土手の伊勢屋 2回目の訪問レポート 2015年3月
台東区日本堤にある、「土手の伊勢屋」をご紹介。
僕は浅草に行くときのルートを幾つか作っているのだが、そのうちの一つが、南千住駅から歩いて浅草に行くという、ちょっとした遠足コース。
そのルートだと、南千住駅から吉野通りを南に下り泪橋交差点を渡り、いわゆる「山谷地区」に入る。
山谷のマンモス交番の角を曲がって「いろは街商店街」を突っ切って土手通りを左折すると、すぐに吉原大門の交差点に辿り着く。
この吉原大門の交差点に、120年以上の歴史を持つ天ぷらの名店、「土手の伊勢屋」がある。
僕が初めてこの店に来たのはもう15年以上前のことで、店主は先々代、3代目だったころと推測される。
当時の「土手の伊勢屋」の天丼は、ごま油で揚げる昔ながらのスタイルで、衣もヘビーで猛烈なボリューム感だった。
確かにボリュームは凄いのだが、正直全部食べるのがちょっと辛い、ヘビーすぎる天丼、というイメージがあった。
それが、いつからかは分からないが、天ぷらのスタイルが大きく変わり、現代風に洗練された。
もこもこに大きかった衣もサクサクでスッキリしたタイプに変わり、タレの風味も甘さが抑えられてスッキリした。
そして、昨年2014年から、アルバイトから登り詰めた若き5代目店主に代替わりしたという。
久々の訪問、楽しみにしていた。
さっそく紹介しよう。
土手の伊勢屋 — 吉原大門 若き五代目店主の絶品天丼(ハ)は、はみ出すのが基本!! [下町グルメ]
吉原大門交差点角に存在感ありすぎの外観!!これぞ土手の伊勢屋だ!!
やってきました、吉原大門、「土手の伊勢屋」。
「土手」というのは、この前の通りに以前は「山谷堀川」という川があって、その土手に沿った通りだったことから名付けられている。
いまは山谷堀も埋め立てられてしまい、土手も崩されてしまっているので、全然土手っぽくない。
お店に到着したのは開店5分前で、ちょうど行列していた先頭のお客さんがお店に入るところだった。
行列の末尾につく。
決して回転が早いお店ではないので、この位置だと結構時間がかかる。
行列は約20名ほど。
お天気が良くて温かいのが救いだった。
古い木造建築で、看板もとても年季が入っている。
すりガラスに海老の模様が入っているのがオシャレだよね。
この看板もとってもいい。
行列が進み先頭にやってきた。
この暖簾と看板が本当にカッコいい。
いつまでもこのままのスタイルで頑張って欲しい。
50分並んでついに入店!
この日は50分並んで店内へ。昔2時間並んだことがあるので短い方だが、平日でもこんなに並ぶのかとちょっとビックリした。
店内は昔ながらの民家という風情。
階段を2階に上がれば普通に住居として使っていそうな感じ。
この奥が揚げ場。
5代目店主もだが、店員さんが皆すごく若返っていた。
お店は古いが従業員はみんな若くてハツラツとしていて、すごくいい感じ。
エネルギーを感じるね。
壁には「登録有形文化財」のプレートが。
いざ!天丼(ハ)が登場!!やっぱり美味い!!
