僕は2011年3月31日に、17年間勤めた会社を円満退社して独立し、フリーになった。
サラリーマンとして働いている間は、毎日ずっとスーツに革靴だった。
最後の5年ほど、クールビズの一環でオフィスではネクタイをしなくても良いことになったが、それまでは真夏でもワイシャツにネクタイをしていた。
そして2011年4月1日にフリーになって以来、僕は一度もスーツを着ずに過ごしてきた。
いや、いま思い出した。正確に言うと、一度だけ友人の結婚式のときに着たのだが、これはTPO的に「致し方なく」着た感じだった。
着ずに済むならずっと着ないで生きたい。そう思っていた。
スーツは「束縛」の象徴だった
17年間、僕にとってスーツとは、「作業着」であり「戦闘服」であり、そして「束縛の象徴」だった。
会社には気が乗らない日でも台風の日でも行かなくてはならなかった。
そしてそのときはいつもスーツを着るという行為がセットになっていた。
真夏の40度近い気温の日でも、スーツ姿で営業に出かけていた。
夏物のスーツは1シーズン着ると汗と熱でよれよれになってしまう。
ひどいときには上着の上から汗が塩を噴いてしまうこともあった。
そう、まさにスーツは僕にとって、会社とともに卒業したい、「束縛」の代名詞だったのだ。
スーツを着ない自由を満喫した
独立して以来、スーツとワイシャツはクローゼットの一番奥にしまったまま、登場することはなかった。
僕はどこに出かけるときでもカジュアルな服装をしていた。
それが僕にとって「自由」の象徴だった。
ちょっとフォーマル目の集まりでも、明確にドレスコードが書いてない限り(実際ドレスコードがあったことは一度もなかった)、ラフな格好で出かけた。
17年間僕を縛ってきたスーツとネクタイから解放され、いつでもどこでも好きな格好をして出かけられる。
スーツを着ない自由を僕は満喫した。
この2年半の間、スーツを着たいと感じることはまったくなかったし、僕はそれで構わないと思っていた。
なんなら一生スーツは着ずに生きてもいいや、くらいに思っていたのだ。
スーツを着たいと思うようになってきた
ところが最近、僕の中で変化が生じつつある。
スーツを着たいのだ。
そう、「結婚式だから着なきゃ」などという、義務的な理由ではなく、自主的に能動的に、「スーツを着て出かけたい」と思うようになってきたのだ。
理由は幾つかある。
一つは友人・知人が変わり、そして出入りするお店や場所も変わってきたことがある。
独立したばかりのときはお金もなかったから居酒屋ばかり行っていた。
一緒に行く友人も若く気取らない仲間ばかりだったから、服装なんてほとんど気にしなかった。
しかし、最近は会社の経営者の方や長く自分の力で仕事をされてきた、一流の方達とお会いする機会が出てきた。
そういった素晴らしい方達にお会いするのに、先方がフォーマルな服装をされているのに僕だけカジュアルというのは失礼にあたる可能性がある。
せっかくお会いしてお話しをさせていただくのに、僕の服装がだらしない、という印象を先方に与えてしまいたくない。
人間は初対面のときには、見た目でしか相手を判断できないものだ。
自分よりも年長で人生のステージも上にいる方達が交流するときのスタイルが確立しているなら、それに従った方がいい。
それが礼儀というものだからだ。
もう一つの理由として、2年半ずっとカジュアルで通してきて、もう満足した、というのもある。
僕はもともとはフォーマルな服装が好きだったのだ。
ただ、会社員時代に激太りしてしまい何を着ても似合わなくなったこともあり、服装に対する興味を失ってしまったのだ。
あとは、スーツがあまりにも作業服的な感覚になってしまい、敢えて休みの日にまで着たくない、という発想になっていたのだ。
でも、いまの僕は毎日スーツを着て「作業」なんかしなくていい。
大切な方とお会いしたり、自分自身をプレゼンテーションする大事な機会にだけスーツを着ることができる。
そしてそもそも、スーツというのは、そういう着方をするべきものなのではないだろうか。
「着たいときに着る」。そういう着方が出来るなら、スーツでおしゃれをするというのは、嫌いどころか大好きなことだ。
そろそろ「スーツを着ない」 = 「自由」というステージは卒業して、TPOに合わせてカジュアルもスーツも着分けられるようにしていこうと思う。
今年の冬は今までよりもフォーマルでちょっとトラッドな立花が登場するかもしれません。
お楽しみに(笑)。
スーツ姿で出かけてみた
昨日のランチは、アチーブメントの青木社長と船橋屋の渡辺社長と会食。
渡辺さんに青木さんをご紹介いただきました。ありがとうございました!
夕方からは仲良しのけいにゃんの結婚パーティーに参加。コスプレする新郎新婦とともに(笑)。
smart特別編集 SMART SUIT BIBLE success (e-MOOK)
宝島社 2013-09-24
|
メンズファッションの教科書シリーズ vol.1 スーツの教科書(Gakken Mook Fashion Text Series)
中村達也 学習研究社 2009-09-25
|
関連エントリー:
- 「Amazon断ち」3日目にして禁断症状出る!自らの「コンフォートゾーン」を突破せよ!!
- アル中ホームレス男性の人生を劇的に変える動画に感激!!
- 僕が30日間「Amazon断ち」を決意した理由
- 麻布に戻ってきて半年たって思うこと
- 非常事態宣言
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。