Facebookの活用については様々なことが言われているが、十分活用できている人はまだまだ少数派だろう。
全世界でFacebookの利用者は6億人を超えている。
もはや、中国、インドに次ぐ「人口」を誇る巨大国家であると呼ぶ人もいるほどの大コミュニティーだ。
だが、日本ではユーザーはまだ300万人。日本語だけでFacebookを利用するなら、mixiやTwitterに遠く及ばない規模というのが現状だ。
だが、まだ少人数である今だからこそ、種を蒔いておくと、Facebookが大ブレイクした時に、後発の人たちよりも先を走れるのではないだろうか。
本書「ひとつ上のFacebookマネジメント術」は、まさにそんな、Facebook活用の中級・上級スキルを身に付けたい人のための本である。
著者はループス・コミュニケーションズ、三橋ゆか里、玉置沙由里、野本纏花の各氏。
技術評論社編集部の小林様よりご献本いただきました。誠にありがとうございました。
ひとつ上のFacebookマネジメント術
ループス・コミュニケーションズ 技術評論社 2011-02-25
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友だちの情報だから信頼できる。実名だから安心できる
Facebookは実名登録SNSだ。
登録の際にも実名を使用する必要がある旨注意が表示されるし、一部ハンドルで使っていたユーザーがFacebookから強制削除されたという話も聞く。
この「実名制」こそが、Facebook活用の大前提だ。
女性ユーザーの方などで一部実名登録に対してプライバシーを危惧する意見がある。
もちろん最終的には自己責任での判断ということになる。
だが、もしあなたがFacebookを使ってセルフ・ブランディングをしたいと思ったり、Facebookをビジネスで活用したいと考えているなら、実名登録、顔写真公開を前提にした方が有利だろう。
ビジネスの世界でハンドルだけで仕事をしている人は、一部ネットビジネスなどを除けば、皆無に近いだろう。
芸名やペンネームを使う職業の人も、ごく特殊な業界に限定される。
日本ではネットは匿名社会だから素性を隠すのが当たり前とされた時代が長かった。
だが、Facebookは現実の世界の知り合いと、実名同士で繋がることが前提条件となるコミュニティーだ。
あなたが誰なのかを知っている人に、あなたの本名と顔を出すことは問題ないはずだ(住所や電話番号を公開しろと言っているのではない)。
そして、あなたが知っている友だちの書き込みがウォールに流れてくることに、Facebookの強さがある。
お薦めのレストラン、読んで面白かった本、買ったばかりの洋服など。
知っている友だちが薦めてくれるからこそ安心。そしてその友だちの趣味も知っているからこそ納得という仕組みなのだ。
実名登録だからこそ、業者の宣伝や「なりすまし」が入り込みにくい、情報精度の高いコミュニティーなのだ。
いいね!とシェアでどこまでも浸透する優良情報
Facebookを特徴づけている機能として、「いいね!」と「シェア」がある。
この二つが持つ破壊力は簡単に語ることはできない。
あなたが友だちの書き込みに「いいね!」をする。
そうすると、あなたのウォールに、あなたが「いいね!」をしたことが表示される。もちろん「いいね!」をした友だちの書き込みのリンクと一緒に。
シェアは「いいね!」をさらに積極的に進めた形。
あなたが友だちの書き込みを気に入って「シェア」をする。
すると、あなたのウォールに、その書き込みが、あなた自身の紹介文とともに表示されるのだ。
友だちに100人の友だちがいて、あなたに200人の友だちがいたとする。
友だちの書き込みを直接見るのが100人でも、あなたがその書き込みをシェアした時点でその書き込みはのべ300人に紹介される。
さらにあなたのシェアを見て「いいね!」したり「シェア」したりする人が出れば、記事の伝播は加速度的に広がっていく。
信頼できる友だちが紹介する記事だからこそ積極的に紹介できる。
そしてその紹介が無限に広がっていく。
これがFacebookの凄さなのだ。
Twitterとの連動は今すぐ切るべし!
Facebookのことが良く分からない、と言っている方の中で、Twitterの書き込みをアプリ連携をかけてそのまま流しているケースを見かける。
これは、Facebookでプランディングしたい人にとっては非常にマイナスなので、止めることをお薦めする。
TwitterとFacebookでは時間の流れ方がかなり違う。
文字数制限もなく、画像や動画もウォールに組み込めるため、Facebookは流れがゆっくりだ。
そこに文字数制限があって速射砲のようなTwitterの書き込みがそのまま流入すると、ウォールがとてもせわしなくなるのだ。
Facebook中級者以上の人は、友だち単位でウォールにその人の書き込みを表示させなくできる機能があることを知っている。
Twitterの書き込みを自動で流している人は、他のユーザー、特にFacebookを使いこなしている友だちから表示を止められてしまう可能性が高い。
それはとてももったいないことだ。
まとめ
Facebookには「イベント」や「アルバム」、「Facebookページ」など、使いこなせば使いこなすほど楽しく、同時に影響力を高めるための工夫が山のように施されている。
こちら↓が僕のFacebookページへの登録ボタンなので、もし宜しければ是非参加してみてください。
友だち同士で開催したイベント写真をアルバムにアップして参加者の顔にタグ付けをすれば、イベントの最中に会話できなかった人とでも、後から交流することができる。
iPhoneからチェックイン機能を使うと、一緒にいる友だちをタグ付けして写真もアップし、さらに「いいね!」するとFacebookページへの登録もされる。
多機能だからこそ「分かりにくい」部分もあることは事実。
だが、もしあなたがセルフ・ブランディングを本気で考えているならば、是非Facebookを使いこなすように努力して欲しい。
そして本書が、様々な側面からあなたを支援してくれるだろう。
Facebookはもちろん万能ではない。だが、かなり強力であることも事実だ。
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著者/出版プロデューサー/起業支援コンサルタント/ブロガー/心理カウンセラー。
あまてらす株式会社 代表取締役。
著書に「やってみたらわかった!40代からの「身体」と「心」に本当に良い習慣」「起業メンタル大全」「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」「ノマドワーカーという生き方」など全9冊。
神奈川県鎌倉市の海街在住。