二間瀬敏史さん、吉武麻子さん監修、「時短、効率化の前に 今さら聞けない時間の超基本」という本を読んだのでご紹介しよう。
週刊化、タスク管理、目標管理等と並び、時間管理には常に関心を持ち、自分を進化させようと考えている。
このところ思考整理法やノート術、あとお金に関する本などを集中的に読んでいた。
たまたま立ち寄った書店で本書が目につき、「そういえば最近時間管理術の本を読んでいないな」と思い手に取った。
監修の二間瀬さんは宇宙物理学者であり、本書も第一章は「そもそも時間とは何か」という壮大なところから話が始まっており、非常に興味深かった。
改めて時間の大切さを認識させてもらう良い機会になった。
さっそく紹介しよう。
「時間に追われる」から「時間を追いかける」へ
時間管理を何もしていない状態だと、我々は仕事を「受身」で捉えがちになる。
仕事を受身で捉えていると、どんどん「やらなければいけないこと」が増え、その結果「時間に追われる」状態になる。
時間管理術の基本は、まず目の前にある「重要で緊急なこと」を早急に片付けること。
さらに、「重要ではなく、緊急でもないこと」を人に任せたり、そもそもやめたりすることで時間を捻出する。
そして捻出した時間で「重要ではないけれど緊急なこと」を前倒しで片付け、さらに大きな時間の枠を確保する。
確保できた大きな時間の枠で「緊急ではないけれど重要なこと」に取り掛かるのだ。
緊急ではないけれど重要なことには、「夢の実現」「目標の達成」などが含まれる。
手帳やスケジュール帳に「やらなければならないこと」ばかりが並んでいる状態は「時間に追われている」状態だ。
その状態を早急に脱して、「夢を叶えるためにやるべきこと」「目標達成のため実行すること」を増やしていく。
それが、「時間を追いかける」状態だ。
本書では目標管理は6ヶ月、3ヶ月、1週間単位でチェックすることを推奨している。
タスク管理や時間術で効率化を図っても、空いた時間に受身の仕事を増やしては何もならない。
空いた時間は自分の進化のために使えるよう、しっかりブロックしよう。
一日のスケジュールは前日に、一週間のスケジュールは日曜に決めておく
1日のスケジュールを朝に考えるのはあまり効果的ではない。
なぜなら、スケジュールを考えている時点で既に1日は始まっているからだ。
人間の脳が最も活性化するのは起きてから3時間の間と言われている。
朝の時間帯をトップスピードで活用するためには、スケジュールは前日のうちに立てておくことが望ましい。
前日にスケジュールを立てる効果はもう一つある。
それは「睡眠」による効果だ。
前日の夕方に翌日のスケジュールを決めておき、その仕事をする自分をイメージしておく。
時間に余裕があれば、翌日の仕事をちょっとだけ始めておくとさらに効果的。
夜に眠っている間、我々の脳はずっと眠っているわけではない。
脳も完全に眠っているノンレム睡眠と、脳が情報整理を行うレム睡眠の時間帯に分かれる。
レム睡眠の間、脳は潜在意識もフル活用し情報整理を行っている。
翌日の仕事に必要な情報やアイデアなどが目覚めとともに降ってくる経験を僕は何度もしている。
脳が眠っている間に仕事の下準備をしてくれているからだ。
同じように、一週間を俯瞰するのは仕事が始まる月曜日の朝ではなく、日曜日がオススメだ。
月曜日の朝になってから、「今週は何をしようか」と考えるのではもったいない。
月曜日の朝をトップスピードで活用し、スタートダッシュを決めることで、一週間を前倒しで進め、余裕を持って活動することができるようになる。
理想の一日を書き出して現実とのギャップを「見える化」する
今の一日の使い方が理想的、と感じている人は少ないのではないだろうか。
僕も含め、多くの人が「もっと充実して満足度が高い一日を過ごしたい」と感じているのではないかと思う。
理想の自分に近づくために、まずは「理想の一日の過ごし方」を書き出してみよう。
すぐに実現できるかどうかを考えず、理想の一日を書き出すのだ。
理想の一日の脇に、現場の典型的な一日の過ごし方を書けば、理想と現実のギャップが「見える化」する。
理想の一日を書き出す効能は2つある。
一つは、理想と現実のギャップを埋めるために「すぐにできること」から着手できるようになること。
小さなことからで良いので、自分の日々の生活を改善する活動に着手できる。
もう一つは潜在意識の活用だ。
人間は夢や目標を書き出すと、自然とその目標に近づこうと変化していく生き物だ。
その変化を引き起こす主役は潜在意識だ。
理想の生活を描き、毎日眺めていることで、今までなかった改善アイデアが生まれたり、勇気がわいたりして、理想に近づく方向に物事が進んでいくのだ。
ポイントは、理想の生活のために「何かを始める」ためには、その分現状行っている「何かを止める」必要があることだ。
何かを止めることをせず新しい何かを始めても、時間が確保できず破綻することになる。
睡眠時間を削るのは最もやってはいけないことで、体調不良で早々に挫折するだろう。
中長期的に捉え、一つ一つ改善していこう。
まとめ
我々の生命が有限である限り、時間とは最も尊いものだ。
「時間とは命そのもの」と捉えると良いだろう。
時間を有意義に使うためには、短期的視野だけではダメで、中・長期的視野で改善に取り組むことが大切だ。
新しい習慣を身に付ける時なども、短期的視野だけで取り組むと、頑張りすぎて挫折、という結果になってしまう。
活動量を増やすにしても、短期に一気に増やすと疲れが溜まり、長く続けられなくなる。
人間はなにごとも変化を受け入れるのに時間が掛かる生き物だ。
中・長期的な改善を目指してコツコツと取り組んでいこう。
久しぶりに「時間」を主役に自分を振り返り、改善ポイントを見つけることができた。
時間を有効に使いたい方にオススメです。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。