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「無駄にたくさんゲーム作って生きる」 “RucKyGAMES” という生き方 10の新機軸

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RucKyGAMESという、ゲームアプリ開発者の若者がいる。Twitterでは @RucKyGAMES 、そのままだ。

彼とはTwitterのタイムライン上で良く会う。

僕が朝4時半に起きると、彼はまだ起きてきてぶつぶつ何か呟いている。

ライフハック的なことは何もツイートしていない。ぶつぶつ呟いているのだ。

僕と彼はあまり会話をすることもなく毎日のようにすれ違う。たまにRTしたりされたりする。

 

 

彼と僕は同じフリーで働く人で、iPhoneに関わっているという共通項もある。

でも彼と僕はすごく違う景色を見ながら生活しているんだろうと思う。

それがいいとか悪いとかではなく、違うのだ。ただ事実として。

ただ、若者が自分の腕一本で食っていっている。これは凄いことで、彼にはすごく興味があった。

何度か飲む機会はあったのだが、決して自分からベラベラ喋るタイプではないので、頭を開いて覗き込んでみたいと思っていた。

 

 

そんなラッキー君が本を出版した。

 

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ラッキー君は自分のことを「ネオニート」と表現していたが、まさに新しい働き方、新しい生き方だ。

RucKyGAMESが僕らに示す新しい生き方、というと大げさだが、僕か読んで面白かった視点を簡単にまとめてみよう。

 

 

 

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1. ゲームを無駄に大量生産する

ラッキー君はゲームをたくさん作っている。

僕は普段ゲームをしないのだが、i刺身Liteはダウンロードして持っている。

当時はこれが彼のデビュー作だとは知らなかった。

そして今まで2年半で約90本のiPhoneゲームをリリースし、総ダウンロード数は400万に上るという。

2年半で90本ということは、1ヶ月あたり3本のペースだ。

凄い勢いと言って良いだろう。10日に一本のペースでゲームアプリばかりを出し続けているのだ。

なかにはまったく日の目を見ないものもあるという。

それでも出し続ける。それが彼のやり方なのだという。

 

 

2. 遊びたいものを自由に作る

他人の目や結果の失敗を気にして躊躇しない。

自分が「遊んでみたい」と思い付いたら、とにかく作ってみる。

どんなにつまらないと思えるものでも、誰かしらの心に引っ掛かる。

そこからがスタートになる。

作らなければ、ただの「妄想」だ。

だからどんどん形にする。

 

 

3. 働かずに儲ける仕組みを作ろう

働くことを生き甲斐にはしない。

家賃収入、利子で生活、目指していこう。

ゲームが当たれば自分が入院していても収入は途切れない。

一日中ゲームで遊んでいても生活できる。

そんな生活を目指す。

 

 

4. 数を打てば質は後からついてくる

下手な鉄砲、数撃ちゃ当たるを実践しよう。

一つ一つのアプリに時間をかけてはいけない。

とめどなく出し続ける。質は気にせずどんどん出す。

数をこなし続けることができるようになれば、質は後から付いてくる。

 

 

5. 無料広告収益モデル

有料版アプリと無料アプリのダウンロード数の違いは凄まじい。

そして有料アプリは購入時にしか収益が発生しないが、無料アプリに広告を載せる形なら、アプリで遊んでくれれば継続的に収益が発生する。

まさにこれぞフリービジネスモデル。

ユーザーからは課金せず、広告主からチャージする。

だから、どんどん作り、どんどんダウンロードしてもらえばユーザーも楽しいしラッキー君も儲かる。

無料広告ビジネスモデルがRuckyGAMESを変えたのかもしれない。

 

 

