池田千恵さんの「朝の余白で人生を変える」という本を読んだのでご紹介しよう。
池田千恵さんとは仲良くさせていただいていて、僕のイベントにご登壇いただいたこともある。
そして僕も千恵さんほどではないが、結構な早起きタイプ。
ひとりの時間を大切にするスタンスなども共感しており、いろいろと似ている部分も多いと感じている。
そんな千恵さんの新刊が出たので、さっそく購入して読んでみた。
やはり共感するポイントが多かったし、改めて「そうだったなあ」と感じさせてくれるポイントも多い良書だった。
さっそく紹介しよう。
朝の余白で人生を変える by 池田千恵 〜 詰め込むためでなく余裕を生み出す早起きの秘訣 [書評]
朝の時間は生活の「余白」である
早起きをすると、仕事を始めるまでの時間に余裕が出る。
5時に起きれば、9時始業の人なら、4時間という、かなり大きな塊の時間を朝に手に入れることができる。
多くの人は、この4時間に、めいっぱいたくさんの「タスク」や「やりたいこと」を詰め込むことをイメージするかもしれない。
しかし、千恵さんも、そして僕も、そういった朝時間の使い方をしているわけではない。
むしろその正反対と言ってもいいだろう。
たっぷりある朝の時間は、一人で自分と向き合うことができる、贅沢な時間だ。
だからこそ、その贅沢な時間はゆったりと使いたい。
もちろんスキルアップのための勉強や、仕事をバリバリやることも良い。
ただ、本当の意味で自分を進化させたいと思うなら、自分の生活に「スキマ」、つまり「余白」を作ることが大切。
なぜなら、「スキマ」がない、ぎっしりつまった生活では、新しいものが入る余地がないからだ。
スキマがあるからこそ、新しいものが入ってこられる。
だから、朝の時間は「余白」として、ゆったり過ごしていい。
千恵さんは、以下のような余白の楽しみ方を紹介している。
- 時間に余裕があるから、ゆっくりと朝の支度ができる。
- 美味しいご飯を、よくかんで味わって食べることができる。
- シャワーで軽く汗を流したら、お気に入りの香りに包まれながら、ボディオイルで身体をマッサージすることができる。
- 道ばたに咲く花の香りに癒されながら駅まで向かうことができる。
- 始業前の時間、じっくりと1日の段取りを考えることができる。
- 手帳を広げて、将来ああなったらいいな、こうなったらいいな、と自由に想像を広げ、やる気をみなぎらせることができる。
始業後にはバタバタしてしまう日々だからこそ、朝の時間にこそ自分を取り戻し、ゆったり過ごしてみてはどうだろうか。
頭の中のモヤモヤは朝に整理しよう
僕たちの多くは、日々たくさんの「やるべきこと」「やらなければならないこと」「やりたいこと」を抱えて生きている。
これらのことが頭の中に溜まってくると、段々整理がつかなくなり、頭がモヤモヤしてくるものだ。
そんな頭の中のモヤモヤは、朝の時間を活用して定期的に整理することがオススメだ。
僕も千恵さんと同じことをやっていて面白い。
週に一度、朝時間を活用して、ノートや手帳に、以下のような、「モヤモヤ」のもとを、片っ端から書き出していく。
- 連絡しなければいけないのに、まだの人。
- やりかけのプロジェクト
- 将来やりたいと思いつつ、まだ手つかずのこと
- 提出しなければいけない課題
- 読む必要がある本や資料
このとき、パソコンやスマホではなく、紙のノートや手帳に「書く」という作業がとても大切に思う。
さらに、千恵さんはこのように補足している。
「ポイントは、『こんな細かいことまで書く必要があるのかな?』『今週中にできくのかな?』などと迷う時間を自分に与えず、気になったことはとにかく全部書き出すこと。頭のなかをぎゅーっと絞りきるようなイメージです」
このリストを書き出すことで、やるべきこと、やりたいことは頭の中から全部紙に書き出されたことになり、頭に大きな「余白」が生まれる。
あとは、このリストをできるだけ頻繁に見返して、終わったものを赤ペンで消したり、新たに加わったものを追加していったりすれば良い。
僕は毎週月曜日に、前週のリストを最初に見て、消せずに残っているものを、「今週のリストに転記するか、それとも「もう不要」なものとして消すか」を決めるところから、リスト作りを開始する。
