自己実現・自己啓発書評

誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない? by 旺季志ずか [書評]

自己実現・自己啓発書評
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お友達のしーちゃんこと旺季志ずかさんの新刊「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」を発売前に読ませていただく機会をいただいたのでご紹介。

最初にしーちゃんと知り合ったのは、共通のお友達にご紹介いただき、食事をご一緒させていただいたとき。

そのときのしーちゃんは、まだ普通の人だった(笑)。

いや、普通の人だったのではない、「普通の人のフリをして生きていた」のだと思う。

知り合ったときも人気脚本家だったのだが、その後、次々と書籍を出版されてベストセラーになったり、髪の毛がピンク色になったり、ブログが月間190万PVになったりと、すごい勢いで変化していくしーちゃん。

しーちゃんのデビュー作の小説「臆病な僕でも勇者になれた七つの教え」も読んで書評を書いた。

臆病な僕でも勇者になれた七つの教え by 旺季志ずか 〜 自分を全肯定して限界なく自分を愛する力
旺季志ずかさんの「臆病な僕でも勇者になれた七つの教え」という本を読んだ。 臆病な僕でも勇者になれた七つの教え posted with ヨメレバ 旺季志ずか サンマーク出版 2015-12-07 Amazonで見る Kindleで見る 楽天ブ...

ぐんぐん変化していくしーちゃんに「何が起こっているのか?」と、興味津々だった僕だが、この本を読んで理由が分かった。

分かったも何も、タイトルにそのまま書いてあった。

誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」と。

しーちゃんは、誰かのために生きることをやめ、自分のために生きるように、舵を切ったのだな、と。

最後に直接会った日は、しーちゃんは髪の毛をピンクに染める途中で、金髪だった。

あの日は僕は正直、しーちゃんが何をしようとしているのか良く分からなかった。

でも、自分自身の心の内面の大きな変化を見た目にも分かりやすく表現するって、大事なことだと、今の僕は思える。

そんなしーちゃんのエッセイは、人気脚本家である彼女が手がけた作品の登場人物 が語ったセリフが一つ一つの項目の見出しになっている。

「自由に生きる」は僕にもとっても大切なテーマだけに、なんども頷きながら読んだ。

特に印象に残った言葉をキーワードに紹介しよう。

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誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない? by 旺季志ずか [書評]

誰かが言った不快なことを伝達するお節介が、『女友だち』の世界では、『あなたのため』という『善意』として横行している

本書では「女友だち」となっているが、これは男もまったく一緒。

僕も自分の名前で仕事をしているので、批判されたり、誹謗中傷されることがある。

きちんとした批判には耳を貸すし話を聴くが、匿名によるネットの誹謗中傷は相手にしない。

匿名で誹謗中傷を書き込む人は、僕に自分自身の不甲斐なさ、惨めさを投影して僕を攻撃しているのだから、そもそも僕は無関係なのだ。

ところが、やっかいなのが、「あそこでこんな風に噂になっているよ」と、わざわざ報告してくる人だ。

この報告してくる人は、「良い人」の顔をして近づいてきて、僕にダメージを与えようとする。

やっていることは、誹謗中傷を書いた人と一緒なのに、「あなたに伝えなきゃと思って」と、善意を装っている分タチが悪い。

僕は「誹謗中傷する人」と「それを僕に告げ口ずる人」は同列だと思っている。

で、告げ口されると、すごく心がザワザワするのだが、これを気にして生きるのはもう止めよう、としーちゃんは書いている。以下引用。

「あなた、××ってうわさになっていたわよ」

こういう言葉ほど、胸をざわつかせるものってないですよね。

本当はたった数人がうわさ話をしていただけなのに、世界中を敵に回したような気になってしまいます。

しかし、そういう言葉に萎縮するのは、もうやめにしませんか?

