今週のミュージック・レビューは1984年に発表されたヴァン・ヘイレンのアルバム”1984“を紹介しよう。
ヴァン・ヘイレンといえば僕の中では80年代を代表するハード・ロックバンドで、特にこの1984が大ヒットしている最中に自分が洋楽に目覚めたこともあって、心の中で特別な位置を占めている。
この1984はVan Halenにとって6枚目のアルバムであり、全世界で通算1,000万枚以上のメガヒットとなっているのだが、全米では最高位2位までしか上がっていない。
理由は簡単。このアルバムの上にずっとMichael Jacksonの”Thriller”か1位に居座ってしまっていたのだ。1位がずっとThriller、2位がこの1984という状態が続き、残念ながら彼ら初のアルバムNo.1の獲得はならなかった。
ちなみに自分達のアルバムのNo.1を阻止する形になったMichael JacksonのThrillerだが、シングルカットされたBeat it!ではギタリストのEdward Van Halenがゲストとして参加しており、自分がゲスト参加したアルバムによって自らの作品の1位獲得が阻まれるという皮肉な結果となった。
アルバムとしてのNo.1は獲れなかったが、シングルチャートでは1stカットの”Jump”が見事No.1を5週に渡って獲得し、彼ら初のNo.1シングルとなっている。
ではJumpのPVをYouTubeからお送りしよう。
このアルバムからはJumpのほか、I’ll Wait、Panama、Hot for Teacherの4曲がシングルカットされている。
このアルバムのもう一つの特徴は、リード・ヴォーカルのDavid Lee Rothが参加した最後のアルバムという点である。本作発表後David Lee Rothは脱退を発表してソロに転向。一方Van HalenはヴォーカルにSammy Hagerを加え、次作5150で見事全米No.1アルバムを獲得することになる。
Sammy Hagerが加わったVan Halenの5150も、David Lee Rothのソロ作品もとても良いものではあるのだが、心のどこかで彼らにはずっと一緒に素晴らしい曲を作り続けて欲しかったと想い続けていたことは事実だ。2007年以降David Lee Rothがヴォーカルとして再加入しているようだが、まだアルバムはリリースされていない。
この1984では、個人的にはやはり何と言っても1stシングルのJumpが一番のお気に入りで、今でも時々iPodで聴いている。この曲は本当に明るく爽やかで、80年代を照らす眩い太陽のようだと感じることが良くある。テンションが低い時でもこの曲を聴くと元気が出てアッパーになってくる。そんなパワーがある。
このアルバムを買ったのは14歳の時だった。いまこうして40歳になってレビューを書いている。時間の経過は日々実感しているが、当時聴いたのと同じ曲を今もこうして聴き、そして今でも感動させられる。凄いことだ。
Warner Music Japan =music= (2008-12-17)
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すでに解散(デイブ脱退)を決めていた?!
アメリカンロックに燦然と輝く名盤
スーパーロックバンド
1984
第一、聴きやすい
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。