自分のやるべきこと、やりたいことを、とにかく頭に溜めない癖をつけると、いつもスッキリした気持ちで過ごすことがてきる。
朝は睡眠によって脳のメモリがリセットされてフレッシュな状態。
なので、このリスト作りは朝が一番オススメなのだ。
できるようになりたかったら、できるふりをしろ
「早起きして自分を変えよう」と頑張る人には、将来の自分を朝の時間帯に描きたい、という人も多いのではないかと思う。
僕も朝に目標や夢を描くことが多いが、千恵さんが書かれていたことで、すごく共感したことがあるので紹介しよう。
それは、「できる・できない」で考えず、とにく「妄想」してしまおう、ということ。
以下、千恵さんの文章を引用する。
「目標を立てよう!計画しよう!とかまえてしまうと、ちゃんとしたこと、、現実的なことを考えなければいけないような気がしますよね。実現できる?でもできない?の繰り返しで、なかなかスイッチが入らなかったり、計画をしながらもなんとなく「ホントに大丈夫かな」と自身がもてなかったりすることもあるでしょう。
そんなときは、「目標を立てる」とは考えずに、まずは「妄想する」と考えると楽しくなります」
人間誰しも、「イメージできない自分には絶対になれない」ものだ。
つまり裏を返せば、「どんどん細部までイメージしていくことで、本人その気になり、できると思えたら、もう叶ってしまう」ものなのだ。
千恵さんが紹介している「Fake it till you make it」という言葉は凄い。
「できるようになりたかったら、できるふりをしろ」。
そんな妄想タイムに早朝を活用してみたらどうだろうか。
僕もいつもやっているが、この妄想のおかげで出版できたり六本木に住めたり、鎌倉とのデュアルライフができたりと、凄いことがどんどん起こっている。
この破壊力を信てみないか?
アクティブに孤独を楽しもう
千恵さんの大ヒット作「「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!」の影響もあり、「朝活」という言葉は広く知られるようになった。
始業前の朝の時間帯に勉強会、読書会、朝食会を開いたり参加したりして、普段の仕事とは違う人と会い、交流したり学んだりする。
それはとても素晴らしいことだ。
もちろんそういう人と繋がる朝時間も楽しいし大切だと思うが、僕は千恵さんが提唱している「アクティブ孤独」の考え方が好きだ。
外で人と会って活動することばかりが「アクティブ」ではなく、一人でじっくり自分と向き合い「考えをまとめて自分の外に出していく」時間も、「アクティブな孤独」、とても前向きな「一人時間」と言えるのではないだろうか。
人生を飛躍させてくれるのはどちら?と問われたら、僕は間違いなく「アクティブ孤独」の時間だと思う。
人とつながる朝活を週に1度か2週間に一度設定するならば、残りの日はすべてアクティ孤独が良いくらいで、バランスはちょうど良いのではないだろうか。
まとめ
普段早起きをしていない人からすると、早起きの人は早朝に「ガンガン仕事をしている」イメージが強いかもしれない。
でも、少なくとも千恵さんも僕も、そういう時間の使い方ばかりをしているわけではない。
もちろん、誰も起きていない早朝に実務をやれば捗るので、実務をやることもある。
僕は本の原稿を書くときは、家族が起きてくる前の早朝に書くことにしている。
でも、そういった実務以上に大切なのが、自分自身を見つめ直し、将来の夢やビジョンを描く、「余白」の時間なのだ。
毎日の始まりの朝の時間に「余白」を作ることで、その余白が「のびしろ」に変わっていく。
その「のびしろ」が、僕たちを飛躍させてくれる「ブースター」になっていくのだ。
「早起きしたいけど続かない」
「早起きした時間に何をすればよいのか分からない」
「朝時間の活用法をもっと知りたい」という方に、ぴったりだと思う。
「朝の余白で人生を変える」のチェックはこちらからどうぞ!
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。