他人の批判や批評を気にしていたら、「自分を生きる」ことはできません。

「自分を生きる」とは、ありのままの自分で、心ままに生きること—。

ありのままを生きるのは、怖いし勇気がいること。

でも、ありのままの自分を生きられる素晴らしさを一度知ってしまったら、もう元には戻れない。

僕自身も、41歳まではサラリーマンとして、ひたすら他人のために生きていたので、良く分かる。

しーちゃんが繰り返し使う表現「臆病なまま前に進め」が僕はとっても好き。

ひとりでいることを楽しめたとき、はじめて、ほかの人とも楽しく、共にいられるのだと思う

一人でいることを寂しい、不安、つまらない、と、否定的にとらえる人が結構多い。

という僕も以前は一人でいることが苦痛だった。

でも、ブログを書くようになってから、一人の時間が大好きになった。

ブログも本も、執筆をするという活動は、一人きりにならないとできないもの。

一人の時間、自分と対話する時間が、しーちゃんの言葉を引用すると「驚くほど自分を育て」るのだ。

先日奥さんと話していて、10年前に僕らが付き合い始めた頃の話題になったとき、奥さんがこう言った。

「10年前はたけし君は、一人で晩ごはんのお店に入れないって言ってたよね」と。

とっくの昔に忘れていたが、確かにそうだった。

10年前の僕は、一人で飲食店に入って夕食を食べるのが怖くてできなかったのだ。

ランチは良いのだが、夕食を一人でお店で、というのが、寂しくて怖くて辛かった。

それが今では一人旅大好き、一人メシ大好き、一人合宿大好きになった。

「寂しさをごまかさないで、自分と向き合う」。

しーちゃんの言葉。

寂しさをごまかさないで、自分と向き合う時間、自分と対話する時間が、驚くほど自分を成長させてくれる。

「ひとり在る」ことを楽しめて、はじめて本当の意味で、ほかの人と共にすごす時間に価値が生まれるのだと、僕も強く思う。

ほかの誰かと比べたり、ほかの誰かになろうとしたら、魅力なんてなくなっちゃうもんよ

自己成長、自己革新を目指すことは良いことだ。

ただ、気を付けないといけないのは、自己成長したいというエネルギーの原点が、「今の自分はダメだから」になってしまっているケース。

今の自分はダメだから、と思っている人は、「自分ではない誰か」になろうとして、必死に努力する。

でも、自分ではない誰かにあなたがなってしまったら、それはもう、あなたではなくなってしまうのだ。

僕はブロガーという派手な仕事をやっていて、講座もやっているので、「立花さんみたいになりたい」と言ってやってくる人が結構いる。

そういう人たちには、僕は直接は言わないが、「あなた自身のオリジナルの尖り方を見つけてね」と思って指導をしている。

「守・破・離」という言葉がある。

何か技術やスキルを身につけるときには、最初はお師匠さんの技をそのままマネして守り、それがコピーできたら意図的に破り、やがては自分自身の技を確率して離れていく、というプロセスだ。

これは正しいと僕は思うのだが、これはあくまでも「やり方」、つまりDoingの部分の話。

Doingは徹底的にパクる(TTP)が大切だと思うが、Beingはあくまでも「オンリーワン」、自分自身のオリジナルの魅力で勝負して欲しい。

他の誰かになろうとしても、そこにはあなたの魅力は落ちていない。

他の誰かになりたいと想うなら、まずはしっかり自分と対話して、自分を好きになることから始めてほしい。

誰に認められるより、自分が自分を好きでなきゃね

上の話からつながることだが、「自分を好きでいること」が本当に大切。

だが、学校や社会では「自分を好きでいることの大切さ」をまったく教えない。

むしろ、いかに他人に好かれるか、他人に有用と思われるかを大事にするよう教育されてしまう。

親に褒められたい、先生から良い子と思われたい、クラスで人気者になりたい、恋人に愛されたい。

そういう生き方をしていると、他人の軸で生きることになり、生き方がブレてしまう。

要は「自分軸」がない状態だ。

その状態でどんなに評価されたって、それは本当の自信にはならない。

常に周囲の評価がどう変わるかを気にして恐れ、周囲が気に入るように、常に自分を変化させなければならないからだ。

しーちゃん曰く、「そんなものは、打ち上げ花火のように一瞬で消えてしまいます」

他人の視線ではなく、自分の「こうしたい」「こうありたい」を大切にして優先する。

やったことがない人は、すごく怖いし勇気がいること。

でも、この一歩を踏み出さないと、ずっと他人のために生きる人生を生き、そのまま死んでしまうことになるかも。

他人の人生だけを生きて人生が終わるなんて、悲しすぎるでしょ?

というか、「今の自分は自分の人生を生きてないな」と気づいてしまったなら、もう後戻りはできないでしょ?

臆病なまま進み、「これが好き」「私はこうしたい」と勇気を出して言ってみよう。

それがあなたの人生を変える、大きなきっかけになるから。

まとめ

誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?というタイトル。

僕はこのタイトルの「そろそろ」がすごく気に入っている。

そろそろだよ。

もう、本当に、いい加減、そろそろ、自分のために生きようよ。

もう充分すぎるほど、人のために生きたでしょ?

もうそろそろ、いい年して、自分のために生きないと、早くしないと死んじゃうよ?!

そんなメッセージが、「そろそろ」から響いてくる。

全力で自分を生きると決め、それを実行しているしーちゃんの素晴らしい一冊。

僕はピンクに染める髪はないんだけど(笑)、この本を読んで、さらに自分の人生のど真ん中を生きようと決めた。

素晴らしい一冊。

オススメです!!

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「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」

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