリのものには出会えないものだろう。

色々と試してみて、その中から自分に合いそうなものを幾つか組み合わせて活用することで、自分なりのノート術、思考術が身につくのではないだろうか。

僕にとっては非常にインパクトのあるノート術だった。今後も定期的に読み返したい名著。

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