6. アプリを売るな、ブランドを売れ

無料アプリなら一発ウケ狙いのものや即興で考えたものも出しやすい。

するとどんどんリリースできるので、どんどんダウンロードしてもらえる。

そして彼が必ずしていることは、スタートアップ画面に自分のブランド名を入れること。

ダウンロードして遊んでくれるユーザーの目には必ず”RuckyGAMES”の文字が飛び込むことになる。

それを繰り返すうちに、弱小個人、無名のRucKyGAMESの存在が知れ渡っていく。

しかもアプリ内広告をクリックしてもらうことで、収益にもなる。

アプリを売るのではなく、ブランドを売る。これが戦略だ。

 

 

7. 大手が作らないものを作る

お金も頭数もない個人は大手と同じことをやってはいけない。

昨今はハードウェアのスペックが上がり、大手はお金をかけてリッチなゲームを投入してくる。

会社が作るゲームと同じものを作ってはいけない。

ものの数時間で作った雑なゲームが、何千万円も投入して開発した企業のゲームよりもランキングが上になる。

それが個人開発者の醍醐味であり、また戦略なのだ。

 

 

8. 自分の頭で考えよう

ゲームのアイデアは受け付けません。

他人のアイデアに沿って考えると、結局は話し合いが必要になり、スピードが落ち、グダグダになりウヤムヤになり、なかったことになってしまう。

あくまでも自分で考え自分で作る。

だからこそ大手とも闘えるオリジナルで雑な(笑)ゲームがどんどん作れる。

アイデアは自分のもの。チャレンジするのも自分。

 

 

9. LuckyてはなくRucKyGAMES

ラッキーといえば「Lucky」ではないのかと、僕も最初思った。

「あなたが左(Left)に向かうなら、わたしは右(Right)に向かいます。そんなゲームを作ります — RucKyGAMES」

というのは後付けだそうだ(笑)。

実際は、ぱっと思い付いた名前が既存の単語で検索に引っ掛からない語意にしたいと思い、LuckyをRukyにして、Kはイニシャルなので大文字にしたという。

Lucky GamesではGoogleでたくさん引っ掛かってしまう。でもRuckyなら引っ掛からない。

小さな工夫だかブランディングには大事な視点。

 

 

10. 前向きにネガティブ

「前向きにネガティブ」はラッキー君の座右の銘だそうだ。

「今回も失敗するぞ」とくらいの思い出取り組む。

期待値が高すぎると挫折する。

失敗するのが当たり前だと思えば、あとは良くなることしかない。

この考え方だからこそ、2年半で90アプリのリリースが可能となったのだろう。

 

 

まとめ

iPhoneアプリ開発は、個人と企業が同じフィールドでぶつかる。

もちろん大手企業は資金力も豊富で人員もたくさん抱えているので、重厚長大なアプリをリリースできる。

しかし、大手企業には作れないようなゲームがある。

そんなゲームを大量に開発し続け生活している若者がいる(ラッキー君て27歳くらいだっけ?)。

 

 

この本をタイトル通りに受け取って買ってはいけない。これは釣りだ(笑)。

そんなことで腹を立ててアマゾンとかに匿名で罵倒するようなコメントを書いたら、あなたはその時点でラッキー君に負けている。

この本はApp Storeを個人で暗躍する若き天才ゲーム開発者が仕掛けたゲームの一部なのだ。

ふざけた文体、無意味な脚注の煙幕をかいくぐり、ラッキー君の戦略にロックオンするのだ。

彼が闘っているフィールドは最先端だ。そのことさえ理解してこの本を読めば、得るものは限りなく貴重だ。

RucKyGAMESおそるべし。
i刺身LITE 2.9(無料)App
カテゴリ: エンターテインメント, ユーティリティ
販売元: RucKyGAMES – Kazuaki Honma(サイズ: 0.7 MB)
全てのバージョンの評価: (3,618件の評価)
GameCenter対応

あぬめ 1.0.1(無料)App
カテゴリ: ゲーム, 単語, 教育
販売元: RucKyGAMES – Kazuaki Honma(サイズ: 1.8 MB)
全てのバージョンの評価: (75件の評価)
GameCenter対応

 

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