昨日、2021年11月16日昼に、僕が住む鎌倉市で大きな火災があった。
住宅や商店など6棟が焼け、 お一人が亡くなったそうだ。
火災について詳しくはこちら。
火事の現場は僕が住む家から徒歩7〜8分の場所にあり、我が家の2階の仕事場の窓からも、激しく立ち上る黒煙がはっきりと見えた。
また、火事の煙が風に乗って我が家にも届き、外に出ると焦げ臭い匂いと煙に包まれた。
煙は海にも届き、海が火事の煙で霞むようだった。
この火事で色んなことを考えさせられたので、教訓として書き残しておきたい。
自宅から徒歩7〜8分の場所で6棟延焼の火災
昨日の昼、僕は海沿いの国道をランニングしていた。
国道を西に向かって走り、稲村ヶ崎の手前で折り返し、今度は東に向かい家へ戻ろうとしていた。
坂の下エリアを由比ヶ浜に向かって走っているとき、 正面の住宅地の奥から黒い煙が立ち上っているのが見えた。
住宅と煙の距離感が良くわからず、最初は国道沿いの住宅から煙が上がっているのかと思った。
国道を外れ、住宅地に入り煙の出所を探そうかと思ったが、住宅地に入ると煙はずっと奥の方から上がっているようで、一旦諦めた。
自宅に戻り、仕事場がある2階に上がると、鎌倉駅方面から黒い煙が激しく立ち上っているのが見えた。
とっさにTwitterを立ち上げ、「鎌倉 火事」で検索をしたところ、すでにいくつもの投稿が上がっていた。
それらの投稿により、火災の発生場所が我が家からほど近い、大町一丁目であることが分かった。
海沿いの材木座テラスにランチをしに行ったが、テラス席も火災の煙が流れてきて煙かった。
流れてきた煙は海に向かっての風に乗り(昨日は幸い風は弱かった)、材木座海岸全体が煙で霞んでいるようになった。
午後に駅前のスーパーに買い物に行く時、火災現場の周辺を通過した。
火災現場はいつも僕がスーパーに行く時に通る大町の通りで、消防隊により通行止めになっており、火災現場を直接見ることはできなかった。
しかし、100メートルほどの距離でも呼吸が少し苦しくなるほどの黒煙が上がっており、かなり規模が大きな火災であると感じた。
その後、夕方にはNHKなどのニュースサイトにも火災のニュースが掲載され、合計6棟が延焼したと知った。
鎌倉は東京都心とは違う
火災現場の近くを通り、煙を直に見て、火事に対する恐怖を感じた。
同時に、今僕が住む鎌倉は、東京都心とは多くの意味で違うのだということも再認識した。
今回の火災現場は木造住宅が密集するエリアだった。
東京都心はマンションが多く、鉄筋の建築が多い。
それに対して鎌倉は木造住宅や商店が多い。
鉄筋コンクリートのマンションよりも木造住宅の方が燃えやすいであろう。
それに、マンションは火災報知器やスプリンクラー等の対策が講じられているが、古い木造住宅の場合、そのような設備がない場合も多いだろう。
また、鎌倉に来たことがある方はご存知かもしれないが、鎌倉は自動車が入れない細い路地が縦横に入り組んでいる土地だ。
今回の火元の建物も、大町の通りから一本裏の、直接消防車が入れない細い路地に面した場所だったと聞いた。
その状況は他人事ではなく、僕が今住む家の建つ場所も、自動車が入れない細い路地に面している。
あと、風の強さも都心とは比べ物にならない。
不幸中の幸いで、昨日はほとんど風がなかったが、 先週は非常に強い風が三日間吹き続けていた。
あの強風の日に火災が起こっていたら、もっと多くの建物に延焼していたのではないか。
いろんな意味で、東京都心と比べて鎌倉は火災に対するリスクが、より高い。
今回の火事で、認識を改めさせられた。
火災に対する備えって何ができるだろう?
今回の火災で、 都心で暮らす時よりも、より強く火災に対しての意識付けをしなければいけないと感じた。
火災に対する備えとしては、大きく二つに分かれると思う。
一つは火元にならないこと。つまり、火事を出さない備えだ。
もう一つは、周囲の建物が火事になった時にどのように対応するか。
自分の家が火事を出さないためには、まずは火を使う、または火が出る場面を把握し、対策を講じることだろう。
我が家はキッチンはIH、暖房はエアコンなので、ガスや灯油を使う設備はない。
お風呂と水道のお湯だけがガス利用だが、都市ガスであり、通常の利用において火災を起こすリスクは低いだろう。
大きな地震の時などは自動でガス栓が閉まるようになっており、 火災対策はされている。
キッチンには火災報知器が設置されている。
僕はタバコを吸わないので、タバコの吸い殻から火が出ることもないし、家にライターやマッチ類も置いていない。
それ以外に考慮すべきこととしては、漏電ぐらいだろうか。
一方、周囲の家から火が出た場合の対策としては、できることはかなり限られるのではないか。
消防への通報はもちろんだが、周囲に延焼するほどの火事になっている場合は、必要なものを持ち、速やかに逃げることぐらいしかできないのではないか。
普段から、 火災の時に何を持って逃げるのかをシミュレーションしておく必要があるだろう。
緊急時に突然考えようとしても、おそらく頭が真っ白になり正しく判断することは難しいだろう。
自分の持ち物がすべて焼けてしまうことを前提に、 脱出時に何を持ち出すかをあらかじめ決めておくと良いだろう。
幸い僕は普段から場所に縛られない仕事の仕方をしているので、仕事道具のパソコンなどは一式外出時に持ち出す習慣がある。
それらの仕事道具に加え、自分の身元の保証や生活に関する書類等を一式さっと持ち出せるようにしておく必要があるだろう。
また、重要な書類等は、スキャンしてデータ化しておくことで、仮に消失したとしてもダメージを最小限に抑えられるのではないか。
このシミュレーションは、火災だけでなく津波の時にも有効だと感じた。
まとめ
日ごろから、台風や地震、津波に関してはそこそこの防災意識があったように思う。
しかし、火災に関する備えは、そもそも自分が30年以上近所で火事を経験する機会がなかったこともあり、完全に意識から抜け落ちていた。
さらに、今僕が住む場所は東京都心のマンションではなく、鎌倉の海街、消防車が入れない細い路地の奥にあるテラスハウスである。
そのことを認識すると、都心のマンションよりも高い防災意識で過ごさないと危険だと気付かされた。
僕は自宅仕事で家にいる時間が会社員の人よりも長い。
火災に対する防災意識を今までよりも高く持ち、火災を出さない備え、 火災に巻き込まれた場合の備えをしっかりしていこうと決意した。
これから冬に向けますます乾燥した日々が続く。
十分用心して過ごそうと思う。
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。