テーブルに座ったら、あっという間に天丼が登場。
並んでいる間に注文を聞いてくれていたため、速攻で出てきた。
嬉しいけど、もうちょっとだけ「さあ楽しみだ」という余韻があってもいいかも。
こちら、天丼の(ハ)。
どーんとはみ出しているのは、もちろん穴子。
蓋を開けますと、こんな感じになっております。
海老が2本にシシトウとアスパラ、それに下にはさらにかき揚げまで入っている。
天丼(ハ)に蓋がついてくるのは、天ぷらが多すぎて食べにくいので、こうして一旦蓋に避難させるため。
穴子からいただく。
前回の訪問から2〜3年経っていると思うが、印象は前回と変わらない。
昔ながらのヘビーな天丼ではなく、下町風のタレの重さは残しつつも、全体としては若く洗練された天丼になっている。
衣も軽めになっていて、とても食べやすい。
ごはんも艶やかで美味しい。
あっという間に完食。ごちそうさまでした。
まとめ
浅草には何店も天ぷらや天丼のお店があるが、ここ「土手の伊勢屋」はその中でももっとも「下町らしさ」を残す名店といえるだろう。
浅草の駅からはそこそこ遠いが、千束通りをぶらぶら散歩しつつ足を延ばすのも良いのではないだろうか。
もしくは僕のように、南千住や三ノ輪の駅から南下するのも良い。
休日は激しく行列ができるので、要注意。
とくに夏場のランチは、日差しが厳しいので、行列の際には日傘や帽子などが必須。
今回も50分並んだが、それだけの価値がある逸品だと思う。
末長く繁盛して欲しい。
東京に住んでいるなら1度は訪れたい名店。
土手の伊勢屋 お店情報
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土手の伊勢屋 1回目の訪問レポート 2011年6月
美味しい天丼が食いたいなと思ったら、ここ。
南千住で電車を降り、泪橋交差点を渡り山谷に突入。
いろは街商店街を抜けるとそこは「土手通り」。山谷掘を埋めた跡。
そして吉原大門交差点にその店はある。その名の通り「土手の伊勢屋」。不便すぎる場所だが、とにかく旨いのだ!
土手の伊勢屋 吉原大門の名店で はみ出し天丼 と昭和の風情を満喫してきた!! [下町グルメ]
見よ!この風情のあるたたずまい。
店内には文化庁の「重要文化財」指定のプレートが貼られていた。前回まではなかったなあ。
夕暮れ時に来ると、この看板がまた良い感じなんだよね。
今日は平日だったこともあって行列はなし。僕は日曜日に一度2時間並んだことがある。
この伊勢屋と隣のケトバシ屋(桜鍋)さんが二軒並んで良い感じ。
入店。総籬の引き戸越しに初夏の東京を味わう。良い感じ。ビール飲みたいが我慢。
オーダー。するぷ @isloop さんと悩みに悩んで僕は天丼の(ハ)を、するぷたんは穴子天丼をオーダー。
あと、おみそ汁は別オーダーとなっております。普通のおみそ椀を。
そしてそして、先にやってきたのがするぷたんの穴子天丼!
思わず笑っちゃう迫力。どんぶりの意味がない(笑)。はみ出しまくり。
すごいよねー。ちなみに穴子の上でくるっと丸まっているのは穴子のホネを揚げたの。
そしてやってきました。僕のが手前の。天丼の(ハ)。食べるときにこぼれてしまうので蓋がついてくるのだ。
並べて記念撮影!美味そうだ!
すっごい迫力。いやいやここまで来た甲斐があった。
まずはタケノコの天ぷら。季節を味わう!甘味があって美味い。
さあ、どれから行こうか!ちなみにこのお店は衣が強めでたれは甘辛の下町風。
何年か前に先代の大将から代替わりして、だいぶ洗練された今どきの天ぷらになったけど、それでも衣は強い。
エビえび海老!大きな海老が2匹と穴子が丸ごと1本!すごいど迫力!
磨りガラスに、よく見ると伊勢エビの透かしが入っている。粋だなあ(^-^)。
昼から日本酒でも飲みつつうだうだと過ごしたい感じ。でも休日は大混雑になってしまうので、なかなかのんびりできない。
引き継がれる群青の暖簾。ごちそうさまでした!
そして店を出れば、目の前は吉原大門の交差点。見返り柳の標識が新しくなっていた。
これが今の見返り柳。僕らは吉原の花魁ではなく、土手の伊勢屋に後ろ髪を引かれて見返りつつ、お店をあとにした。
一度夜にもきてみたいな。
土手の伊勢屋 お店情報
著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。